呑み録

飲んだお酒の記録 お酒は二十歳を過ぎてから

美ら酒

2020-07-26 | お酒
もう会えないと思っていた沖縄の日本酒です。

美ら酒




『美ら酒』で『ちゅらさき』って読むんですね。

沖縄の海を模したのであろう鮮やかな青い瓶と
これまた南国風のラベルのお酒です。
端から見ると日本酒には見えませんね。

美ら酒は沖縄県の秦石酒造株式会社さんのお酒です。
https://www.taikokushuzo.com/
前に飲んだ黎明と同じ酒造さんですね。


開封
香りはかなり遠くにある程度。
その香りはしっかりと醸した感のあるアルコールっぽさを
感じさせるものです。
色は酒器に注いでも黄色さが分からないくらいの透明。
泡盛?と勘違いするレベルです。

では頂きます。
開封時に感じた醸した感のあるアルコールの香りが鼻に抜けます。
甘さはほぼなし。スッキリとキレのある辛口のお酒です。

前に飲んだ同酒造の黎明と傾向は一緒ですね。
ただ向こうはかなり煮詰まった感じがありましたがこちらは驚くほど
アッサリ気味。
ちょっと表現は悪いですが酒場で単に『本醸造酒』と書いてある
冷酒の味が一番近いです。

あとは前の黎明は濃すぎましたが今回の美ら酒はちょっと薄い感じが
ありますね。味が無い訳ではないですし、水のようでもないのですが
軽すぎます。旨味が少ないのかな?うーむ。

初日のおつまみは冷奴。
まだ梅雨は明けませんが暑い時でも美味しい一品です。
うーん。
淡白な豆腐を投入する事によって伸びがでるかも?と思ったのですが
アルコール臭が強くなってしまいます。
日本酒が嫌いという方は大体この香りを嫌がるので合いませんね。

次いで某Lで青いコンビニのコーンスナックわさび味。
出来損ないのポップコーンのような見た目です。
見た感じよりも油っぽいのですがそれが良いのか結構お酒に合う
感じがあります。
ただ冷奴と同様にアルコール臭はありますね。
ガツンと濃い料理だと気にならないのかもしれません。


さて二日目。
火入れ、加水済なので変化はほぼありません。

二日目のおつまみは乾燥鶏肉、焼き鳥風味。
ジャーキーですね。
こちらは冷奴よりは大分マシで悪くはないです。
肉にしっかりと味がついているのでアルコールの香りに潰される
事はなく、ほんのり肉の風味も強くなっています。
ただお酒の存在感は薄くなり端の方へ追いやられます。
がんばれ!と言いたいのですがポテンシャルは薄いんですよね。
代打泡盛と言いたくなる感じです。



二回目の沖縄産の日本酒でした。
今回はきちんとした酒屋さんが仕入れたお酒でしたので老香の
心配はありませんでした。沖縄から東京という長旅をして
おりますがそれほどくたびれてはいないはず。

肝心のお酒の味ですが、いつもの生酒、無濾過なお酒と
火入れ、加水済を比較したらダメだろう という部分を考慮しても
弱いのは否めません。
前の黎明の時にも書きましたが沖縄には泡盛という鉄板のお酒が
ありますからね。
無理して沖縄の日本酒を!と力を入れる位ならば、既存の泡盛の
完成度を高くする方がまだ楽なように思えます。
なのでクオリティよりは『日本最南端の日本酒』という銘を打つ
だけに留まる感じですかね。

ただ日本酒好きからすると
『沖縄の日本酒が凄く美味しい。本州の他県もうかうか出来ないぞ?』
というレベルのお酒が出てくると嬉しいなと。
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月山 純米吟醸 智則 中取 無濾過生原酒

2020-07-19 | お酒
今回も久しぶりの島根のお酒です。
島根県の月山 純米吟醸 智則 中取 無濾過生原酒 です。





おや。ラベルを見ると月山でしたか。智則!と大きく表示されて
おりましたのでまた別の酒造のお酒かと思いました。
月山が悪い訳ではないのですが全く知らないところだと思って
いたのでちょっと残念。

まー月山自体も大分久しぶりなのですが。
月山は島根県の吉田酒造株式会社さんのお酒です。
https://www.e-gassan.co.jp/


開封
然程強くはありませんが華やかに香ります。
色はほんのり分かる程度の黄色。少し緑がかって見えるのは
気のせいかな?

