久しぶりに見性寺(熊本市中央区坪井)の前を通ったら、西側山門や外塀の改修工事が終わって綺麗になっていた。この見性寺では時々本堂でイベントが行われる。岡林立哉さんの馬頭琴コンサートや坪井山頭火の会などで訪れたことがある。
夏目漱石が五高にいた頃、同僚だった菅虎雄や浅井栄凞らとともにこの寺で参禅している。菅は漱石を五高に導いた人物で、浅井は漱石の鏡子夫人が井川淵町の家に住んでいた頃の白川入水事件を、新聞ネタにならないようもみ消しに奔走した人物。漱石自身も悩み多かったことが参禅の動機だったのかもしれない。漱石は教師として松山へ赴任する前、鎌倉の円覚寺塔頭帰源院で二週間の参禅をしている。漱石が当時抱えていた悩みが背景にあったようだが、この体験は後に、自らの不倫体験も色濃く投影された小説「門」に活かされることになる。ちなみに見性(けんしょう)とは、禅の言葉で、人間に本来そなわる本性を見通すことをいい、禅の悟りの一つとされるそうだ。
ところで「草枕」に出てくる観海寺のモデルとなった寺はどこなのかということが話題になることがある。先般他界された半藤一利さんの天草市本渡の明徳寺説、熊本市松尾町の雲巌禅寺説、はたまた小天温泉周辺の寺も鏡ヶ池との位置関係で候補になったりする。しかし、「草枕」の舞台全般がそうであるように、観海寺は特定の一つの寺ではなく、漱石が見知ったいくつかの寺を合わせて表現しているのだろう。和尚や納所坊主らとの交流の場面もあり、それは度々訪れた見性寺もモデルの一つなのかもしれない。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/1b/e0ca92880c9d26dc4828b0a1c5d975a8.jpg)
見性寺
▼2016年に放送されたNHKドラマ「夏目漱石の妻」では鏡子夫人の白川入水事件が描かれていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/fd/b817d330f37ffbcfad67d9c163bc0a2e.png)
ヌヌッ!光秀公と伊呂波太夫!
夏目漱石が五高にいた頃、同僚だった菅虎雄や浅井栄凞らとともにこの寺で参禅している。菅は漱石を五高に導いた人物で、浅井は漱石の鏡子夫人が井川淵町の家に住んでいた頃の白川入水事件を、新聞ネタにならないようもみ消しに奔走した人物。漱石自身も悩み多かったことが参禅の動機だったのかもしれない。漱石は教師として松山へ赴任する前、鎌倉の円覚寺塔頭帰源院で二週間の参禅をしている。漱石が当時抱えていた悩みが背景にあったようだが、この体験は後に、自らの不倫体験も色濃く投影された小説「門」に活かされることになる。ちなみに見性(けんしょう)とは、禅の言葉で、人間に本来そなわる本性を見通すことをいい、禅の悟りの一つとされるそうだ。
ところで「草枕」に出てくる観海寺のモデルとなった寺はどこなのかということが話題になることがある。先般他界された半藤一利さんの天草市本渡の明徳寺説、熊本市松尾町の雲巌禅寺説、はたまた小天温泉周辺の寺も鏡ヶ池との位置関係で候補になったりする。しかし、「草枕」の舞台全般がそうであるように、観海寺は特定の一つの寺ではなく、漱石が見知ったいくつかの寺を合わせて表現しているのだろう。和尚や納所坊主らとの交流の場面もあり、それは度々訪れた見性寺もモデルの一つなのかもしれない。
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見性寺
▼2016年に放送されたNHKドラマ「夏目漱石の妻」では鏡子夫人の白川入水事件が描かれていた。
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ヌヌッ!光秀公と伊呂波太夫!
漱石のドラマを面白く観たことがあります。
あれ、写真の光秀公と伊呂波太夫!?
そうだ!伊呂波太夫は今思い出しませんが、長谷川博己氏の猫の素振りがたいそう可笑しくって大笑いしたと言っていたのは尾野 真千子さんだったような気がします(笑)
写真を見て土曜日から観ようかなと思ったところでした。
熊本にはありとあらゆる縁のある場所があるんですね。
有難うございました。
長谷川博己と尾野真千子は、共演者としての相性はいいような気がします。!(^^)!
漱石や八雲や山頭火らが熊本にいたおかげで彼らにまつわるエピソードが結構残っています。