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日本一美しい夫婦 ~白洲次郎・正子展~

2009-10-25 09:30:00 | Weblog


         


 『白洲次郎・正子展 ~ダンディズムを貫いた男、究極の美を求めた女』が盛岡市民文化ホールで開幕した。
日本一美しくカッコいいと言われている白洲夫妻のことが、今年は大いに話題になった年だった。 参照【白洲次郎】 【白洲正子

 歴男(れきお...歴史好き男子)である我が夫の口からも、今年は早くから白洲次郎のことを熱く語る言葉を何度も聞かされていたが、興味のない私は聞いているふりをしているだけだった。
しかしNHKで次郎氏の生涯がドラマ化されたり、お孫さんの【白洲信哉】氏がテレビに登場して、華麗なる白洲家のライフスタイルを紹介しているのを聞いているうちに俄然興味を抱いた次第。
文芸評論家の【小林秀雄】は信哉氏の母方の祖父だと言うから、想像しただけでもクラクラする家系である。

 『白洲次郎・正子展』は初日を待ってさっそく出かけた。
ドラマで話題になったばかりなので人出も多く、月曜開催の盛岡競馬場より混雑しているのではないかと感じた(卑近な比較で恐縮だが.....)
この時期での盛岡での開催は実にタイムリーと言えよう。


       


 終戦直後のGHQ支配下の日本で吉田茂の側近として活躍し、毅然とした態度でマッカーサーとの折衝にあたり「従順ならざる唯一の日本人」と言われた次郎氏。
正子夫人は作家・随筆家で骨董品の蒐集家としても有名な粋人であった。

 展示会は二人の経歴や、当時使用していた数多くの品を運び込み、美のある本物の暮らしを求め続けた二人の生涯を紹介するもので、様々に語られる夫妻のエピソードが身近に感じさせられた。
正子夫人の蒐集した趣味の良い食器類等もたくさん並んでいたが、自ら料理を作ったことなどは一度もなかったという。

 オープンにあたって、二人の友人である国文学者で古美術評論家の青柳恵介氏による講演会が無料で開催されたので拝聴した。
印象に残ったのは「美しい夫婦の素顔は、二人でいてもひとりであったこと。夫婦という孤独と至福を生きたこと。」と言う内容のお話だった。

 次郎氏は「夫婦円満の秘訣(ひけつ)は、一緒にいないことだ」と語っていたと言う。
夫がすかさず私の方を向いて
「オレもいつもお前に邪魔にされているから同じだな!」
と言っていたが.......それはレベルが全然違う話だ!
セレブで知性に溢れ自立していた夫婦の暮らしぶりなど、我ら凡人にはいくら努力しても真似は出来ない。
 
 同じように国際人であっても、常に手を繋いで寄り添っている鳩山首相夫妻のような生き方もある。
どちらを美しくカッコいいと思うかは人それぞれだ。