NOHEA 'ILIO

僭越ながら、屋号犬神屋を名乗らさせていただいております。
19年春、ホノルルからラスベガスに転居してまいりました。

そのときはごめんなさい

2019年05月27日 | Weblog
↑迷宮の美魔猫、ルナ♡さん。

にほんブログ村 犬ブログ 犬 海外生活へにほんブログ村
にほんブログ村 犬ブログ 犬猫 多頭飼いへにほんブログ村
にほんブログ村 犬ブログ 犬 多種飼い(多犬種飼い)へにほんブログ村

いや奥さん。
アタシ迷ったの。
書くか書かないか、けっこうマジで迷ったの。
でも書くわ。
書いちゃうわ。
書いちゃうんだから。
あとはどうなっても、知らないんだからアタシ。

引っ越し荷物の片づけに没頭していた頃。
「ママ、気分テンキしなしゃいよ♪」
子2さんが言いました。
気分転換ね気分転換。
気分がテンキになるのが、気分転換なの。
これはアレよ奥さん。
犬神家の専門用語みたいなもん。
ところが。
その。
気分テンキに連れていかれたのが。


↑よりによってココだもの。

「ゴーストハンター」
っていうテレビ番組御存知でいらっしゃいますか?
旦那さまが大ファンで。
いっつも視聴していらっしゃる。
筆者は内容を理解したくないので
旦那さまが見始めると
「あ・ら・ら・ら・ら・らぁ~♪」
聴こえないように大声出して、耳を叩きながら塞いだり閉じたり
こそこそっとコックローチダッシュで別室に逃げるのです。
でもって、YouTubeで、踊るさんまちゃんとか観ながら、じっと息をひそめて隠れてるしかございません。
その。
リアルゴーストハンター、ザックバガンズ氏所有のホーンテッドミュージアムなんだもの。
なんでココ?
気分テンキに、なんでまた、よりによってココなのよ?
ダディが好きだからって、いくらなんでも、どうしてどうしてココなわけぇ~!?
一応ね。
塩持って。
白い数珠、左手首に二重に巻き付けて。
筆者としては、やはりできる限りの万全の対策。


↑ホーンテッドミュージアムの駐車場に停まってたヴァン。
ザックバガンズ氏の肖像が。
あたしゃ~ね、アンタのそのヤバい目つきとチラッと目が合うだけで、もう充分コワいっちゅの。
もちろん18禁だもの。
で。
入館前に、承諾書にサインさせられるんだもの。
「心霊現象、身体的な怪我、持ち物の損失、心身的な重度の負荷、または、自殺含む死亡。
退館後に、こういった不幸に見舞われたとしても、一切の賠償をザックバガンズ氏に対して求めません」
そういった内容が、コト細かく明記してある一枚の紙ッペラですわ。


↑こちらの御屋敷自体。
凄まじい曰く付きの。
曰く。
付き付き付き付き付きの。
凄惨といえば凄惨な悲劇ですので、さすがにこんなおチャラけたペットブログという名を借りた、筆者の日本語書き方練習ブログには書くこと憚られます。


↑狛犬じゃないもの。
狛デヴィルなんだもの。

でも。
そこはエンターテイメントの聖地ラスベガス。
微に入り細に入りのプレゼンツが、凄まじいものなのでございます。
ファンタスティックホラーの殿堂とでもいいますか、怖いモノ好きの皆さまには垂涎のモノモノが目白押し。
結局。
幽霊とか。
怨霊とか。
呪怨とか。
そんなもんはあんまりといいますか、まぁこれっポッチも怖くない。
本当に恐ろしいのは。
真実。
本当に恐ろしいのは。

