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地理的表示法が成立 ブランド振興に追い風

2014年06月19日 14時25分15秒 | Weblog
日本農業新聞e農ネットに「地理的表示法が成立 ブランド振興に追い風  (2014/6/19)」という記事が、昨日に続いて出ていた。

内容は以下の通り
農林水産品・食品の地域ブランド化を進めるための「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」(地理的表示法)が18日、参院本会議で賛成多数で可決、成立した。
地域の特色ある農林水産物・食品について、一定の品質基準を設けた上で、産地名を含んだ商品名を「地理的表示」として保護し、不正な表示があった場合は国が取り締まる。
来年6月までに施行する見通しだ。
今後は、ブランド化を目指す産地への制度の周知が重要になる。

地理的表示は、ある地域で特有の自然条件や伝統的な技術が、農産品や食品の品質や特徴に結び付いている場合に、産地名が付いた名称を表示する制度。
産地で定める品質基準が守られていることが必要で、登録を受ければ地理的表示マークを付けることができる。

・現場への周知が課題

地域の農林水産品・食品のブランド化を進めるための「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」(地理的表示法)が18日成立し、来年度に施行する見通しとなった。
同法に基づく地理的表示保護制度は、国が高品質な農産物・食品にお墨付きを与え、偽物を取り締まることができるため、産地の期待は高い。
今後は、地域の農産品・食品の付加価値販売につながるかどうかが重要だ。
制度がきちんと機能するためには生産者やJAなどへの周知が求められる。

地理的表示保護制度は欧州連合(EU)で先行しており、イタリア・パルマ産の生ハム「プロシュート・ディ・パルマ」などが有名。
登録した品質基準を満たす産品だけが表示でき、偽物は行政が取り締まる仕組みだ。

日本の制度もEUと似ている。
地理的表示の登録のためにはまず、地域のJAなど生産者団体が、産品の生産方法や地域の範囲、糖度をはじめとする品質基準を話し合って定めることが必要になる。
品質基準が守られているかJAなどが管理し、国がその管理体制をチェックする仕組みだ。

違う産地の生産者が使ったり、地域で決めた製法を守らず品質を満たさなかったりした場合は不正表示となり、国が取り締まる。
地方農政局に通報窓口を設ける方向で検討している。
違反者には罰金や懲役を科す。

現場に制度を普及するため、同省は今年度予算で、地域での品質基準作成にかかる事務費用を助成。
この他、申請に当たっての指針を作るなどして周知を進める。
来年度予算は概算要求に向け検討を進める。

違いが分かりにくいのが、既にある地域団体商標制度だ。
「比内地鶏」「神戸ビーフ」など約300件の農産品や食品が登録されている。

地域団体商標は、品質基準を必ずしも定める必要がないが、地理的表示保護制度は地域で定めた品質基準を満たさないと表示ができない。
商標を使えるのは、商標権を持つ団体の構成員だけだが、地理的表示は、品質基準などを満たせば誰でも使うことができる。

地域団体商標と同じ名前を地理的表示に登録したい場合は、商標権を持つ団体に同意を得る必要があり、その団体が地理的表示を申請することもできる。
農水省は産地がそれぞれのブランド戦略に応じて選択できるとする。
ある産品を地域の共有財産としたい場合は地理的表示を、一方で一つの団体がブランドを独占したい場合には地域団体商標を選べばいいとの考えだ。

同省は、海外でも地理的表示を保護するため、地理的表示の産品に国が添付するマークを主な輸出先国で商標登録する考え。
日本と同様に地理的表示保護制度がある国には、通商交渉を通じて保護したい産品のリストを要求することで対応する予定だ。

http://www.agrinews.co.jp/modules/pico/index.php?content_id=28326

というもの。

自分がこの制度の必要性を求めていた理由が、少しは判ってもらえるだろうか。

今ニュースとなっている、中国産米が交じった米を国産米と偽り販売した福井県ライズのようなことは、まだまだ後を絶たない。
こういう事は、米業界にとっては汚点となるだけでなく、米全体の信用もなくなってしまう。
それが地域のために作り上げたブランド米で起こったとしたら、大切なブランドも産地も、何もかもが消えてしまう事だろう。

そうさせないためには、無制限の販売ではなく、やはり一定のロックは必要となると思う。
そして、そのロックの意味を理解し、有効に活かせる店での販売を、産地側も考えるべきだと思う。
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