去年の8月にお食事したときに、次回は5月でと予約した『因幡』でのお食事会の日がやってきました
まだ先と思っていたのに、月日の経つのはあっという間!
今日は5人で、お昼の予約
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前にも書きましたが、看板も宣伝もなし。口コミだけで予約が一年先までいっぱい。昼と夜に一組だけの予約で、8人までと決まっています。
美人の母娘2人がシェフ。料理好きが高じた素人とおっしゃるけれど、料理人も真似できないくらいのプロフェッショナルだと私は思うのです。
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左上から 抹茶生麩田楽(生麩も自家製です)、筍の土佐揚げ、茶の新芽ともみじの天ぷら
中上 白和え(衣が滑らかクリーミー)
右上 鴨蒸し煮、ゴマ豆腐、そば寿司(海苔の香りが鼻をくすぐります)
真ん中 ソラマメ(自家製の蕗味噌がのせてある)
左下 笹の餅(道明寺粉でつくったおもちに裏ごしした白いんげんの甘煮。菖蒲を型ぬいた紫キャベツ
食材とともに盛り付け、器でも季節を演出してあります。お皿の配置、高さも、全体のバランスが絶妙。
因幡では良く型抜きを使って、繊細な盛り付けをし、目でも楽しませてくれるのですが、この前菜だけでも、蝶、金魚、桜、菖蒲が使ってありました。
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先附 初夏のお造り 中トロ、鯛の昆布締めを菊に見立てて胡瓜で葉っぱを型抜き。わかりにくいですが右上は大根でマメの花を作り刺身のツマとし、豆苗でマメのつるを演出。パパイアメロンとアボカドをもみじに射抜いてあり、山ももが添えてあります。ソラマメの型の醤油皿、かわいいです。お刺身を盛り付けてあるお皿も、白磁で麦の穂の柄が季節を感じます。
お運びの都度説明をされ、私たちの質問にも惜しげなく何でも教えてくださるので勉強にもなります。
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五月の蓋物 鯛の桜蒸し 鯛は桜の葉で包んで蒸し上品な香りです。添えてある、桜に射抜いたた大根がまた昆布だしを含んでとろけるようです。桜の花びらはグレナデンでごく薄いピンクに染めてあります。食紅ではないことにも良いなぁって思いましたし、基本、因幡ではお皿の上のものはすべて食べることが出来るし、食べてしまいたい!残したくないと思います。五月に桜って時期がどうなのかと思いましたが、名残桜ということでで五月にも使うようです。
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向附 和牛フィレと子茄子の焼き物 ほおずきトマト 筍 稲穂(はじかせてあるのでポップコーンのようです。もちろんこれも食べられます)
なぜ、お肉の器がこの色なのかという話になったとき、お肉がミディアムレアで焼いてあるため、肉汁に血がにじんだようになるのをが目立たないようにするためで、肉のソースもバルサミコ酢と出汁などを使いやはり見た目の色合いも意識しているということにまた感心してしまいました。
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白うりと鳥の撫子のせ 自家製ドレッシングで味付け、瓜の歯ごたえが良い逸品。撫子を見せようとアップで写すと、他の器との大きさがバランス悪いですね!この鉢はやや小ぶりな器で、下の写真の柏の葉を模した皿はとても大きいものです。撫子はラディッシュ、葉はフェンネル。技が細かいでしょ。
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強肴 初夏の吹き寄せ。 因幡によると、これが本日のメインですということでした。私から見るとどれをメインといってもいいような気持ですが。 海老のそばにある花はエディブルフラワー。その下には、初めて見たのですがコロンとしたズッキーニ。小ぶりなアボカドのような形です。蒸してあり、皮ごと食べられます。お豆が射込んであり、タップリのソースがかかっていました。ベビーコーンのバター醤油も香ばしく歯ごたえもいい!右側にはマイクロトマト、黄色いズッキーニ、アスパラには、自家製のプチプチしたマスタードが乗っています。マスタードまで手作りってすごい!器もステキでしょ。
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ひらめの手まり寿司。さくらんぼに見立てた小梅は、塩気を取ってあります。赤い撫子は栃木の赤こんにゃく。いなばの焼印が押された出し巻き。
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留め椀 お雑煮ですが、楊枝に刺した三つの花は、さといも、にんじん、冬瓜でそれぞれ別に煮てあります。その下にホタテとウサギ型にゆずの皮を射抜いたのを乗せたお餅。底にはお餅がくっつかないように大根が敷いてありますが、これがまた美味しい味に煮てあるのです。お雑煮といっても、具を美しく見せるため昆布とかつお、塩だけでお出汁を作ってあります。ホントにいいお味でした。
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デザートはパンナコッタ
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コーヒーには薔薇を浮かべる遊び心。だんだん花が開いていきます。わかりますか?
薔薇はカップの絵の代わりと思ってくださいという一言が・・・おしゃれだわ~と感心してしまいます。
見て、味わって、器を愛でて、ゆっくりいただくと4時間近く。でもそのゆったりとした時間がまたご馳走の一部なんです。
塗り物、高台、作家物の器など一人で何枚も何客も使うというのは贅沢ですよね。自宅では絶対無理~!自分で洗うことを考えるとね(笑)
この因幡ツアー計画は、料理教室でご一緒させていただいている私のお姉さま的存在のみなさんで、何でも良くご存知。私は不勉強で、良く知らなかったのですが、白磁で有名な人間国宝の井上萬二さんのお皿が部屋に何枚も飾ってあるわよ!と気づいて、なお一層感激したわけです。
使ってあるお皿も、白磁が何種類かあったのですが、その井上萬二さんの窯のものもあるようでした。
日常をチョッと離れて優雅なひと時を味わいました。
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また何ヶ月かあとに、食べに来ましょうと盛り上がり帰途に着きました。
夢のような時間は過ぎ、また爪に火をともす生活ですね・・・しょんぼり・・
おなかいっぱいの私ですが、心だけはこもった夕食を作り、お土産は話だけ!あとは写真を見せるだけ・・・おお~すごいなぁと言ってくれる夫の広い心に感謝。だから、また行かせてね!・・・っていうか~行くからね!