さて、この模擬裁判の次の原告側証人は、甲斐先生の秘書・玉ちゃん
でも、本人は既にファームを解雇されていて
甲斐先生や鈴木先生が会いに行っても「もう、あのファームとは関係ない」の一点張り(汗)
ということで、玉井秘書の代わりにパラリーガルの聖澤真琴(新木優子さん)が証言台に立ち
原告側代理人も、蟹江先生から鈴木先生にバトンタッチ
「お名前は?」「玉井伽耶子です」
「秘書業務は得意ですか?」「ええ」
「あなたは、聖澤真琴さんに『私は日本一の秘書だ』と言ったことがありますか?「…」
「玉井さん、答えて」「…」と、聖澤さんが答えるのを躊躇っていた時
「あります!」と声がして、玉ちゃん登場!?
玉井秘書本人が証言台に立ち、改めて原告側質問
「あなたは、甲斐先生の秘書を務められてましたね?」「はい」
「処分されたメモには、玉井さんのサインがありました
3年前、メモを受け取ったのはあなたですね?」「黙秘します」
「それは記憶にないということですか?」「黙秘します」
「日本一の秘書が、自分のサインが入った書類について
何も知らないなんてあり得ますか?」「黙秘します」「玉井さん、答えて!」
…といったやり取りに苛立ったのか?蟹江先生が立ち上がり
「これでは埒が開かない。私がやる!」と代理人交代
「あなたは長年、被告に尽くして来た
もし、メモを破棄しろと頼まれれば破棄するのでは?」「甲斐先生は頼みません」
「答えになっていない。もし頼まれたらやるんだろ」「…」
「(傍聴席に向かって)答えに詰まっている!何か隠している!」「違います!」
「君は彼のためならやる。理由は知っている」
ここで「異議あり!あれは質問?」と幸村代表
さすがの不公平裁判長も「異議を認めます。原告代理人は質問を…」と判断
すると、カニさんは「失礼しました。では、シンプルな質問を…彼を愛してる?」「えっ!?」
「(甲斐先生を指し示しながら)彼を愛してる?」「関係ありません」
「イヤ、大いにあります!元彼と別れた理由は?」「…」
「答えて!どうして別れた?」「元彼よりも仕事を優先したから」
「仕事?元彼は『俺か、甲斐先生か、どちらかを選べ』と言った」「違います!」
「で、どちらを選んだ?」「甲斐先生」「愛してるから?」「そんな簡単じゃない!」
「愛してるから罪を被ったんでしょう?」「…」「質問に答えなさい!」
たまらず甲斐先生が「蟹江!」と叫ぶも
カニさんは「いつもそばにいた。甲斐中心の仕事。甲斐中心の人生」と質問を続け
幸村代表の「異議あり!困惑させてます!」の声も、裁判長にスルーされ(汗)
「元彼は判ってくれなかった」「ちょっと待って下さい!」
「彼を愛していますか?」「だから…」
「『はい』か『いいえ』で!愛してるんですか?
彼を、甲斐正午さんを愛しているんですか?」「…」
ついに堪忍袋の緖が切れたらしい甲斐先生が、立ち上がり「いい加減にしろ!」と怒鳴り
玉井秘書は走り去って行き、幸村代表は「休廷を…」要請
「はい」か「いいえ」のどちらかで答えるなら、おそらく?「はい」なんでしょうけど
玉ちゃんにとっては、自分の能力を活かすことが、甲斐先生の役に立つ
…ってことが、生き甲斐というか、「生活」と「甲斐先生」が重なる部分が大きいというか
男女間の恋愛感情だけでは語れない「簡単じゃない」関係と思われ
もちろん、オフィスラブとは程遠いんじゃないかと…(苦笑)
さて、その休廷中…ファームの休憩室にいたカニさんに「やり過ぎだ!」と甲斐先生
「今、話しかけるな!」と返され「玉井を侮辱したな、楽しいか?」と言うと
「そんな訳ないだろ!最悪な気分だ」「だったら…」
「富樫なら、あれくらいやる!」「イヤ、あれ以上かも知れない」
「これは遊びじゃないんだ!半端な覚悟で口を挟むな!」
「お前は富樫じゃないだろ?そんなに俺を負かしたいのか?」
「負かすためにやってるんじゃない!これは全て君を助けるためだ!
全員が君の尻拭いをしている。君の失態のせいで!
悪いのは誰だ?あの美しい玉井君がイヤな思いをしたのも君のせいだろ!私じゃない!」
…って、カニさん、やっぱりイイ奴じゃん(笑)
模擬裁判が再開し、甲斐先生が証人席に呼ばれると
鈴木先生が、カニさんに「さっき、僕の出番を奪いましたよね?
