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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

温泉マダムの大失態

2011-01-31 12:50:00 | おすすめ記事
 自室の机の中を整理していたオットー、3年前に頂いた一万円の旅行券を見つけた。
ふたりで旅行する時の足しにしようと思っているのだが、老犬ももちゃんの現状を考えるとなかなか使用する機会がない。
そのうち期限切れになってしまう。さてどうしようか?

 「オレが留守番しているから、おまえひとりで温泉にでも行ってこい!」

 えっ、ホント?
オットーの気が変わっては大変と、すぐに私はT温泉のホテルSに予約を入れた。


            



 私、ふだんはお安い国民宿舎とか公共のお宿しか利用しないから、こんな立派な旅館に泊まることなど滅多にない。
旦那もこぶもついていない。嬉しさと開放感がじわじわとこみ上げてくる。

 広すぎるゴージャスな部屋の中で、すべての私だけの時間を、道尾秀介(祝直木賞受賞!)の『球体の蛇』というミステリー仕立ての青春小説を読むことに費やした。



            


 お腹いっぱいになったら、本を読んで、またうとうとして....目が覚めたら温泉へ。
マダムにお似合いの贅沢な時間が流れる。
ああ、お願いだから時間よ、止まれ!

 翌朝は5時に目が覚め温泉へ。
先客のスリッパが3組あったが、浴槽には誰もいなかった。
みんな露天風呂の方に入っているのだろう
私はのんびりと極楽気分を味わっていた。
すると露天風呂の扉が開いて
突然私の眼前にタオルで前を隠したひとりの男性が現れた。

  はぁ~っ、どうしてこんなところに男が(女が)いるの?

 私たちは、見知らぬ土地で遭遇した異星人のように、暫くはポケッと口を開けたままお互いの顔を見つめ合っていた。
漫画家の蛭子能収(えびすよしかず)さんにそっくりの男性だった。

 こんな時、若い女性なら「きゃ~っ、変態!」などと黄色い声を張り上げて大騒ぎするのだろうが、私くらいの歳になるとさすがにそんなことは出来ない。
なぜか不思議と肝が据わってしまう。
さて、どのようにしてこの変態男を撃退しようかと湯船の中に深く浸かりながら考えていたら、先にえびすさん(?)の方から声をかけてきた。

 「あの~、こちらは男湯ですよ!」 
 え゛~っ! ホ、ホント? ど、どうしよう? 

 そう言えば...温泉って日が変わると男湯と女湯を交換する。
私、寝ぼけていて全然確認しなかった。昨夜の記憶のままに行動していた。
超恥ずかしい! 超ドジった! 超困ったよ。
私は自分の身体を隠すタオルすら持っていない。
えびすさんは、ひたと私を見つめたまま視線をそらさない。
この局面、一体どのように乗り切っていけばよいのだろう?

 仕方ない。どうにもならない。私は諦めた。

 「大変失礼いたしました。ごめんなさい。
    あの~、ちょっとの間だけ目を瞑っていただけますか?」

 とお願いして脱兎の如く脱衣所に向かったが、はたしてえびすさんは目を瞑ってくれただろうか?

                    ☆


 以上の話は実話です。
書こうかどうしようか迷いましたが、皆さまの参考になることもあるかもしれないと思い直し(?)正直に書きました。
馬鹿な私...って、今、ホントに反省しています。
娘に話したら「えびすさんの方がお気の毒だわねぇ。」と言われました。
私はえびすさんでよかったと感謝しています。
阿部寛だったら...その場で卒倒していたかもしれません。

 えびすさんと朝食バイキングで鉢合わせしたら大変と、私はお腹が空いていたけれど我慢して大幅に時間をずらして食堂に行きました。
この日はどこかの大きな会社の宿泊研修会があったらしくて、ホテルは壮年の男性たちで溢れていました。
行き交う人の全部がえびすさんに似ていて、生きた心地がしなかったです。



                   ※エロチック・コメントは遠慮してね(^_^)


                





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19 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
およよさんへ (nihao)
2011-02-06 19:35:10
ホントに悪夢でした。凍りつきました。
自分の絶対的不利を認識した時は、もう目を瞑ってもらうしか方法はないと思いました。
でも無意味なお願いであることもわかっておりました。
要するに苦しいその場しのぎですワ。

この珍事件をえびすさんが仲間に吹聴しているのは確かだと思いますが
>「朝風呂行ったら女子(!)が居た~♪早起きは三文の得~♪♪」
と喜ばれたかどうかは....???
えびすさん、どうか近眼であられますよう願っております。

一人温泉最高です!
実はもう一枚旅行券が残っておりまして、そちらの方も密かに狙っているの...
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yumekoさんへ (nihao)
2011-02-06 19:26:02
まさかまさかの大失敗でした。
いろいろ恥ずかしい体験はしてきていますが、これは我が人生でも最高峰です(^_^)
皆さまは笑ってくださいましたが、私はまだまだ笑えない(もう少し時間が必要ね)
この歳になると、世の中が男と女で二分されているという道理すら忘れているほど自然体なのかしら?
全くいやになっちゃいます。

