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マダムnihaoのフレッシュ搾りたてブログ。お気軽にお立ち寄りください。

田舎の香り

2009-03-28 17:30:38 | 読書



 十年一日のごとく変化のない生活。
いくら知恵をしぼっても読書ネタしか見当たらない。
先日ブックオフ、及びブックマーケットで求めた13冊。
小池真理子さんの長編2冊ゲットしてラッキー!
又三郎さんオススメの山本一力さんの『あかね空』も見つけた。
古本屋さんの百円コーナーでは、東野圭吾さん、桐野夏生さん、天童荒太さんなどの人気作家の作品はなかなか手に入らない。
すこぶる簡単に手に入る作家がどなたかご存じ?
それは......山田詠美さんと村上龍さん。
彼らの本はいつまでも残っている。いや行く度に増えている。
そうだろうな、私もこのお二方は苦手。読む気がしない。
ブックオフの書棚を観察すれば、日本の出版物の売れ筋ランキングはもとより、手放しランキングまで分析出来てしまうのだ。





 『香水』 パトリック・ジュースキント 池内紀訳
  文藝春秋刊 1988年

 生まれながらに図抜けた嗅覚を持ち、究極の香水の調合を求めてやまない男の物語。
18世紀フランスを舞台にした妖しく狂おしい作品で、映画化され大変話題にもなった。
映画の方のレビューはpancoさんにお任せ!→【パフューム
私はこの本を15年前に読んでいたのにすっかり忘れて買ってしまい、そして突然鮮やかに思い出したことが........。

 私にはK氏という友人がいる。
仲間うちではK図書館というあだ名がついているほど、書籍の蒐集家としても読書家としても知られている。
彼はまた本をプレゼントするのも好きで、贈る人のイメージをあれこれ考えながら本をチョイスするという、大変難しいことをさらっとやってのける趣味のよい人間だ。
K氏はこの『香水』を、娘が高校合格した時にプレゼントしてくれた。
16歳の女の子が読むには少々扇情的過ぎないか?
しかしこの本は娘の大のお気に入りの一冊となったから、K氏の選択は間違ってはいなかったようだ。

 K氏は、私が入院した時も一冊の本を手にしてお見舞いに来てくれた。
彼は一体どんな素敵な本を私に選んでくれたのだろう?
期待するなと言う方が無理、ドキドキしながら包みをあけたら.......
はぁ~ん?なんと!【無着成恭】のエッセーだった。
無着成恭氏と言えば山形出身のお坊さんで、『綴り方教育』とか『子ども電話相談室』のズーズー弁でのユニークな回答者として有名だったが......。

 なんで、なんで!
16歳の小娘には香り高いフランス文学の『香水』で
私には田舎の香りの『無着成恭』だったのよ!



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24 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
きっと・・・ (ゆっかりん)
2009-03-28 19:46:35
すごーい、お店にある本を見るだけで、そんなに色んなことがわかるんですねー。
おもしろいねー!

k氏はやはり、スゴイ人では?
きっと、nihaoさんが入院中だったから、読み易くて、気持ちが明るくなる本を選んでくれたのでは?
(私が入院した時は、難しい本を頂いて、今だに読んでない本があります・・・)

今度、直接私に合う本は?と聞いてみたら、キットすばらしいステキな本を選んでくださるかも?
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ゆっかりんさんへ (nihao)
2009-03-28 22:20:58
ゆっかりんさん、心優しいレスをありがとう。
>読み易くて、気持ちが明るくなる本を選んで
ものは考えようですね(笑)
確かにそのように解釈すればショックも和らぎます。
このエピソード、完全に忘れていたのに『香水』を2・3頁読んでいるうちに、突然思い出してプンプンしていました。
でも無着成恭氏のキャラクターは大好きですよ。

古本屋さんに行くと世の中が見えてくるのは本当です(いや、大袈裟でした)
手放したくない本、手放しても平気な本って、案外みんな共通しているのかもしれませんね。
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面白そうな本がたくさん。。。 (百子)
2009-03-28 23:50:48
「香水」すごく読みたいと思っている本です。
映画化もされましたよね。
この本、私が行く図書館になくて。。。
私も、たまにはブックオフ、のぞいてみようかな。
小池さんの本も、面白そう。。。
nihaoさんは、本を選ぶのがお上手!

