こだわり米専門店スズノブ 西島 豊造(五ツ星お米マイスター)の豊かに造ろう

様々な現実を見つめらがらも、日々を前向きに考えて進んでゆくためのブログです

「ななかいの里」って知ってる?

2012年08月20日 00時04分51秒 | Weblog
土曜日の午後、「JA茨城中央」と「ななかいの里生産研究部会」の人たちが、訪問してきた。
そこで、少々、「ななかいの里」という地域ブランド米について説明してみようと思っている。

産地は、茨城県笠間市(JA茨城中央ななかいの里生産研究部会)
品種は、コシヒカリ

「ななかいの里」の「ななかい」は、旧七会村(1889年4月1日 町村制施行に伴い中佐谷村,下佐谷村,上佐谷村,上稲吉村,下稲吉村,雪入村,山本村の七村が合併して新治郡七会村が成立)からとっている。
旧七会村は、古くから良質米の生産地として知られていて、江戸時代には、水戸藩代々の献上米産地でもあった。

地理は、茨城県の中西部、かすみがうら市の西部、旧千代田町の南部。
八溝山系の南縁部の標高200メートル前後の丘陵地帯に位置していて、那珂川の支流、藤井川が東西に流れている。
地域の約8割を森林が占めている中山間地。
土地は「れき混じり」

JA茨城中央ななかいの里生産研究部会は、部会員21名で構成されている。
城里町七会地区において、生産者全員が「いばらきエコ農産物」の認証を受けている。
残念なのが、部会員の平均年齢が65歳という高齢なこと。
よって、少しでも早く、将来に引き継ぐためのブランド米にしていかなければならない。

この地区で生産されたお米は、食味値によって販売価格が異なるという契約を結んでいる。
よって、所得向上を図るためには、お米の食味値向上が課題となっていまう。

そこで、今までの栽培での問題点を洗い出すために、普及センターでは、まず、食味値を低下させている要因をつかむため、会員の年度ごとの食味値データや、気象について調査および分析を行っていった。
その結果、「水管理と施肥」に問題があると行きついたのだ。

茨城県笠間市に流れる用水が、冷水であること。
会員が元肥に有機質肥料を利用していることから、根張りと有効茎歩合を向上させ、収穫期の葉色が「鮮やかな黄金色」となるような施肥、水管理を指導していった。

さらに、穂揃い期の水管理のポイントは、
•葉色が濃く、倒伏が懸念される圃場は、食味向上のために葉色を低下させ、かつ、倒伏程度を軽減させるために「長めの間断潅水(入水間隔を7~10日程度と長くする)」を行い、根に十分な酸素を補給する(作土が柔らかい圃場)。
•葉色は濃いが、草丈が80センチメートル程度の適正な伸びとなり倒伏が懸念されない圃場は、葉色を低下させ良食味とするために、圃場の排水程度を考慮した「通常の3~4日間隔の潅水の徹底」を励行する(作土がある程度硬まっている圃場)。
•適正な葉色であるが、作土が柔らかい圃場は、作土を固めるためにやや長めの間断潅水(入水間隔5~6日程度)を励行し、根に酸素を供給する。
というもの。

その成果はというと、2011年11月22日に静岡県で開催された「お米日本一コンテストin静岡」で、会員2名が最優秀賞、優良賞を受賞となった。

ななかい里山通信:http://photo.ap.teacup.com/m-morita/

新米収穫前後に、もう一度訪問してくるそうである。
今まで販売していた「みずほちゃん」が、まだ原発の後遺症で動けないようだから、訪問の内容によっては、「ななかいの里」を販売してみようかなとも思っている。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« コシヒカリの仮渡金が上がった | トップ | 蛾でパニック »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