大葉子(おおばこ)のことを漢名で車前(しゃぜん)といいます。
車(牛車・馬車)が多く通る道の端に多く生えることからこの名がつきました。
また生薬名として葉、花穂など全草の生薬を車前草、その種子の生薬を車前子というそうです。
これは古書にある作品、ここではシャゼンシとあります。横姿の花は撫子。
あの道端にある大葉子が主役の花として挿けてあるんですよ!
といっても草丈からしてこの作品で挿けられているは唐大葉子
伝書「葉物十種組方の心得」にもこの唐おおばこが載ってます。
唐ってつくので中国から渡来したものと思ってましたが
実はれっきとした国産!本州から九州の海辺に自生しています。
普通の大葉子より大きく、草丈は40~80cmほどもあるそうです。
是非とも実物みてみたい!
挿けたのは唐大葉子ではなく普通の大葉子
これでも大葉子にして大きいほうだと思います。
さすがに縦姿にするほど丈はなかったので、縦姿には金水引を挿け
横姿に大葉子を挿けてみました。
お茶花の扱いなどでよく言われる「花は野にあるように」
そういういけばなも好きですが
道端の草もこうやってお生花にいけることで
「どう?見てちょうだい 私も花(華)よ♪」って言っているように感じます。