どこ吹く風

旅のことを主に書く。

バクシーン

2007年02月15日 07時27分18秒 | エジプト
 エジプトにはバクシーンという風習というか習慣というか、そういうのがある。どこかの国の”チップ・チップ”と同じように見える。
元々回教圏では喜捨という精神があるので、その延長線で変化したと考えれば良いのだろう。とは言え私も詳しい事は知らないが、この”バクシーン"は度々聞いた。手を差し出すので何がしのかの金を出すかどうかはその時の状況次第というところ。

 いちばん多くその場面に出くわすのは観光地での写真撮影のときだ、一緒に写る或いはカメラのシャッターを切ってもらった後必ず言われると覚悟すべきだ。それがイヤなら頼まない事、頼まれもしないのに寄ってくるのを無視するしかない。渡す金も1LE(エジプトポンド、約20円)から5ポンド100円程度なので、まあ・・・でしょう。

 王家の谷で墓地に入ったときー入場券で3箇所の墓地に入れる、ただしツタンカーメンの墓は別料金だった。入場する時チケットの角を切り取り3ヶ所切り取られたら無効になる仕組みー5時前のオワリの時間帯だったので客が私たち夫婦だけしかいない。墓の中は撮影禁止なのでデジカメの電源は切ってあった。すると中にいる番人は身振り手振りで
写真をとってもいいと言う。100円か200円で内部の記念撮影が出来るので心が動かされたが断った。後で問題を起こしたくなかったからだ。言葉が通じ無い上言いがかりを付けられたらどうしようも無い。
でも多分そんな悪党めいたことはしないだろうから写せばよかったかナ~とも思う。そう考えながらも私は小悪党にならなかった。

 またアレキサンドリア博物館でトイレに入ったら、おばちゃんから要求された。ガイドは公共施設なのでトイレチップは要らないと話していたのに。バクシーンなのか使用料なのかハッキリしなかったが0.5ポンド払った。ヨーロッパから来たらしい観光客には要求しない、日本人狙いなのか。すこしムカついたがそのオバチャン腰掛を持ってきて妻を待っている私を坐らせてくれた、せめてものサービスなのだろう、これで心が晴れた。私も単純だ。

 喜捨は持っている者が持たない人に分かち与えるもので、与える人も与える喜びを感じるので貰う側は、平身低頭精神的服従することは無い、当たり前として貰うのだそうだ。そのような精神構造・感覚は分からないけどバクシーンはその類のものだろうから、適当に判断して出す出さないはを決めた。
チップというのに慣れていないのでムツカシイ。

写真は街角のパン売り、少々埃を被らないと味が出ないのだそうです。
冗談かもしれませんがガイドの話です。
公定価格は1個1円程度だそうですが、小売だから幾らになるのか・・?

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