徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

ジェームズ・ディーン没後60年

2015-09-26 20:45:26 | 映画
 今月末日9月30日はジェームズ・ディーンの没後60年にあたる日だ。不慮の事故で亡くなったのは僕が小学4年生の時。その頃既に映画少年だった僕にとってはショッキングな出来事だった。存命ならなんと84歳になるわけだが、僕の中では24歳のままのイメージで生き続けている。彼の出演作はエキストラ出演を除けばわずか3本しかない。「エデンの東」も「理由なき反抗」もよかったが、僕はやはり遺作となった「ジャイアンツ」が忘れられない。「ジャイアンツ」が初公開された昭和32年、毎朝ラジオから流れるディミトリ・ティオムキンの主題曲を聴きながら小学校に登校していたことを懐かしく思い出す。僕にとってこの曲は映画音楽のオールタイムベスト1だ。
 ところで、「ジャイアンツ」で彼が演じたジェット・リンクという役は、最初、「シェーン」のアラン・ラッドにオファーがあったそうだ。いずれもジョージ・スティーブンス監督の作品だからなるほどという感じだが、「シェーン」で名をあげたアラン・ラッドは脇役がいやだったのかこれを断った。後に彼はこれを後悔することになるのだが。その数年前「シェーン」の撮影時、スティーブンス監督は既に目を着けていたジェームズ・ディーンをスタッフとして使っていたらしい。その「シェーン」もスティーブンス監督は最初、アラン・ラッドではなく、モンゴメリー・クリフトを起用することを考えていたらしいから名作の裏にはいろんなエピソードが埋もれているものだ。「ジャイアンツ」への出演を断ったアラン・ラッドはその反省からか後年、ハワード・ヒューズをモデルにした「大いなる野望」という映画で脇役のネバダ・スミス役を演じる。これが好評でスピンアウトした「ネバダ・スミス」という映画が作られることになり、再びラッドは栄光を取り戻すかに見えたが、製作前に薬物とアルコールの乱用によって死亡する。そしてこの役はスティーブ・マックイーンが演じ、映画は大ヒットした。