呑み録

飲んだお酒の記録 お酒は二十歳を過ぎてから

佐々成政の隠し酒

2019-08-25 | お酒
二週続けていただき物です。
今回は佐々成政の隠し酒。




佐々成政の隠し酒は富山県の成政酒造株式会社さんのお酒です。
封印酒に続いて隠し酒ですよ。

ラベルを見てビックリ、アルコール度19度です。
この高さは初めて・・・ではなかった。
うちの中ではハードパンチャーの名を冠している
富山の北洋が19~20度でした。
…どちらも富山じゃないか。
ええぃ富山の日本酒は化け物か!?


開封。
しっかりと火入れしてあるアルコールの香りがします。
しかもこの香りの強さ、具合は沖縄の黎明に似ているような。
色は大分黄色で香りと色からも濃さがわかります。

では頂きます。
開封時に感じたアルコールの香りがまず広がります。
その後に自己主張の控え目な酸味が顔を出します。
そして後口には待っていましたとばかりに苦味がドドンと
押し寄せます。

前に飲んだ杉勇も苦味の強いお酒でしたが、あちらは
どちらかというと若い分鋭い苦味。
対してこちらは年期を経た重みのある苦さです。
強さ的には杉勇の方が上かもしれません。
それでもしっかりと後口に残る味なので中々手強いです。

初日のおつまみはプリ○グルス。ポテトチップです。
ブラックペッパー味を用意してみました。
ほう。
数あるポテトチップの中でも味の濃い品ですが、その濃さが
良い感じに苦味を中和している感じです。
お酒単体では感じにくかった甘味が出てきました。
ですが、苦味の変わりに鼻を突くアルコールの香りが
目立つようになりこれはこれで結構来ます。


さて二日目。
初日に控え目だった甘さが出てきたようです。
苦味は相変わらずですが米の旨みも感じられるようになりました。
ただ強いアルコール臭と強い度数があるのでグビグビ飲むには
やはりキツイです。
加水して15度まで下げてあればもっと飲みやすかったんじゃないかな?


良くも悪くもガツンとくるお酒でした。
鼻に突き刺さるアルコールの香り、どっしりとした苦味、
そして濃い味。
フルーティーな日本酒とは真逆に位置するお酒ですね。

よく飲み屋で『日本酒』としか書いていないお酒やコンビニの
ワンカップ酒が好きな方にはたまらない風味かもしれません。

とはいえ華やかに香るお酒が好きな自分としては結構厳しいお酒でした。
上に書いたように作り方次第では良くなりそうなので、下手に
凝ったネーミングで宣伝するよりも普通のお酒で売った方が
いい気がしますね。
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越の誉 純米吟醸『封印酒・生酒』

2019-08-18 | お酒
封印酒という魅力的なお酒を頂きました。
今回は越の誉 純米吟醸『封印酒・生酒』です。
限定という響きでさえ弱いのに封印とかどストライクです。







こんな感じの黒い包装で包まれております。
酸化、高温と共に太陽光も日本酒の大敵なので回避策ですね。

越の誉は新潟の原酒造株式会社さんのお酒です。
http://www.harashuzou.com/

普通に読むと『はらしゅぞう』なのですが日本酒を飲みすぎて
いると『げんしゅ・・・つくり?』などと読み間違えます。

開封
とても良い吟醸香が漂います。
どことなくバニラを彷彿とさせるような甘い香りも含んでいます。
色味はかなり薄くほんのり黄色がかっているかな?という程度。

では頂きます。
ほうほうほう。
まず飛び込んでくるのが甘さ、そして後を追う酸味があります。
甘さですがとても柔らかいです。
生酒との事ですがまるでひやおろしのように滑らかでカドが無いです。
酸味はほんのりと炭酸を含んでいるような部分もありますがこちらも
然程我が強くはありません。
口に含んで鼻から抜くと麹風の香りを感じられます。
これまた日本酒ならではの香りで大変良いです。

どこかで似たお酒を味わった気が・・・と記憶を遡って気付きました
秋田の福小町が傾向としては似ている気がします。
明確な比較は出来ませんが今回のお酒の方が柔らかいかも。
甘く香りやさしい日本酒です。


さて二日目。
初日と変わらず大変香りが良いです。
甘味、酸味と強くなり、後口にほんのり苦味が出てきた感もあります。
味が強く感じられる分、初日の柔らかさを感じにくくなりましたが
それでも十分美味しいです。


大変美味しいお酒でした。
二週ほど辛口のお酒が続いたのもありますが、ふんわりと香り
やさしく甘い日本酒はじわーっと沁みますね。
お気に入りに入れたいのですが頂き物なので次に飲めるのは何時に
なるか不明なので悩みどころ。

封印酒というある意味ネームバリューか限定商法で売ってるのでは?
と訝しげに思えてしまうお酒(頂き物なのにごめんなさい)なのですが
伊達に封印酒と銘打ってはいませんね、名に恥じぬ美味しさでした。

酒どころとして有名な新潟ですが昨今では山形や福島に押され気味な感は
否めない状況に思えました。
が、
米も水も旨い地のポテンシャルはかなり高かったですね。
個人的に好きな阿部酒造さんや加茂錦酒造さんも新潟ですし、新潟のお酒の
上辺だけ飲んで知った顔をするな!と叱られた気分です。

飲むと美味しいけど無くなってしまうのが悲しい そんな思いをさせてくれる
日本酒でした。
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開春 純米超辛口 生原酒

