こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

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ブレンド米(合組)

2018年11月08日 15時19分40秒 | Weblog


10a(アール)当たりの平年収量(平年値)を100として、その年の収量を表す指数が「作況指数」。
北海道の作況指数は90。

全国最下位であるが、全国平均の作況指数99からすると、90という数字は、決して悪くないように見えてしまうかもしれない。

作況指数 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%9C%E6%B3%81%E6%8C%87%E6%95%B0

ところが「ゆめぴりか」は、「ゆめぴりか」としての特徴・食味・ブランドを保つために、「ゆめぴりか基準 北海道米の新たなブランド形成協議会/北海道/道総研/ホクレン/北集/㈳北海道米麦改良協会/北海道米販売拡大委員会」と言うものが存在する。

「ゆめぴりか精米蛋白質含有率7.4%以下」。

この基準を0.1%でも超えてしまうと、「ゆめぴりか」としての美味しさや特徴が出ない事から、「ゆめぴりか」として流通させることは出来ない。
当然「ゆめぴりか」と名乗る事も出来ない。

であるが、この基準が、今年の「ゆめぴりか」に、致命的なダメージを与えた。

長雨、低温、日照不足、台風などの影響を受けて、「ゆめぴりか精米蛋白質含有率7.4%以下」を満たしている量は、現在、全体の2割程度程度しかない。
残りの8割程度は、7.5%以上となってしまったのだ。

つまり「ゆめぴりか」だけで考えると、作況指数90はあり得るはずがないのだ。

しかし、「ゆめぴりか」としての販売は不可能となってしまっても、残りの8割程度を、なんとか販売していかないと、JAとJAと一緒になって「ゆめぴりか」を栽培している生産者を守ることが出来ない。

そこで昨日発表されたのが、「ゆめぴりか」の基準外9割と「ふっくりんこ」1割をブレンドした、「合組 ごうぐみ」という新ブランド?である。

「ゆめぴりか」の基準を超えている事から、だれもが想像する「粘りや甘さ」は、そこまで強く出ない。
そこに「ふっくりんこ」を1割ブレンドした程度では、「ゆめぴりか」のイメージに近づける事は不可能。
当然、「ななつぼし」とも「ゆめぴりか」とも「ふっくりんこ」とも違う、別な特徴を持ったお米となってしまうのは当たり前。

となれば、お米の特徴を、消費者に対して伝えなければならない。
食べていない自分が、想像できる特徴は「バランスの良い、癖のないお米。食べやすいお米。おかずを選ばないお米」という感じ。

さて、ホクレンは、新しいブランド米?を、上手に利用する事が出来るだろうか。
お手並み拝見である。
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