blog-cafe

マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

命みじかし......

2010-02-23 12:15:00 | Weblog
 儚(はかな)きもの.....つかの間に消える淡き命。
乙女の恋、春の日の桜、雨上がりの虹、あるかなきかの心ちするかげろふ
儚いという字は人の夢と書く。

 儚きもの.....我が家の厨(くりや)のフライパン
あらゆる調理用具のなかで、フライパンほど短い寿命のものはない。
流しの下を整理していたら、出てくる出てくる、ご用済みのフライパン!
調理中に炒飯や餃子がこびりつくようになったら、フッ素樹脂加工(テフロン・マーブルコートなど)のフライパンの命運は尽きる。

 価格が手頃で取り扱いが簡単なフッ素樹脂加工のフライパンは、高温調理や空焚きに大変弱い。
加工が剥げると再生の道はなくその命はあまりにも儚い。
安物を買っては年に数回取り替える消耗品だが、本体は原型をしっかりとどめているのでなんだか捨てるのが忍びがたい。
いつの間にか流しの下はフライパンの墓場となる。

 思い切って捨てようと仕分けしていたら、ひとつだけずっしりと重いフライパンがあった。
いつ買ったものか全然記憶がないが、あらっ、これは鉄製のフライパンではないか?
真っ黒こげの醜い姿のまま長い間放置されていた。

 鉄製のフライパンは手入れや取り扱いが難しいと言われている。
しかし熱伝導率が高いので、慣れてくれば手早く美味しい料理が出来る。
微量ではあるが鉄分も摂取出来るし、上手く使えば一生モノらしい。
私は使い方を間違ってすぐ駄目にしてしまったが見直す必要があるのではないだろうか?

 ....そこで私は考えた。私の余命とフライパンの余命の相関関係を...

 私の現役主婦としての余命を少なく見積もってあと15年(?)と考える。
その間、ほぼ毎日使用するフライパンを従来通りフッ素樹脂加工品にするか鉄製にするか、
はたしてどちらの方がお得でお役立ちなのか?

 答は簡単。
もしこのまま安易にフッ素樹脂加工品を選択し続ければ、私は死ぬまでにあと30回ほどのフライパンの死を見届けなければならない。
それはあまりにも悲しいことだ。
幸いにも鉄製のフライパンは、たとえ焦げつき錆びついても何度でも初期化できるほどタフらしい。
鉄はしなやかで強い。再生の道があるかもしれない。
知らずに危うく捨てるところだった。

 高温での空焚きと急激な冷却を何度も繰り返し、金属たわしでごしごしと洗浄しているうちに、鉄の地肌がかなり見えてきた。

 



ここまでで2時間ぐらいかかり腕が痛くなってきたのでやめることにする。
外側はテーブルの木目が映るほどきれいになったが、内側はまだ未完成。
試しにこの時点で目玉焼きとホットケーキを焼いてみたが、全然こびりつかずきれいに仕上がった。
初期化はほぼ成功したと言える。
しかしこの2点のような弱火調理にはフッ素樹脂加工品の方が力を発揮すると思うので、2種類のフライパンを上手に使い分けする必要があると思った。

 主婦の常識かもしれないが、私はこの歳になるまで、フライパンについて考察したことは一度もなかった。
鉄の燃焼と冷却を何度も繰り返した我が家の台所は、翌日まで南部鉄器の工房のような匂いが漂っていた。




最新の画像もっと見る

20 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (およよ)
2010-02-23 12:33:17
小さいものはフッソ加工のフライパンを使用しています。フッ素のダメになったフライパンは茹で用に格下げで使用してます。
湯が沸くのも早いし… なんて(*^_^*)実は奥薗さんの受け売りデス。
鉄製のフライパンは洗ったあと、
カラ炊きして水分をとばして油をひいて・・・と祖母に教わった記憶がありますが…
返信する
およよさんへ (nihao)
2010-02-23 14:47:01
>茹で用に格下げで使用
あっ、これはgood・ideaです。
私もほうれん草やアスパラをフライパンで茹でて重宝しています。
そうか、古いフライパンを使うといいのか!
どうしよう、全部捨ててしまったぞ(笑)

