徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

水前寺成趣園に翁(おきな)が舞う!

2020-11-06 18:01:49 | 伝統芸能
 2020年東京オリンピック・パラリンピックを機に、文化庁が日本の文化芸術の振興を図り、その魅力を発信するため、日本全国を舞台に展開している「日本博」事業の一つが「翁プロジェクト」。
 この「翁プロジェクト」の一環として、来年3月、楽しみな公演が熊本で行われる。
 
▼「翁」熊本公演
  • 公演日:2021年3月9日(火)
  • 場 所:水前寺成趣園 能楽殿
  • 出 演:喜多流宗家預り 友枝昭世(人間国宝)
 およそ650年にわたって今日まで受け継がれてきた能。古来、能の正式な上演の場合、最初に必ず演じられていたのが「翁」。「翁」は能楽の源流とされる極めて儀式的な演目で、世界の未来の平和と安泰を言祝ぐ舞である。
 「翁」の成立やその意味は謎に包まれている。異なった宗教を包含し、自然と共生する姿として立ち現れる翁は、日本のみならず、人類社会全体に示唆を与えてくれる存在ではないだろうか。(翁プロジェクトHPより)

 承平四年(934)に京より祇園社(八坂神社)が肥後国に勧請されるのに伴い、六人の楽人が供奉して肥後に定住し、やがてその子孫が祇園社(北岡神社)専従の能楽師となった。その系譜に連なる家の一つが友枝家。
 江戸時代において、肥後の能楽は、祇園社(北岡神社)の猿楽座である本座と、藤崎八旛宮の猿楽座ながら祇園社の祭礼にも勤仕していた新座とによって営まれており、本座の能大夫が喜多流の友枝家、狂言大夫が小早川家、新座の能大夫が金春流の桜間家、狂言大夫が野間家だった。彼らは神事能にとどまらず、細川氏のお抱え役者として藩主主催の演能などにも勤仕し、肥後能楽の隆盛を支えた。


2017年1月、国立能楽堂での「萬狂言特別公演」で「翁」を演じる人間国宝・友枝昭世師


白色尉の面を着けた翁は「神さび」へ。天下泰平、国土安穏を祈って荘厳にゆったりと舞う。


水前寺成趣園能楽殿


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2 コメント

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Unknown (小父さん)
2020-11-06 21:30:09
何度か書いていますが、祖母が能、能と言っていたので貴兄のブログによってそれを思い起こすことです。

小学生時代以来全く縁がなかったのに、なんだかテレビなりで一度観てみなくてはと思います。

歴史関連テレビをたくさん見ていますが「能」は出てきませんね~。

能楽百選ってありましたっけ?

歴史ある日本の文化芸能には何か分かりそうなものがありそうな気がします。
分かりそうと言うより、感じるものでしょうかね。

ん?写真を見てきましたが、大相撲のように女の人は舞ったり、奏でたりしない女人禁制のものなんでしょうか?

有難うございました。
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Re:小父さん様 (FUSA)
2020-11-06 21:58:29
私も能をナマの舞台で見るようになってからまだやっと10年を過ぎたくらいです。
能は「能は千番見るまで語る資格なし」なんてことがいわれます。私はまだ百番にも届いていないと思いますが、エラそうに語ったりしています(^^♪

「能楽百選」という言葉は聞いたことがありますが、古典の主な演目の数がだいたいそのくらいだと思います。

能は武家の式楽として発展してきましたので、精神性が強調されたりして堅苦しく難しい印象がありますが、時代劇のチャンバラも能から始まっていますし、アクロバティックなアクションもあったりして多種多様な芸能ですよ。

戦前までは女人禁制の芸能でしたから、舞台向かって左側の前の柱、目付柱といいますが、ここに「女人禁制」と書かれた札が貼ってあったそうです。
今は女性の進出が盛んになり、男はカッコばかりつけていると今に置いて行かれますよ!(^^)!
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