NOHEA 'ILIO

僭越ながら、屋号犬神屋を名乗らさせていただいております。
19年春、ホノルルからラスベガスに転居してまいりました。

親指姫&ダークエイジ

2009年10月09日 | Weblog
生まれたての赤ちゃん。
ベイビーキツンのサルサちゃん。

※※※
ある日。
サルサちゃんは、チューリップの花から生まれました。
親指ほどの大きさしかない、小さい小さい赤ちゃんです。

でもある日、醜いヒキガエルに誘拐されてしまったの。
そこでは、お魚さん達の助けを借りて、何とか命からがら、醜いヒキガエルのもとから、脱出することができました。

なのにその後も、黄金虫にさらわれてしまったかと思うと
更に酷いことに、そのまま置き去りにされてしまったの。

秋になって、サルサちゃんは、野鼠のお婆さんの許に居候させてもらいました。
しかしそこでも、隣の家の金持ちのモグラに、結婚を強要されてしまったの。

けれど、モグラの家にいた、瀕死の燕を一生懸命介抱して
気の重い、結婚式の当日に、サルサちゃんは、この燕の翼に助けられ
一緒に、花の国へと逃げました。

そこでサルサちゃんは、花の国の、素敵にハンサムで優しい王子さまに見初められ
やっとやっと、好きな人と、幸せな結婚をすることができました。

サルサちゃんは、それからずっと、幸福に暮らしましたとさ。

※※※
つい。
「親指姫」を、まんまパクってしまいましたが。

目も開かず、乳歯もまだ生えていず、へその緒ついたまんまの赤ちゃん仔猫のサルサちゃん。
ここまで幼い嬰児(みどりご)の、看護育児は、いくらなんでも初めての挑戦。
でも考えれば、ヒトの嬰児は、産み落とした途端に、なんとか育ててきた母さんです。
授乳のお世話も、排泄のお世話もへっちゃらよ。
ただ、「保温」にかけては、すごく難儀した思い出が。
サルサちゃ~ん。
ほんと~にほんと~に、こんな~にも、ちっさかったのね~。

※※※
醜いヒキガエル。
高利貸しの黄金虫。
金満家のモグラ。

親指姫の男性遍歴。
ある意味、壮絶。
年下のツバメを踏み台に、ついにはエエとこのぼん、しかも色男の王子さまをたらしこむあたり
肝(きも)据わってたよ親指は。
無垢を装う清純派。
その実は、筋金入りの魔性。
ああ、あやかりたい。
ああ、あやかりたい。

あらイヤだ。
おばちゃんたら、ハートが濁ってて。
大人になるって、汚れていくってことかしら?

今頃親指だって
王子さまには高額の生命保険かけて、没後の受取人は、もちろん妻である自分名義にしておいてるし。
お城とか領地とかの不動産だって、相続税かかんないように、配偶者控除とかいろいろうまくやってるに決まってんのよ。
それから、あのツバメとは、いまだにデキてて
たまに京都とか、一緒に行ったりしてんだからね。
ああ、あやかりたい。
ああ、あやかりたい。

あらイヤだ。
おばちゃんたら、ダーク、ダーカー、ダーケスト?
この年代になったなら
「金満家のモグラ」くらいでも、笑って妥協しちゃうわよ。
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