我が子と一緒に、懲りずに出向いた量販店。
私は敢えて、近づかなかったあのコーナー。
ハロウィンの、不気味グッズが陳列されている、とても不吉な売り場には。
再び遠くから、おそるおそる、なるべく細目で覗き見れば。
まだ、黒々と売られている。
実物大の、厭な形態をした、フェイクな飾り物。
それを発見した我が子の瞳が一瞬。
嬉々としているのを、母は認めてしまったのだった。
厭な予感に、私はその場を避けるべく逃げ出した。
我が子は私を追ってきた。
嬉々としたまま追ってきた。
「かあさん、かあさん(英)」
ここ一番の猫撫で声で母を呼ぶ。
厭な予感に震える私。
この世の希望が、真っ黒く塗り潰されてしまいそう。
そこはココロを鬼にして、振り切ってしまえば良かったものを…!
ああ何故に。
何故に、私は振り向いた?
我が子が。
愛する我が子が。
生まれたての、仔犬か仔猫を愛しむように。
厭な形態の、フェイクな飾り物を一羽。
優しく抱きながら、私に近寄って来るこの恐怖。
腹を痛めて産んだ実の子だというのに。
その血肉を分けた母親に対して。
こここここ…
コレがっ!?
コレが果たして、やってもイイことなのかドウなのか
見当もつかぬと、そう吐かすのかっ!?
「…バッ…バカでしょあんたっ!?やめてやめてやめてっ!そんなことするだなんて、もう、母でも子でもナイわよっ!」
叫んでしまった日本語で。
日本からの観光客さま方で、大層にぎわっている、あの量販店でのコトである。
場所は変わって。
そちらは地元のドラッグストア。
季節柄、ハロウィングッズコーナーは、むろん特設されている。
エントランスに立った途端、私は目ざとく発見した。
視界の左隅に数羽、中央に数羽。
愕然としながら、すぐさまコスメコーナーのほうに逃げた。
そっと通り抜けようとしたその死角。
まさか夢にも思わない。
私の、ごくごく間近に、黒々とした一羽が、隠れしのぶように居たもんだから生き地獄。
声にならない悲鳴。
痙攣のような動作。
瞬時に。
頸のスジ、変なふうにグギグギッ!!!といった。
なにもかもが強張って
なにもかもが引き攣った。
世界はつかの間、シロクロ、反転したかと思うほど。
レジ前の透明で大ぶりな鉢には、とてもリアルな、フェイクのどぶ鼠が山盛り盛られていた。
錯乱しているので、むんずと尻尾掴んで、く~るくる振り回した。
毒蜘蛛もムカデも蛇も、う~じゃうじゃ、レプリカがトコロ狭しと。
痛む頸を支えながら、かすれた声でわらうしかない。
狂気の世界へ、つつがなく堕ちていく私。
そうそして。
頸に貼ったよサロンパス。
グギグギッ!!!っといったせいか。
その夜、あまりにも重い凝りに襲われ
簡易のマッサージチェアで、強く痛く揉み過ぎて
背中があちこち痛むのだ。
おかげさまで、普通に仰向けで寝られない。
2014。
今年のハロウィン、前哨戦からイロイロこわい。
こちらとしても、万全を尽くさねば。
あなどってはイケない。
今夜の私も、うつ伏せ寝。
私は敢えて、近づかなかったあのコーナー。
ハロウィンの、不気味グッズが陳列されている、とても不吉な売り場には。
再び遠くから、おそるおそる、なるべく細目で覗き見れば。
まだ、黒々と売られている。
実物大の、厭な形態をした、フェイクな飾り物。
それを発見した我が子の瞳が一瞬。
嬉々としているのを、母は認めてしまったのだった。
厭な予感に、私はその場を避けるべく逃げ出した。
我が子は私を追ってきた。
嬉々としたまま追ってきた。
「かあさん、かあさん(英)」
ここ一番の猫撫で声で母を呼ぶ。
厭な予感に震える私。
この世の希望が、真っ黒く塗り潰されてしまいそう。
そこはココロを鬼にして、振り切ってしまえば良かったものを…!
ああ何故に。
何故に、私は振り向いた?
我が子が。
愛する我が子が。
生まれたての、仔犬か仔猫を愛しむように。
厭な形態の、フェイクな飾り物を一羽。
優しく抱きながら、私に近寄って来るこの恐怖。
腹を痛めて産んだ実の子だというのに。
その血肉を分けた母親に対して。
こここここ…
コレがっ!?
コレが果たして、やってもイイことなのかドウなのか
見当もつかぬと、そう吐かすのかっ!?
「…バッ…バカでしょあんたっ!?やめてやめてやめてっ!そんなことするだなんて、もう、母でも子でもナイわよっ!」
叫んでしまった日本語で。
日本からの観光客さま方で、大層にぎわっている、あの量販店でのコトである。
場所は変わって。
そちらは地元のドラッグストア。
季節柄、ハロウィングッズコーナーは、むろん特設されている。
エントランスに立った途端、私は目ざとく発見した。
視界の左隅に数羽、中央に数羽。
愕然としながら、すぐさまコスメコーナーのほうに逃げた。
そっと通り抜けようとしたその死角。
まさか夢にも思わない。
私の、ごくごく間近に、黒々とした一羽が、隠れしのぶように居たもんだから生き地獄。
声にならない悲鳴。
痙攣のような動作。
瞬時に。
頸のスジ、変なふうにグギグギッ!!!といった。
なにもかもが強張って
なにもかもが引き攣った。
世界はつかの間、シロクロ、反転したかと思うほど。
レジ前の透明で大ぶりな鉢には、とてもリアルな、フェイクのどぶ鼠が山盛り盛られていた。
錯乱しているので、むんずと尻尾掴んで、く~るくる振り回した。
毒蜘蛛もムカデも蛇も、う~じゃうじゃ、レプリカがトコロ狭しと。
痛む頸を支えながら、かすれた声でわらうしかない。
狂気の世界へ、つつがなく堕ちていく私。
そうそして。
頸に貼ったよサロンパス。
グギグギッ!!!っといったせいか。
その夜、あまりにも重い凝りに襲われ
簡易のマッサージチェアで、強く痛く揉み過ぎて
背中があちこち痛むのだ。
おかげさまで、普通に仰向けで寝られない。
2014。
今年のハロウィン、前哨戦からイロイロこわい。
こちらとしても、万全を尽くさねば。
あなどってはイケない。
今夜の私も、うつ伏せ寝。