2019-08-13 | お酒
今回は開春 純米超辛口 生原酒





開春は島根県の若林酒造有限会社さんのお酒です。
http://www.kaishun.co.jp/top.htm

前回の夏ヤゴブルーに続いて今回も辛そうです。
というか日本酒度が+15と分かっておりますので
飲むのに思わず身構えてしまいますね。

開封
香りはやはり結構なアルコールの香りがします。
前の夏ヤゴよりも更に尖ったある意味刺刺しい
感じもあります。

では頂きます。
ふむ。まず飛び込んでくるのは刺刺しい香りの
元となっている酸味です。
かなり強めですが厭味はなく後味は残すものの
サラリとした印象です。
酸味の陰にアルコールの香り7割に麹っぽさ3割の
個性が後を追います。

日本酒度が+15との事ですが前の夏ヤゴに辛さ的には
近いです。ただしこちらの方が苦味と酸味の余韻を
残しますのでちょっと辛く感じますね。


初日のおつまみはう○い棒
これ以上無いくらいチープなおつまみですが美味しさは
説明するまでもない折り紙つき。
全体的に甘めのスナックなせいかお酒の酸味が目立ちます。
ただこれが中々悪くない。懐の広いお酒かもしれません。

続いて夏のド定番枝豆
お酒に合いますね。というかお酒が合いますね。
このお酒は凄く良い食中酒です。
単体で飲むよりおつまみの友にする方が栄えます。

懸念があるとすれば初日は控え目な苦味がどう出るかです。
二日目には自己主張が強くなりそうな気配です。


という訳で二日目。
強かった酸味は丸みを帯びた感じがありますが、後を引く
苦味と麹の香りが強くなりました。
初日はサラリと消えましたが二日目は案外残りますね。
余韻がしっかり出てきましたので人によっては二日目の
方が好みかもしれません。
ただ初日のアッサリが個人的には良かったので二日目の
変化はちょっと残念です。

二日目のおつまみはじゃ○りこ。
うーむ、初日はおつまみを引き立てる名脇役だったのが
二日目になって香りと苦味の自己主張が強くなっています。
合わない訳ではないですが初日との違いにちょっと戸惑います。


二週続けて辛口のお酒でした。
初日の感想はザ・食中酒。食事に合うお酒とはこうあるべき
などとキャッチコピーを打ちたいような良い感じの味でした。
ただ二日目はよくある生酒の変化で苦味が強くなり、ちょっと
我が強くなってしまったのは残念です。
生酒故に開封後は味の変化が出てしまうのは仕方がない事
なんですけどね。

ただ変に酸味が強かったり、苦味の押しが強かったりという事は
無かったので二日通して美味しいお酒でした。
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夏ヤゴ ブルー

2019-08-04 | お酒
今回はいずみ橋さんの夏ヤゴ ブルー
中々遭遇の難しい神奈川県のお酒です。





夏ヤゴ ブルーは神奈川県の泉橋酒造株式会社さんのお酒です。
http://izumibashi.com/

実は少しまえから特徴的なトンボのラベルのお酒は知っていたのですが
出会う時には別のお酒の方が良かったりで手を出せていませんでした。
今回は夏酒故かトンボの前のヤゴですね。

開封。
比較的強めのアルコール風の香りがします。
酸味と麹が合わさったような感じにも取れますね。
色も結構な黄色がかっております。

では頂きます。
開封時に感じた麹風の香り、酸味、米の味が一瞬広がって
物凄い速さで消えます。
飲み始めのインパクトが大きいので確かに日本酒なのですが
後口は今まで呑んできた日本酒の中でも1、2を争うスッキリさ。
ほんのりと酸味が後を引きますがこの潔さは凄いです。

ラベルに表記はありませんが日本酒度だと+10くらいは平気でありそうな感じです。
生酒をメインに飲むと比較的甘めのお酒が多いのですが、そんな中で結構な辛口なのは
食べ物に合うので大変良いです。
今回は用意してありませんが枝豆、冷奴等夏の定番にはバッチリ合いそうなお酒です。

初日のおつまみはナスとトマトのチーズ焼き。グラタンみたいな奴ですね。
ふむ、あっさりなお酒なのでつまみの方が強いかな?と思ったのですがなかなかどうして
酸味と苦味を主張してきました。
辛口のお酒でしたので脇役に徹するのかと思いきや、おつまみを踏み台にしてのし上がる
お酒でした。ちょっとビックリ。

続いてのおつまみは素麺。
素麺がおつまみかどうかというのは疑問ですが・・・。
濃い目の鰹出汁は合いますね、
辛口のはずのお酒が甘く感じます。
やはり洋食よりも和食の方が日本酒は合いますね。


さて二日目。
全体的に味が濃くなった感があります。
中でも甘さが増したようです。
口に含んだ時の旨み、後口のほんのりな苦味も増えています。
このお酒は二日目の方が美味しいかもしれません。
それでも口に含んでからの味の消える速度は変わらず速いです。
大変すっきりとしたまさに夏酒といった感じ。


自分で言うのもなんですが、そこそこの銘柄は飲んできたつもりでした。
それでもまだ変わった風味の日本酒が出てくる事に驚きです。
日本酒は奥が深いですね。
甘く香るお酒がどちらかというと好みですが、今回のような淡麗辛口の
お酒もたまには良いですね。
今度はトンボとなったいずみ橋を飲んでみたいです。
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