高知県は、来年4月にJA統合があり、新しいJA名は「JA高知」。
つまり、来年3月末をもって「JA四万十」という名は消える。
JA四万十の作っていたブランドは「JA四万十厳選にこまる」。
ブランド名に「JA四万十」とJA名が入っている、全国でも珍しいブランド名である。
しかし、4月1日から、当然の事として、このブランド名は使用できなくなる。
よって「待ったなしの改名」をしなければならない。
さらにJA統合となると、JA四万十は小さなJAである事から、JA序列では末席となる。
そうなってしまうと、今迄のように、フットワーク良く動く事は出来なくなると推測できる。
つまり、今迄武器であった、「小さいからこそ出来ていた事」が、4月以降は出来なくなる。
そして、今までのJA四万十の努力は、JA高知に吸収されて、全く見えなくなってしまうだけでなく、もしかしたら、JAとともに「JA四万十厳選にこまる」も、消滅させられてしまうかもしれない。
JAが消えた後でも、自分たちの存在を、消費地に知ってもらい続けるためには・・・・
自分たちが作ってきたブランドを、これからも守り育て、続け行くためには・・・・
「産地が抱えている恐怖」は、自分たちが考えているよりもよりも、強いものであろう。
JA統合によって、末席の小さな産地の小さなブランドが、今迄と同じように、ブランド化、差別化が続けられるのか。
ブランドとして継続出来る事になったとしても、改名することによって、せっかく右上がりで推移していたブランドが、衰退してしまうのではないか。
そうなってしまった時に、生産者との足並みを揃えて、次の戦略に進んで行く事が出来るか。
統合されて消えてしまう小さな産地が生き残るためには、消されないブランド、消してしまうと勿体ないというブランドまでに、早急に作り上げるしかない。
しかし、そのために大問題となるのが、栽培面と品質面。
直ぐには反応してくれない田んぼの土。
データ分析をしたくても、毎年異常気象のため、データとして使えない数年間。
データ分析が出来ないから、より高品質のお米を作りたいと考えていても、栽培変更が出来ない。
現実出来ているのは、品質を下げない事と、収穫量を減らさない事だけ。
そして、コンクール等で受賞したとしても、なかなか増えてくれない取扱い店舗数。
カントリーエレベーターをの性能を100%発揮できる、栽培量と出荷量のバランスが取れていない。
さらに、担い手を増やすために必要となる取引価格。
話題となっても、消費者からの評価を得られるようになったとしても、産地の思い通りには価格設定が、出来ないという現実。
消費地では評価が上がり突けているし、米屋によっては足りていない状況となっているが、価格は比例してくれない。
ホップ、ステップ、ジャンプと、華麗には進めていないが、他産地よりは確実に、毎年先に進んでいる「JA四万十厳選にこまる」。
小さい産地ながらも、消費地のお米好きの消費者には認知され始めた、「JA四万十厳選にこまる」というブランド。
統合することによって、どういう方向に変わっていくのか。
今の段階では、何も判らない。
なので、来年の4月までにJA四万十は、高知県内の全JAに対して、消してしまうと勿体ないブランドなのだという事を、証明しなければならない。
そうしなければ、統合を期に、消滅させられてしまう可能性が、日々高くなるからである。
しかし、では、何をどうすれば良いのか。
今出来る事は何なのか。
JA四万十も悩んでいるが、「JA四万十厳選にこまる」のアドバイザーである自分も、正直悩んでいる。
新しく出来るJA高知の、考え方や方向性が見えれば、なんとか計画は立てられるのだが・・・
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