>でもやはり一人ではいけないかなぁ~
ビジネスホテルはひとりでもよいけれど、温泉旅館に泊まるのは複数の方が確かに楽しいですね。
食事の時とか、ちょっと寂しいことは寂しいのですが、お気に入りの作家の本が最高のお供なんですよ~。
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Unknown (およよ)
2011-02-06 16:14:36
えびすさんもビックリでしょうね~
お互い凍りついた画像が眼に浮かびます(笑)

風呂上りのえびすさんはエピソードとして
「朝風呂行ったら女子(!)が居た~♪
 早起きは三文の得~♪♪」ってな具合に…
大いに自慢されてることでしょう!

>「大変失礼いたしました。ごめんなさい。
あの~、ちょっとの間だけ目を瞑っていただけますか?」
この冷静な応対は見習いたいと思います。
さすが マダムの貫禄!

それにしても 一人温泉三昧は羨ましい。
お供の者が居ないのが特に・・・
いいご主人ですね~
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Unknown (yumeko)
2011-02-06 15:15:05
私も大笑いした一人に加えてくださいな(笑)
ドラマではありがちな出来事、
実生活でおこるなんて、なんて楽しいんでしょう!
「人事だからそんな風に思えるのよ」と
おっしゃるでしょうが、赤面するような出来事も、思い出の一つになりますよ。きっと!

でも、温泉一人旅は本当に羨ましい!
贅沢な時間を過ごされましたね。
のんびりと温泉に行きたい!と思いますが、
でもやはり一人ではいけないかなぁ~
話す相手がいないと口が悲鳴をあげそう。
私の場合、ストレス解消の一つが「おしゃべり」ですから。


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すずめさんへ (nihao)
2011-02-03 17:04:59
>一人で行ったのですか!
あはっ、こちらに反応されましたか。
ひとりで温泉に行ってもつまらないのではと思われるかもしれませんが
実はこれがなかなかリラックスできるものなんですよ。
これから先の人生を考えたら、ふたりで楽しめることの他に、
ひとりで楽しめることもたくさん必要ではないかと考えています。
そのなかでもひとり温泉は最高にぜいたくな時間!
とは言え、このような馬鹿な失敗をするようでは、もうひとりで出してはもらえないかもしれません(^_^)
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ドッキリ (すずめ)
2011-02-03 14:47:53
一人で行ったのですか!
それだけでも、すごいと思う私です。

そう~、女湯と男湯、日々入れ替えになる所って多いですよね。

石橋を叩いて割ってしまうほどの慎重派の私なので、それはないですが。
それに見られてもいいようなボディじゃないのでなおさら・・・(笑)

阿部寛さんだったら・・・・私も卒倒です(笑)
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うららさんへ (nihao)
2011-02-02 19:15:21
寒い季節を忘れさせてくれる温泉と美味しいご馳走。
ひとり旅(?)の素敵なお供の道尾秀介。
えびすさんに出会うまでは、最高の休日だったのです。

>えびすさんが現れた時、nihaoさんは浴槽の中で良かったですね。
あはっ、確かに最初は私の方に余裕がありましたが、それも束の間のこと。
すぐに全貌が露わになってしまうなんて...
うららさんもお気をつけあそばせね(^_^)
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Unknown (うらら)
2011-02-02 15:04:57
>おまえひとりで温泉にでも行ってこい
なんて理解のある夫さまでしょう!
上げ膳据え膳でゆったりと流れる時間。
ノーベル賞・・・じゃなかった、直木賞受賞作家の道尾秀介作品の世界にどっぷりと浸って。

そこに思いがけない展開が待っていたとは!
それでもえびすさんが現れた時、nihaoさんは浴槽の中で良かったですね。

これからは私も、温泉で浴場に行く時は男湯か女湯か意識して確かめる事にします。
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燃える闘魂さんへ (nihao)
2011-02-02 09:36:45
>今回は、私の出番は無いようです。
あはっ、ごめんなさい。
闘魂さんのエロチック・コメントを期待していた方もいらっしゃったかもしれませんね。

男湯女湯に関して、女性と男性、どちらがミスをおこしやすいか?
これは圧倒的に女性だと思います。
男性の場合、誰もが持っている「女湯を覗いてみたい」という願望が、逆にミスへの抑止力になっているのではないでしょうか。
それにもし間違って訴えられでもしたら大変なので、温泉の暖簾をくぐる時は慎重にならざるを得ませんよね。
その点女性(年長者がほとんどですが...)は全く無防備、ノー屈託。

闘魂さん、待ち続けていたらいつの日か、男湯でビーナスがほほ笑んでいることがあるかもしれません(^_^)
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こまめさんへ (nihao)
2011-02-02 09:26:03
>えびすさんだったのが不幸中の幸い
えびすさんにしても青天の霹靂だったとは思いますが
相手が私だったのが残念賞ですよね。
若くて素敵な女性が、寝ぼけて間違うわけがないのよ!