………

書きましょうか詳細を?
怖くないモノから書きましょうね?
いわゆるフリークスサーカスの見世物小屋の再現とか。
人形たちの部屋とか。
カポーティが絶命したときの着衣とか。
筆者、青春のスター✩パトリックスウェイジの奥歯とか。
ロマンポランスキーの妻、惨殺されたシャロンテイトのミニの花嫁衣裳とか。
自殺したロビンウィリアムスの映画衣装とか。
マイケルジャクソンが亡くなった部屋にあった家具とか。
ドラキュラ伯爵の愛用品とか、タイタニックの船長の亡霊が映って見える鏡とか。
殺人医師のバスとか。
チャールズマンソンの寝台とか。
シリアルキラーが人肉煮た鉄鍋とか。
呪殺力世界一の開けてはならない禁断の箱とか。
会話する人形とか。
ブードゥー呪殺具とか。
血染めの………
血染めの………

筆者は。
霊感なんかはコレっぱかしも無いのですけれど。
母方の生まれ故郷。
鄙びた駅前でタクシー拾って
「視えるひとのお宅へ行ってください」
とお願いしますと、お婆ちゃんちに到着するということでしたが。
それは、曾祖母代々からのサイドジョブだということで。
実際、降霊の場に居合わせたこともございます。
その時は。
祭祀場の空気が肌を刺すほど張りつめて
冷気が満ちてきて、ふうっと寒くなったことなど明確に記憶してございます。
降りる時には一瞬びくっ!と跳ねるんだ婆ちゃんが。
患って他界された方は苦しそうに咳き込んで、想いを残された方は滂沱の涙を流されて。
そして。
大好きな優しい婆ちゃんの声が、野太く低い男性のものに変わったり、頑是ない幼児のものに変わったり。
今一度繰り返して書きますが。
筆者は。
霊感なんかはコレっぱかしも無いのですけれど。
婆ちゃんの祭壇には、数えきれない千羽鶴の房や太鼓、拍子木、溢れんばかりのお神酒。墨書き墨痕鮮やかな白い幟、くすぶるほどの香炉などが置いてありました。
隔世遺伝ということでしょうか。
筆者はなんにも視なくていいもん視えません。
だが隔世遺伝の妙。
我が子には…
ああ我が子には…。

で。
会話する人形の部屋なのですけれども。
視えない感じない認識しない、三重鈍の、さすがの筆者にもキましたよ。
ぐらあぁ~っと眩暈に似た脳内圧迫感。
そして視えないなんらかの重量が、ずっしりと両肩にのしかかってくるんですもん。
「あ…これマズいヤツだ…」
「好きな色は何?(英)」
と訊ねた方がいらっしゃいました。
大音響のスピーカーの雑音のなか、お人形さんの彼女はこう応えてくれました。
「パープル」
と。
筆者はね。
幼少の頃。
マネキン工場のマネキントルソーが怖くって、お人形遊びができなかったコドモだよ?
ワンちゃんやクマちゃんの縫いぐるみでしか遊べなかったクチなのです。
そんな筆者に、お人形さんが
「パープル」
ですって。
ですってよぉぉぉぉぉぉぉ!

そんな群れ群れのなか。
どうしても目を背けてしまいたくなるような、とてもじゃないけど直視に堪えないモノは。
劣等感の裏返し、うっぷん晴らしの、宗教と人種に対する常軌を逸した執拗な差別。
もしくは自己愛のみに凝り固まって、決して他者からの善意や愛には恵まれぬニンゲン。
自分の非は歯牙にもかけず、自分の不運は絶対的に他の誰かのせいにして、自己防衛の責任逃れも甚だしく
悪意に魂染め抜いて、罪の意識など当然のこと持ち合わせず、人間らしい罪悪感のザの字のカケラひとつ無く。
自分のアタマの中のファンタジーを、弱者を生け贄にして、それに悦びを感じ恍惚とする
市井の中に紛れて、どこの世にも存在するニンゲンの皮を被った悪魔憑き。
大人として成長することを拒否して、穢れなき無垢を装い肉体だけ老成してしまって、おぞましいほど幼稚なままで居続けるニンゲン。
その。
稚拙に過ぎて、命を軽視して遊び戯れる残忍さときたら。
この世のすべてが憎いのか。
この世のすべてが怖いのか。
脳に、何を持ち合わせずに生まれ落ちた。
心に、いったい何が育たないまま抜け落ちた。

