中国は今月17日、国連安保理に国外北朝鮮労働者送還猶予を含め、北朝鮮制裁の一部を解除することを求める決議案草案をロシアと共に提出した。

2019-12-23 09:55:18 | 米朝協議の成功のために
「安保理の送還期限」を過ぎた北朝鮮労働者たちは?
登録:2019-12-23 06:38 修正:2019-12-23 08:19


中国の北朝鮮レストラン、一部廃業に追い込まれ…
約3万~4万人残留推算 
ビザ変更か、毎日国境往復する方式で迂回 
履行報告まで米中対立の種になる可能性も

          

今月20日午後、ロシアの極東関門空港であるウラジオストク空港で、北朝鮮労働者たちが平壌行きの飛行機に搭乗するため待っている/聯合ニュース

 北朝鮮当局により外国に派遣された労働者たちが、国連安全保障理事会の決議によって全員帰国しなければならない期限の22日が過ぎた。10万人程度と推算されていた北朝鮮の国外労働者の半分以上が帰国したものと推定され、北朝鮮の外貨確保に打撃が予想されるが、最も多くの労働者を受け入れた中国では多くがビザを変えるなどの方式で残っているとされる。

 中国の北京や上海、瀋陽、丹東などでは、北朝鮮レストランのほとんどが正常営業をしているが、最近一部が閉店した。一部の北朝鮮レストランが中国人で従業員を入れ替えたり、店を閉めたりしたが、北朝鮮労働者が働き続けているところもあるという。

 丹東をはじめとする中朝国境地帯の工場では、相当数の北朝鮮労働者が働いているという。これまでの就業ビザを学生・公務ビザなどに変えたり、渡江証を持って毎日国境を往来する形で制裁を避けていると見られる。

 米国と国連によると、制裁開始前には北朝鮮労働者約10万人が29カ国に滞在し、年間約5億ドルを稼いだものと推定される。2017年に採択された安保理決議第2397号は、北朝鮮の核・ミサイル開発の資金源を遮断するため、加盟国が自国内の北朝鮮労働者を2019年12月22日までに北朝鮮に送還するようにした。国連安保理の対北朝鮮制裁委員会によると、今月16日までに48の加盟国がこれに対する履行報告書を提出したが、ロシアが報告した1万8533人を含め、少なくとも2万3千人が北朝鮮へ帰ったと集計された。このほか、中国は昨年末までに半分以上を返したと報告したが、具体的な数字は明らかにしなかった。

 専門家らは、中国に滞在していた北朝鮮労働者5万~8万人が、最近3万~4万人と約半数に減少したと推算している。中国は今月17日、国連安保理に国外北朝鮮労働者送還猶予を含め、北朝鮮制裁の一部を解除することを求める決議案草案をロシアと共に提出した。制裁履行の最終報告書提出期限である来年3月22日以降、北朝鮮労働者送還問題が米中対立の種に浮上する可能性がある。
パク・ミンヒ記者、北京/チョン・インファン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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