男湯と女湯を入れ替えるのは...
温泉によっては浴槽とか景観などを全く違ったタイプで作っているので、どちらのタイプも公平に楽しんでもらえるように、時間を区切って入れ替えるんです。
最近は日帰り温泉ばかりだったから、悲しいかな私は、この肝心なルールを忘れちゃっていたわけです。
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無さそうである (燃える闘魂)
2011-02-01 23:31:58
> ※エロチック・コメントは遠慮してね(^_^)

そうですか。
では今回は、私の出番は無いようです。

しかしまあ、そういうドラマとか漫画のような「ありそうで無い」はずの出来事って、実際には結構起こっているのかもしれませんね。
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Unknown (京こまめ)
2011-02-01 21:17:35
いやぁ~大変でしたね。えびすさんだったのが不幸中の幸いだったというか・・
しかし男湯と女湯を入れ替えるのはどうしてなんでしょうね。

それにしても真冬の温泉ってイイなぁ~
雪国の温泉、一度は行ってみたいわぁ。

返信する
又三郎さんへ (nihao)
2011-01-31 22:01:47
あはっ、これは全く似たような体験です。
間違っていない又三郎さんの方が、あれこれ思案して悩んでいらっしゃる様子が実に面白いです。
比べて読んだら、男性と女性の意識の違いがよく分かります。

やはり男性は、最悪の場合(事件となるようなこと)を想定されるのですね。
密室での出来事は、確かに証明が難しいです。
私のミスで、我がえびす氏にもいらぬ心配や迷惑をかけてしまったかもしれないと反省させられました。
えびすさんがすぐに「ここは男湯です!」ときっぱりと宣言されたことは、問題回避の気持ちのあらわれかもしれませんね。
やっぱりうかつに男湯と女湯を間違ってはいけませんワ。
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せせらぎの湯のおもひで (又三郎)
2011-01-31 20:44:52
http://blog.goo.ne.jp/kazecozoo36/e/36d1a896818f2d3cf41bf8917878400f
返信する
HUZUさんへ (nihao)
2011-01-31 19:44:13
あらまぁ、ご主人様も同じような体験を!
望んでも得られるものではないからとても貴重な体験をされましたね(^_^)

私も今まで勘違いして男湯ののれんをくぐりそうになったことはありますが
たいていははっと気がついてミスを回避してきました。
だから今回は超ショックです。
恥ずかしくて恥ずかしくてたまりません。

>薄目で見たと思う
これは当然よ。
えびすさんには目を瞑る義理など全くない。
バッチリ見られたと思います。
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士別さんへ (nihao)
2011-01-31 19:39:04
いやはや...実のところ私、2・3日落ち込んでいました。
これは絶対にあってはいけないミスであります。
ここまで無神経になっている自分にほとほと愛想がつきましたワ。

ひとりで温泉に泊まるのだから、一応いくつかの注意事項(鍵を持たずに外出しないとか風呂場で滑って転ばないとか)を想定して自分に言い聞かせてはいたのですが、まさか間違って男湯に入るとは思ってもいませんでした。
末端にまで神経を払わないととんでもないことになってしまうわね。

>見られても良い様な身体作りに
本当にその通りよ。
自分ですら正視することをためらうのに、えびすさんには申し訳ないことをしたと思っています(^_^)
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デジャーブ (風の又三郎)
2011-01-31 19:19:59
こちらえびすです(^^)

いま、帰宅途中の電車の中ですが

全くの逆体験をブログに書いたことを思いだしました

後程、URLを書き込み致します
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Unknown (HUZU)
2011-01-31 18:34:51
久々に大笑いしました。先日夫が温泉に行ったとき、男風呂に女の人が二人入ってきてビックリしたと聞いたばかりでした。やはり、その女性人達も間違ったらしく大笑いしました。

いやはや、きっと目を瞑ってくださいと言っても、薄目で見たと思う。それにしても面白い。

一人でのんびりいいわね。冬はやっぱり温泉だもの・・・。
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Unknown (士別)
2011-01-31 17:33:41
アハハ。
超楽しい。どんな風にえびすさんには映ったんでしょうね。何かと難しい年頃ですね。
黄色い声を出して騒ぐ歳でもないし、そうかと言って、裸でスタスタと歩いていける歳でもないし、えらいこっちゃ、えらいこっちゃと騒げる歳でもない。
見るなら見ればと開き直る歳でもない。
見せて美しい歳でもない。
申し訳ありませんが今年に入って初めて一人で
笑っちゃいました。ゴメンナサイ。
多くなりましたよね、思い込みとかん違い。
見られても良い様な身体作りに頑張りません、
マダム温泉さん。
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