平成22年度農業農村工学会大会講演会は、平成22年8月31日(火)、9月1日(水)、2日(木)の3日間、神戸市灘区鶴甲にある神戸大学で開催されました。神戸大学は六甲山地の斜面に位置し、南を眺めれば遠くに海が望めます。暑い最中ではありましたが、学会は盛況で各会場は満員で立ち見が出るほどでした。
本大会では弊社から2名発表(口頭発表とポスターセッション)を行いました。
口頭発表では、「AE法を用いた補修パイプラインの新たな水密性照査法の開発(I)-ポンプ圧送での試み-」について発表を行いました。
内容はポンプ圧送区間のパイプラインを対象に補修後の水密性能を実構造物で検証した結果を報告しました。
ポスターセッションでは、「AE法を用いた補修パイプラインの新たな水密性照査法の開発(II)-センサ特性の影響評価-」について発表いたしました。
内容はAEセンサ特性の異なる4センサにより補修後の充水過程を評価した結果を報告しました。
2つの発表で言いたいことは
1.ポンプが稼動状態でもAEセンサで挙動を捕らえることができた
2.AEパラメータで定量的に評価が可能
3.精度よく弾性波を捕らえるAEセンサの選定が重要
ということです。
さらに漏水現象の同定まで可能だと思いますが、まだ研究の積み重ねが必要です。
この研究の目的は、パイプラインの充水をできるだけ少人数で且つ、充水過程を1カ所で集中管理することです。今の充水試験では多くの人を各付帯施設に張り付いて充水を見守っているのが現状です。
この水密性照査法では各付帯施設にAEセンサを取付、そのデータを1カ所で管理することで人員の簡略化を考えていますが、まだ実用段階までには至っていないところです。
本大会は終わりましたが、また次の支部大会や別の学会で発表はまだまだ続きます。発表会場への来場をお待ちしております!
A.C