こんな裁判、僕が終わりにします」と告げ、師弟対決へ…
「甲斐正午さん、あなたは不正をしたことがありますか?」
「初球はストレート。しかも、ど真ん中。フン、ルーキーらしい」
「答えて下さい」「ありません」「たったの1度も?」
「弁護士として、1度も不正をしたことなどない」
「弁護士として…そう、弁護士として…
あなたは検事時代、上司の不正の隠蔽に加担しましたね?」
傍聴人たちがざわめき、幸村代表は「本件とは関係ありません!」と異議を申し立てるも
「不正を知りながら、黙っていたんですよね?本件と全く同じではありませんか
つまり、被告には検事時代から隠蔽体質がありました
そして、たった今も、この法廷の場で隠蔽を図った」
「嘘はついてない」「でも、隠しはした。あなたは自ら、検事時代の話を明かさなかった
『弁護士として』と前置きして、不正を隠した…隠蔽がお得意なんですね?」
「2球目は内角ギリギリ。んー、これで2ストライクだ。さあ次は何を投げる?」
「あなたはもうジョークを言ってられる立場じゃない。以上です」
自分がヒントを与えたとはいえ、愛弟子のボールは、キレもコントロールも良かったみたいで
チーム蟹江は「仮想・富樫弁護士」役を上手くこなしているようです(苦笑)
模擬裁判終了後、幸村代表は、エレベーターホールで
聖澤さんに「模擬裁判はどう?」と声をかけ
「勉強になります…」という返事を「お気に召してないようねぇ」と評し
「こんなこと言ったらナンですけど、私、裁判というものが嫌いになりそうです」との言葉には
「模擬裁判は終わってないわ。明日が最終日…最後まで見たらきっと…」と含み笑い
「でも、みんな甲斐先生のことを…」と心配する聖澤さんに
「男って、いつも強がってる。隙のない男は可愛くない
男の隙は女が作ってあげるものよ」という謎の言葉とウィンク
そして、模擬裁判最終日…甲斐先生に幸村代表が質問
「あなたは、ハーバード・ロウスクールの出身ですよね?」「ええ」
「成績も優秀。群を抜いた存在感で、その噂は
当時、在籍していた私の耳にも入って来ました
そのあなたが唯一負けた模擬裁判がある。私は、その模擬裁判を見ていました
噂の甲斐正午とはどんな人物なんだろうと…
甲斐さん、あなたのチームの熱も、それはまたスゴかった!
有力な証拠、証言を次々に突きつけて、相手を追い詰めて行った
そして、あと一歩追い詰めれば勝訴できる!
そんな時、あなたは証拠を取り下げましたね?」
…と、たぶん?カンチとリカしか知らないエピソードに、どよめく傍聴席(笑)
甲斐先生は「また、昔のことを…」と苦笑い(笑)
「なぜ、証拠を取り下げた?」「なぜ?タイムマシンが必要ですね」
「答えて」「覚えてません」「質問に答えて!」「…不正な証拠だと判ったからです」
「それで負けた。チームのお仲間からは何と言われました?」
「そりゃあもう、口には出来ないような罵詈雑言を…」
「それはそうでしょう。卒業後の将来を左右する大事な成績がかかっていたんですから…
あなただって勝ちたかったでしょう?なのに、どうして?」「不正は勝ちじゃない」
「そう!だから、私はあなたを雇った
でも、不正を嫌う理由は、本当にそれだけ?」「どういう意味ですか?」
「看護師組合の労使交渉では、病院側を勝たせるだけでなく、看護師の労働環境の改善まで叶えた
大手町スカイビスタの時は、不正を暴くだけでなく、社長の悲願も叶えた」「それが何か?」
「あなたは、人を思いやってる。今回だってそう!
原告側である被害者遺族を気遣い、秘書の玉井さんのこともかばった
いつも強がり、思いやりのないフリをしているけれど、実は違う
あなたは、職場の同僚や上司を、クライアントを、関わる人全てを、いつも気遣ってる
そんな人は不正なんかしない。不正なんか出来ない
どうして、あなたはその優しさを認めようとしないの?答えるのは恥ずかしい?」「いいえ」
「怖い?」「全然」「答えるのが義務!」「じゃあ罰したらいい」
「もう!どうしてそう強がるの?思いやることの何が悪い?
思いやりのある人は…」と幸村代表が言いかけたトコで、甲斐先生も一緒に「弱い!」と唱和(笑)
でも「人に甘いとつけ入られる」と言う甲斐さんに
「違う!思いやりがある、それがあなたの本当の強さ。思いやりがない人こそ、弱い」
と、上杉裁判長の方を見ながら皮肉(苦笑)
更に、幸村代表は「被告は確かに傲慢で、周りに敵を作りやすい。いわゆる一匹狼
そのため誤解が生じることも多く、あらぬ疑いをかけられることさえある
しかし、ここまで優しく、正義感のある彼が、自動車の欠陥を隠蔽し
被害者遺族を貶めることなどあり得ない
何故なら、それは甲斐正午にとって、勝利ではないから…以上です」
…と、おそらく?当の甲斐先生が「そう思われたくない」と
傲慢な態度で覆い隠して来たのであろう真の姿を明かすと
蟹江先生が拍手しながら「素晴らしいお話です
今のがフィクションではないという証拠は?
いいですか?皆さん、彼が不正をしていたのなら
証言台で、こんな話をでっち上げるのは簡単です!彼らの話に惑わされてはいけない!」と反論
これを聴いて「もう1人、証人を呼びたい」「奇遇ね、私も」とカンチ&リカ(笑)
ん十年経っても、息ぴったりのようです(笑)