「14日間・・・」と「疾走」「13階段」は読みました。
とっても面白かったです。
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Unknown (京こまめ)
2009-03-29 00:06:04
またたくさん仕入れられましたね。おお、『疾走』もありますねぇ。
こちらでは篠田節子さんの『弥勒』『ゴサインタン』なんかが100円でありましたよ。
でもきっともう読まれてるでしょうね。結構ハラハラしながら読めるので私は好きです。
本は自分で選んで買うことばかりで、なかなかプレゼントしてくれる友達はありませ~ん。
素敵なお友達があって羨ましいですわ。o(^-^)o ニコッ
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百子さんへ (nihao)
2009-03-29 09:18:55
百子さんなら、すでに読んだ本がたくさんあるだろうと思っていました。
とても面白かったと言われると......ああ、大変。忙しくなります。
実は『四日間の奇蹟』、ちょっと読み始めたら、以前読んでいたこと思い出しました。
また同じ本を買ってきてしまった。
百円だから緊張感がなくなるのよね、きっと。
小池真理子さんの『望みは何と訊かれたら』は面白かったです。

『香水』も面白い作品です。
どこかで手に入ればよいですね。
書店に行けばあるけれど.......それでは読書家主婦の名がすたるものね。
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こまめさんへ (nihao)
2009-03-29 09:33:28
『疾走』読みましたか?
競馬ミステリーみたいですね。ワクワク。
篠田節子さんは好きです。
ブックオフで出会えば必ず買います。
『弥勒』にはまだ出会っていませんが『ゴサインタン』は読みました。
篠田ファンのことをシノラーと言うそうですよ。

本のプレゼントって難しいですよね。
本の好みは本人しか知らないことだけれど、いろいろ考えて贈ってくださるなら歓迎です。
日本出版業界の活性化のために、本のプレゼントを復活させよう!!
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Unknown (panco)
2009-03-29 11:14:21
ご紹介いただいてありがとうございます(^。^)
あんまり役に立たないレビューかと思いますが・・・(汗)
ところで偶然の一致なのですが「k図書館」。
私の本友達kさんは、私が好きそうな本をいち早くゲットして貸してくれます。
そこで私から「私設K図書館」と呼ばれています。
そんな友達がいるととても助かります。
はじめて読んだ篠田節子は「夏の災厄」。
やはりk図書館から借りました。
それ以来ハマってしまい「弥勒」も「ゴサインタン」も読みましたよ♪
私もシノラー!


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シノラー (うらら)
2009-03-29 12:20:05
私も仲間です
初めて読んだ篠田作品は「絹の変容」でしたが、「夏の災厄」もとても良かったですね。
小池真理子さん、最近は読んでいないのですがnihaoさんが「面白かった」という作品「望みは何と訊かれたら」図書館にあったと思うのでこの次行った時に借りてこようと思います。
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pancoさんへ (nihao)
2009-03-29 14:41:08
pancoさんの『パフューム』のレビューのおかげで、『香水』にまつわる記憶をやっと取り戻しました。
渋沢龍彦の翻訳というのは大間違いでした。
まったくね、頭の中の消しゴム、もういやになっちゃう。

pancoさんにも私設図書館のKさんがいてよかったですね。
本代にお金がかからない上に、好みの本を用意してくれるなんて最優良図書館です。
篠田節子さん、面白いですね。
私は『女たちのジハード』が第一作目でしたが、ちょっと宗教的題材の作品も読み応えがあって好きです。
節ちゃんは、ただ者ではない!
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うららさんへ (nihao)
2009-03-29 14:54:37
シノラーが大集合しましたね。
篠田節子さん、読後に達成感を与えてくれる数少ない女流作家のひとりですよね。

ところで『望みは何と訊かれたら』をぜひ読んでみてくさい。
全共闘時代を背景にした恋愛小説ですが、小池さんらしい狂気と妖気が漂う仕立てになっています。
彼女は文章が上手い!
ぬかるみの抒情詩と言う感じかな。
でも底辺に流れるものは結構ドライで、そこが気に入っています。
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