逆に鉄製のフライパンは茹で用にしてはいけないそうですね。
鍋に馴染んだ油分を水分で落としてはいけないみたい。
これからはきちんと使い分けをして、どちらのフライパンにも延命措置を講じることにいたします。
返信する
我が家にも (すずめ)
2010-02-23 16:41:45
たくさん山積みになってます・・・
フライパンは油を使うもの、調理後どうしても洗剤を使ってしまいます。
その後、きちんと油を引いておけばいいのだろうけれど、
わかっていてもそのまんま。
そうしてダメにしてしまうんです。
長持ちさせるのは、手入れを怠ってはいけないのですね。
鉄製のフライパン、見事に復活ですね。さすがです!
返信する
すずめさんへ (nihao)
2010-02-23 19:07:20
すずめさんもフライパンをため込んでいましたか。
仲間ですね(笑)
使えなくなってもなかなか捨てることはできませんよね。
なにか工夫して利用できないかと考えてはいるのですが、アイディアが浮かびません。
あはっ、やっぱりゴミだわ。

フッ素樹脂加工と鉄製とでは手入れや使い方が全く違うみたいです。
よく頭に入れて間違えないようにしていこうと思います。
返信する
捨てちゃったぁ・・・ (ゆっかりん)
2010-02-23 19:26:41
1ヶ月ほど前に、フッ素樹脂のフライパンをやっとの思いで捨てたのですが・・・。

お湯を沸かせましたか…。
もう少し捨てるのを悩んでいれば良かった。

それにしても、nihaoさん、フライパンすごくきれいに磨かれましたねー。
すごいなぁー。
返信する
Unknown (京こまめ)
2010-02-23 20:42:55
うちも年末の大掃除のとき、もったいないけどさっぱり捨てちゃいましたよ。
中華料理用に鉄のフライパンを使えばいいのですが、手入れがおっくうなので手っ取り早いテフロン加工のフライパンばかり使ってます。貧血なんで鉄のフライパンを使ってみるのもアリかな。
これ本当に鉄のフライパンなんですか? 
きれいに磨き上げましたねぇ~ピッカピカだぁ。
返信する
ゆっかりんさんへ (nihao)
2010-02-23 21:45:58
本体はどこも壊れていないフライパンを捨てる時の気持ち......もったいないの一言ですね。
とにかく短命なフライパン。哀れすぎです。
およよさんのアイディアの「茹で用」は確かに名案。
フライパンで茹でるという、これは盲点を突いたアイディアです。
茹で用に出来るのなら煮物用にも使えるかもね。
>もう少し捨てるのを悩んでいれば良かった
たくさんため込む必要はないけれど
ひとつだけ取っておけばよかったと私も後悔中。
返信する
こまめさんへ (nihao)
2010-02-23 21:59:07
鉄製は重いし手入れが鍵ですね。
でも使い込めば愛着がわくと思います。
テフロンだと手軽に使えて便利ですが、こちらも使い方を間違えると寿命が縮みます。
今回調査してわかったのですが、どうやら私は使用方法を完全に間違えていました。
フライパンってとても繊細な道具だということを知ったのが収穫でした。

>これ本当に鉄のフライパンなんですか? 
そう問われると.....自信ない。
どこにも鉄製とは書いてありません。
ステンレス製かも.....
いや鉄だと思うんだけれど。
返信する
自慢していいですか? (panco)
2010-02-23 22:21:53
実は我が家のフライパンは二十ン年物です。
そう・・・鉄製なんです。
難しいといわれるお手入れなのですが、卵焼きやホットケーキのようなスルンと取り出せるもののときは、熱いうちにペーパータオルでササッと拭くだけで構わないです。
もしも焦げ癖がついてしまったら、卵焼きかオムレツを細心の注意を払って三回ほど作ると大体取れます。
後は、時々揚げ物にも使ってあげるとよく油が馴染みます。
慣れてしまえばお手入れは至って簡単ですよ。
我が家のフライパンも、今では何をやっても焦げ付かない立派な子に育ちました。
これだけきれいに磨き上げたのだから、立派に育ててくださいね( ^▽^)
返信する
私も同じ。。。 (百子)
2010-02-23 22:37:05
ずっと、フッ素加工のフライパンを使っています。
こびりついたり、はげたりすると買い換えて、
古いのは、すぐにポイするので、
nihaoさんみたいに、たまることはありませんが(笑)
夫に、「え?!また、フライパン買ったの?」いったいどんな使い方をしているのかと、
ぶつぶつ言われ続けています。
おまけに、料理上手な奥さんは鉄のフライパン一つを一生使いこなすんだぞ!とまで。。。

が、そこまで言われても、めげない私です。
だって、鉄のフライパンって手入れがむずかしそうなんですもん。
nihaoさんをしばらく観察してから、私も考えますね(笑)
返信する

コメントを投稿