前述したように、今年から「建設情報標準化委員会」が「社会基盤情報標準化委員会」に名称変更されました。
これは、建設という言葉が、施工を連想させ、維持管理が対象外という誤解を生みかねないということから変更したものです。
昨年、策定された「第三次建設情報標準化推進三箇年計画」は、平成19年7月から平成22年6月を対象期間としているので、こちらの名称はそのままにして読み替えるのでしょう。
そして三箇年の目標は次のようになっています。
【標準化目標】
1.ライフサイクルの各段階や事業分野・組織間を連携して、情報を共有していくための標準を整備する。
2.意味内容まで踏み込んだデータ交換を実現するための基盤を整備する。
これらを推進するために三つの小委員会と各種のWG(ワーキンググループ)を設置していますが、小委員会では次のようなテーマを掲げ検討してます。
1)電子成果高度利用小委員会(小委員長:島崎敏一 日本大学教授)
下流工程で求められるデータが、上流工程で適切に電子納品されるべき観点から、電子納品のあるべき姿を検討し、電子納品要領の改訂を検討します。
(2)図面/モデル情報交換小委員会(小委員長:寺井達夫 千葉工業大学 准教授)
生産性と品質の向上効果が大きいと期待される、3次元データの利用を推進するため、3次元データに関する標準化活動に取り組みます。
(3)情報連携基盤小委員会(小委員長:柴崎亮介 東京大学 空間情報科学研究所 センター長・教授)
異なる組織や異なる分野で分散管理されている情報を連携するため、建設情報を互換性の高いXMLで記述するためのルールを検討します。またそれぞれのデータベースの仕様の違いを参照できるような、メタデータレジストリについて検討します。