こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

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産地化進む国産小麦品種 「ご当地麺」で注目

2014年06月02日 17時21分45秒 | Weblog
日本農業新聞e農ネットの[流通ウオッチ]に「産地化進む国産小麦品種 「ご当地麺」で注目 (2014/6/2)」という記事が出ていた。

内容は以下の通り
きしめん、ちゃんぽんといった「ご当地麺」に向く小麦品種の育成、産地化が進んでいる。
地域を代表する食でも、輸入小麦が原料のものがほとんどなのが実態。
地元食として売り込むため、実需者から地元産の要望が強まっていた。
優れた製麺適性を武器に、生産者、行政、製麺業者、飲食業と、幅広い関係者が連携してブランド化を進める。(水澤潤也)

・愛知・きしめん用「きぬあかり」 多収が魅力、急拡大

愛知県では、日本麺向け小麦「きぬあかり」の作付けが増えている。
地元産小麦を望む実需者の声を受けて、県が育成し2011年に品種登録された。
試験栽培からわずか4年目の14年産で1900ヘクタールにまで広がった。
「農林61号」からの転換が目立ち、県内の小麦作付け約5000ヘクタールの4割を占める。

同県では、きしめん、みそ煮込みうどんなどが名物だ。
県園芸農産課の谷口昌史さんは「愛知独自の食文化にうまく順応させたい」と意気込む。

県産「きぬあかり」を使った商品開発に力を入れる業者の一つが杉浦製粉(愛知県安城市)だ。
13年以降、同品種100%の6商品を開発。
1カ月当たりの小麦粉使用量は7.5トンに上る。
才田純一専務は「従来使っていた国産小麦とは異なり、製造した麺の色や食感が格別にいい」と評価は高い。

販路開拓に力を入れる才田専務は「きしめんは全国的に有名だが、ルーツが愛知にあることを知らない人もいる」と分析。
県産小麦を商品のパッケージに打ち出すなど愛知独自のブランドとしてのきしめんを印象づけ「きぬあかり」による地域振興を願う。

栽培が急拡大する理由は、実需者ニーズの強さだけではない。
従来の「農林61号」と比べて約2割ほど多収で、耐倒伏性も優れることが生産者を引き付ける。

西尾市で小麦を49ヘクタール作付けする小野田裕二さん(44)は「きぬあかり」の試験栽培が始まった当初から手掛ける。
14年産は約15ヘクタールで栽培。
15年産では40ヘクタールと、小麦作付けの約8割にまで拡大させる。
小野田さんは「実需からの高い評価と生産者のメリットが両立している品種だ」と魅力を語る。

生産振興、需要開拓を行政も後押しする。
県は「きぬあかり」のホームページを開設。新品種を応援する事業者や消費者を募り、登録する仕組みを13年につくった。
現在は約40の企業や個人が加盟し、品種の魅力を情報発信する。
県はシンボルマークも定め、関係企業に地元産小麦の使用を促す。

・ちゃんぽん用「長崎W2号」 要望受け食味向上

長崎県では中華麺向け小麦「長崎W2号」の試験栽培が進んでいる。
県が初めて育成した小麦品種で、13年に品種登録を出願した。
主な用途は長崎名物のちゃんぽん。
従来、中華麺向けに栽培してきた「ミナミノカオリ」に比べ、製麺した際の色あいや滑らかさ、食味が優れている。県はJA全農ながさき、JA島原雲仙、生麺協同組合、製粉会社などと共に「長崎県育成麦活用開発協議会」を結成、需要開拓を探る。

県農産園芸課の浦川友行課長補佐は「名物のちゃんぽんの原料は従来、輸入小麦がほとんどだった。地元色を強く打ち出すためにも、実需者から県産小麦を求める声は強い」と説明する。

県内で栽培されている小麦の主力品種「チクゴイズミ」「シロガネコムギ」とは用途が異なり競合しないため「小麦の新規需要の開拓で、生産者手取りの向上にもつながる」(浦川課長補佐)と期待。
14年産の5ヘクタールから、15年産では25ヘクタールまで広げたい考えだ。

・行政・実需と結び付き密に 

ご当地麺向け小麦の産地づくりでは成功例がある。
福岡県の博多ラーメン向け「ちくしW2号」(通称ラー麦)、香川県の讃岐うどん向け「さぬきの夢2009」などだ。
共通するのは、堅実な実需者の開拓と、行政との密接な連携によるブランドづくり。
県産小麦を使う店舗を認定したり、行政が主体となりイベントでPRしたりと、知名度向上に取り組んだ。

全国米麦改良協会の本鍛冶千修参事は「全国共通の品種だけでなく、地域ごとの食文化や嗜好(しこう)に根差した品種が求められる」と説明。
実需者との結び付きを強め安定した需要を実現するには「行政を中心とした実需者への働き掛けが重要だ」と唱える。
というもの。

脱外国産小麦で、地域のブランド作りと地域活性化。
外国産の小麦を使用しているのに、地産地消を言ってしまったら、偽物だものな。
これが本来の姿。
大ヒットしてもらいたいと思う。
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