いるでしょう?
確かに存在するでしょう?
奥さん。
あなたの身近にこんなニンゲンが。
なんとしてでも因縁を断ち切って、全速力で逃げなくちゃいけない
一番怖ろしいのはそんなニンゲン。
日本ではよく言うじゃないですか、ヒトデナシって。
本当に、真実怖ろしいのは、ヒトデナシからこうむる害悪なのではないですか?
「災いあれ!」
と、他者を呪う想い。
じつに、禍禍しいことでございます。

そして筆者は。
左手首に二重に巻いた白い数珠。
こちらで紛失してまいりました。
どうしよう?
これで筆者も、とうとう怪しの館の一員か?
奥さん。
展示物のなかに
「ファーイーストの呪殺数珠」
が一品増えていたならば
それには決して、お手をお触れになりませんように。
少なくとも、呪ったりは致しません。
かといって、座敷童みたいに福をもたらす能もなく
首をぐるりん!巡らすこともできないが
悪い奴には、月に代わってお仕置きくらいはしてやる心積りはございます。


↑「数珠無ぁ~~~い!
でも。
なにがしかの御供養にでもなりゃいっか~~~!?」
ひとしきり騒ぎ踊る母に若衆から差し入れ。


↑この日を境に
「就寝時にはベッドサイドライト点けっぱなしじゃないと寝られなくなった」
わりには。
ホーンテッドミュージアム帰りのバーガーはめっちゃ美味しゅうございました。
アタシ食べなくっちゃ。
おなか空いて、食べたかっただろうにあのお友達たちは。
お茶も、ジュースも、バニラモルトシェイクもすんごく美味しい。
食べたかっただろうなあの子たちも。
こんな美味しいの「美味しいね美味しいね♪」って笑い合って食べてくれる相手がいたら、どれだけ救われたことでしょう。
「ママ!それミーの分だから!」
「しょうがないじゃないの!
あの子たちが食べたいって言ってるんだから!
御供養よ御供養なのよ!
今頃あの子たちは、美味しくって喜んで、少しは昇天してるわよ!」
母。
精霊たちの慰めのためにも、日常以上にがっつく。



霊感の強い方。
こちらを訪れるのお奨めできません。
霊的なもの屁の河童の方。
きちんとリスペクトの念を持ちながら訪れてみてください。
心臓発作を起こして救急搬送される方。
禁断の箱に近寄って、落命されたといわれる、実際の有名人の方もいらっしゃいます。
まじまじ近寄っちゃったけどアタシ。
禁断の箱。
箱と言うより、西洋の厨子。
両扉に、葡萄の房の装飾がありました。
ちなみに我が子。
禁断の箱の部屋と人形の部屋には、立ち入らないことを選択しました。
感じ取っちゃったり、視え過ぎちゃっても、事後処理に手を煩わすことになるそうで。
あと、地下室だけは絶対にダメです。
オフリミットになってます。
でも視える。
視えないけど視えます。
そこに黒魔術の魔法陣と、生贄の絶叫と肉塊と血だまりの染みがありありと残っているのが。
この世のすべてが憎い。
この世のすべてが怖い。
穢れと見做されて哀しんだ、そんな残存思念が、死にきれないで蠢くように棲んでいます。

怖くないと言えば嘘になりますけど、不気味で不吉で何よりいろいろ綺麗でした。
それはそれは名状しがたく、ファンタスティックビューティフルホラーな館です。
良かったら。
いつか御一緒しませんか?
でも。
もし。
そのまま還れなくなったらごめんなさい。
そのときは。
ほんとぉぉぉぉぉに、ごめんなさぁぁぁぁぁいぃぃぃ。
(↑筆者の声に怪異がかぶさり、ぐにゃりと低い男声にねじれました。)







コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 妖精が来る | トップ | 迦楼羅が佐賀で鳴く »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事