日本の「政治」の〈可能性〉と〈方向性〉について考える。

「政治」についての感想なり思いを語りながら、21世紀の〈地域政党〉の〈可能性〉と〈方向性〉について考えたい。

(加筆修正版)遅まきながら、新年のご挨拶を申し上げます

2020-02-08 | エッセイ

 

遅まきながら、新年のご挨拶を申し上げます

早いもので、もう1カ月過ぎた。前回の記事投稿後、いろいろなことを考え続けていたが、自分の中でそれらのことがまとまるようにも思えず、またまとめようという気もなく、ジュリーの歌詞の文句にもあるように、ただ徒に時の過ぎゆくままに身を任せていた。何か力が湧いてこないのだ。

それでも私は生きている。もっとも、あと何年か後には、必ずお迎えが来るということも切迫感をもって受け止めている。親のありがたさをひしひしと感じている。最後の最後まで、それこそ息を引き取るその瞬間まで、私に生きることの大切さを身をもって教えてくれたのだ。私は親不孝の毎日であったが、そんな私に父も母も自らの息を引き取る数分、数秒前まで、しっかりと生きて見せてくれたのだから、私にはこれ以上の人生の師はいなかった、と言わざるを得ない。

私も最後まで、私なりに生きたいと改めて思うし、今まで以上に、そのように心がけている自分を感じられるようになっている。勿論、そんなことを今さら感じたとしても、私が生きている「差別と排除の関係」から成る「不条理」極まりないこの世界(システム)は相変わらず、私の思いや意志とは全く関係ないかのように、勝手に動いている、その歩みを着実に辿っている。本当に大したものだ、と畏怖の念を抱くのだ。(誤解のないように、「畏怖」と言ってもそこには何ら尊敬の意味などない。あきれ果てるという思いが強い。)インフルエンザや、新型コロナウイルスなど何のそのといった感である。(だからこそなのだが、インフルエンザやウイルスの犠牲者の方々には心より哀悼の誠をささげたい。)

それにしてもなのだ。私たちは差別や排除の関係から成るこの世界の中で、それこそ21世紀の今もそうなのだが、長らく生き続けたために、そうした関係を何の違和感も抱かないままに、まるで空気のように、当たり前の存在として、その中で生きてきたから、そもそも不条理だと感じることもできないし、それ以前に、不条理とは何か考えようともしないし、またそれゆえそれが何かさえも理解できないのかもしれない。この感覚のマヒ、そうした感覚を自らの手でとらえ直そうとする意志や意欲の欠如、これこそがウイルスの脅威以上に恐ろしいものではあるまいか。こうした不条理を感じ取れない感覚のマヒの蔓延と、それを助長する政治の作為とそんな政治に背を向ける多くの有権者の不作為こそが、私にとって何よりも恐ろしいものなのだ。(そんなことだから、今まさに猛威を振るっている新型コロナウイルスに対する政府の防疫対策がいかに無策であっても、またそのために何人もの人々が犠牲となっても許されるのだろうが、{[B]→(×)[C]→×[A]}の世界の中で生きている以上、たとえ安倍政権でなくとも、やはりBの先頭に位置する中国(中国人)封じ込めは容易ではなかろう。これも結局は、1970年代以前のシステムが、そして70年代以降のこの図式で描かれる世界とそれを支える差別と排除の関係から成る不条理極まりないシステムの中で生きているということの証なのだ。)

かくいう私も、中途視覚障碍者となり白杖を手に歩行訓練をしていた頃の新鮮な感覚が薄れてしまっていることにはっきりと気が付くのだ。健常者の頃に感じていたように、世の中はどれほど声を大にして叫んでみたところで、誰も聞いてくれないし、聞かないふりをして無視するのだから、自分もあまり無意味な疲れることはやめた方がいいとか、逆に、たとえそんな世の中だとしてもたまには親切な人もいれば、協力してくれる人も出てくるから、捨てたものではないと、自分を慰めたりして、そこから先にはいかないで立ち止まってしまうのが常であったように、障碍者となって3年近く過ぎた今、以前の健常者の頃の思いが胸中を去来するのだ。

結局のところ、ある地点に立ち止まったままで、そこから先に歩を進めないでいる以前の情けない私が最近顔を出し始めているのだ。もっとも、そうは言っても、そっくりそのままの私にはもはや戻れないのも確かだ。せっかく視覚障碍者となったのだから、この立場というか、この地点から世の中を見直すチャンスが与えられたのだから、息を引き取るその瞬間まで、考えると同時に、いやそれ以上に行動しなければ、時間がもったいないではないか、と思うこの頃なのだ。元より、私にできることなどほんの少しだということも、いやそれもできないかもしれないかも、ということも健常者の頃以上に、よくわかってきたから、ただ天命に従い楽しくはじけ続けるだけだ、と静かに思うのだ。

 

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