こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

ブログを書かなかった間に考えていたこと

2010年11月30日 10時38分19秒 | Weblog
新店舗がオープンしたばかりで、余裕が無かったこといこともあるが、それ以上に考え続けていたことがあって、2週間以上ブログを書くことを止めていた。

その考えていたこととは「TPP問題」

既に知られていることだが、加盟国間で取引される全品目について関税を原則的に100%撤廃しようというもので、2015年をめどに関税全廃を実現するべく協議が行われている。
日本はこれまでTPPに対する姿勢を明らかにしていなかったが、菅直人首相がTPPへの参加検討を表明したことで、問題が勃発してしまった。
なぜなら、TPPは原則として「例外を認めない貿易自由化の協定」であることから、国内の農業が壊滅的な打撃を受ける可能性が大だからだ。

この問題が出たときから、マスコミからも「TPPをどう考えるか」「日本のコメには対抗策はあるか」「輸出で対抗することは可能か」など、色々と意見を求められているのだが、今の自分としては答えようがないのが辛い。
世界的な動きとして、貿易自由化は避けられないとは考えられるが、だからと言って、いきなり言われても、反発と怒りを買うだけなのは判っていたことだろうと思うのだが・・・

貿易自由化になってしまったら、まず日本のコメは全滅してしまうことだろう。
助かるだろうと考えられる産地は見当たらないし、ブランド米の中で探しても見当たらない。
自分の考え方では、日本で一番有名な「魚沼コシヒカリ」でさえも、助かることは出来ないという結論なのだ。

もし、正式に参加するとなってしまったら、遅くても2015年には関税が無くなってしまう。
政府の考え方によっては、前倒しされてしまう可能性もある。

だから、TPPに対抗できる日本のコメを、早急に作り上げなければならないのだが、高齢化している上に後継者がいない各産地に、「対抗策を考えろ」と言う方が無理な現状。
自分のプロジェクトであるSPRに、新たに対抗策を加えたとしても、根本的に時間が足りない。
それでは、急場しのぎとしてではあるが、消費地で新しい産地ブランド米を作り上げて、一時的に外国米に対抗するとてしも、対抗させる品種が見当たらないし、これも時間的に間に合わない。
業務用米として流通させるための低価格米も、既にいくつかは品種として誕生しているが、関税が無くなった外国米に対抗出来る価格にはなっていない。

では、日本のコメの価格を下げることは可能なのか。
既に生産コスト割れをしているのに、これ以上に価格を下げてしまっては、それこそ離農者が増え続けて、産地の荒廃が早くなるだけ。


「対抗策は?」「産地が生き残る方法は?」「日本のコメを救う手段は?」、そんなことを2週間以上、ずっと考え続けていたのだ。
問題が大きすぎるために、当然まだ結論は出ていないのだが、今現在のままでは、生き残れる可能性は数%止まり。

何とかしなければ
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ぎっくり腰2日目 | トップ | やっぱりホクレンにとっては... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