こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

隠岐は差別化で進む

2014年03月12日 11時59分18秒 | Weblog
昨日、第1報として、「島の香り隠岐藻塩米特選コシヒカリ」の玄米袋が、今までと同じ青色となり、「島の香り隠岐藻塩米特栽コシヒカリ」の玄米袋はこげ茶(仮)というように、2タイプに分かれることを伝え、一般的に流通している「島根米」等の米袋に入っている「隠岐産コシヒカリ」については、たとえ藻塩を使用していたとしても、「島の香り隠岐藻塩米」とは名乗ってはいけない事になる。

元々「島の香り隠岐藻塩米」という商品名は、商標登録されていることから、誰でもが使用してよいというものではない。
よって「隠岐産コシヒカリ」を「島の香り隠岐藻塩米」と表示してしまうと、極端に言うと、偽ブランド米という結論になる。


この米袋が「特選コシヒカリ」で、同じデザインでこげ茶(仮)が「特栽コシヒカリ」。
ともにJA隠岐から流通していないもので、検査・品質などについて、JA隠岐として証明・保証しているものなので、「島の香り隠岐藻塩米」と名乗って販売することができる。


これらの米袋に入っている「隠岐産コシヒカリ」については、藻塩を使用していても「島の香り隠岐藻塩米」と名乗ることは出来ない。
しかし、「隠岐産コシヒカリ」と名乗ることについては、全く問題ない。

栽培で「藻塩」を使用しているのであれば、口頭で「藻塩」を使用していると説明することについては止めることは出来ないが、それを「島の香り隠岐藻塩米」という事は出来ない。
そして、「藻塩米」という言い方も、消費者が「島の香り隠岐藻塩米」だと誤解して購入する可能性があるとから、秋までには結論が出ると思うが、使用できなくなると考えてもらいたい。

他県で栽培している「藻塩米」については、JA隠岐としても、ブランド化を進めている自分としても、範囲外であることから、個々の米屋の判断にお任せする。

なぜここまでハードルを上げてしまうのかと、疑問を持つ米屋も多いだろう。

隠岐全体としての生産量は限られている。
その中で、隠岐の主力農産物である「米」を、将来のために、拡大・安定させていくためには、差別化しか道はないからである。

物流の勉強をしている事なら判るだろう。
海を渡るという事が、いかに大変な事なのかという事を。

土地がつながっているのであれば、物流の仕組みを作れば、コスト削減をすることは可能であるが、お米を運ぶためにはフェリーを使わなければならない離島だと、それは不可能な事なのだ。
ましてや、フェリーの便数もないのだから・・・

産地の衰退が止まらない産地では、担い手を確保することが難しい。
担い手を増やしていくためには、安定収入が必要不可欠であることは、誰でも想像できるはずだ。
しかし、自然環境を相手にしているお米では、それすら保証できない。

その中で、地域を活性化させていく事を考えれば、担い手を増やしていく事を考えれば、どこにも真似できないほどの差別化していくしかないと思う。
「島の香り隠岐藻塩米」は、その中心的な役割をしている。
なので今回、思い切った差別化を始める事にしたのだ。
そのための第1歩が、取り扱い店の確保と整理なのである。

何度も言っているが、隠岐の生産量は限られていて、全国の米屋で販売する量は、未来永劫ない。
さらに「特選」となると、可能性はゼロに近づく。
だから、本当に「島の香り隠岐藻塩米」を売りたいと思っている米屋に絞り込むことにしたのだ。
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