では頂きます。
ほー。今回も甘いです。しかも軽くない。
時期的に夏酒に分類されると思うのですがあっさり感は無いです。

一瞬鼻に抜ける酸味のすぐ後にズドンと重い甘さが口に広がります。
で、その甘さがフェードアウトする代わりに苦みがこれまたドンと
存在感を出してきます。

甘く苦いのでどことなくプリンのカラメル部分を彷彿とさせますが
こちらの方がしぶとく残る感じ。
苦みの部分だけを見ると辛口のお酒感があるのですが同時に存在する
甘さのせいで混乱します。
苦みだけなら日本酒度+5くらい。甘味だけみると-5くらいで、足しても
0には決してならないという変わった風味のお酒です。

ふむ。鼻から抜ける香りを追うとわずかに麹っぽさがあります。
少しツンとくる感じがあるものの心地悪さは無し。できればもう少し
香って欲しいなという香りです。

というのがファーストインプレッションなのですが、飲み続けると
風味の捉え方が変わりました。
ちょびちょびと猪口で少しずつ飲むようにすると酸味も捕えやすくなり、
甘味、酸味、苦みのバランスが良くなりました。
これはとても良い感じ。
ある程度の量を口に含むと舌の上に広がり甘味が強くなってしまう
ようです。

徳利に注いでいた分の温度が上がってきたせいもあるかもしれません。
酒器や飲み方によっても風味が変わってくるとなると難しいですね。
今まで飲んできたお酒でも燗を推奨している物もありましたし。


さて二日目
香りは変わらず。
風味も少々苦みが強くなった感はありますが然程気にならず。

初日の味の変化を素面の状態でも調べます。
昨日は飲み進めた上での味の変化だったので、単なる酔いの可能性も
ありますから。
ほうほう。なるほど。

やはり舌を一気に覆うくらいの量を飲むと甘味が強くなるようです。
逆に空気を混ぜるように少量を飲むと酸味が強く感じられます。
個人的には少量ずつ飲むと辛さも出てくる上にバランスも良くなるので
これが良さそうです。
このお酒を飲むときは小さめの猪口でちびちび飲むのが良さそう。

二日目のおつまみはじゃ〇りこ九州しょうゆ味。
そういえば九州の醤油は甘いそうですね。
醤油といえば塩辛いものというイメージがあるので本場の味を試して
みたいものです。

ふむ。少量ずつ飲む事によって甘さがガバっと広がるのを防いでいます。
で、苦みが良い感じに顔を出しますのでスナック菓子でも悪くない。
もしかして強烈に甘いお酒とか辛さという苦みの強いお酒はこの方法で
上手くいったりするんじゃ…。
ま、今更昔に飲んだお酒の再検証は難しいんですけどね。


飲み始めに躓いた感がありましたが、飲み方を変える事で後半驚くほど
伸びたお酒でした。酒器や温度で風味が変わるのは分かっていたつもり
ですが飲み方でも差が出るか。
うーむ、日本酒は奥が深すぎて恐ろしいです。



********** ここから別話 ************

2017年に書きました
https://blog.goo.ne.jp/narol/e/021ba64a2e0c6be5fe6a21fe51c83998

東京の酒造 石川酒造さんなのですが、今回の新型コロナウィルスによって
夏のビールイベント用にと作ったビールの行き場が無いようです。

で、クラウドファンディングを行っておりました。
campfireさん
https://camp-fire.jp/projects/view/281403

一応の目標金額には到達しておりますが、次の目標である200万まで
あと9万弱。
これを書いている2020年7月19日の23時59分?が締め切りのようです。

上のリンクにも書きましたがTOKYO BLUES、多摩の恵と美味しかった
ので今回のイベント用『炎夏セゾン』も良い感じじゃないかと思って
おります。

ビールはやっぱりスーパード〇イだよね と言っているそこの貴方!
たまには味の濃いビールとかどうですかね?

自分も支援したついでにTOKYO BLUESも買ってみたり。
好きな酒造さんなのでちょっと応援してみました。
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生原酒 無濾過 信濃鶴 田皐

2020-07-12 | お酒
今回は久しぶりの長野のお酒。
一年以上空いてしまっています。
長野といえば水も良さそうなので日本酒が多い感じが
あるのですがあまり見かけません。
タイミングが悪いのかな?

という訳で生原酒 無濾過 信濃鶴 田皐です。





信濃鶴は長野県の酒造株式会社 長生社さんのお酒です。


開封。
前回のShooting Starほどではありませんが
控えめながらしっかり香ります。
色は酒器に注いでも黄色見がわかりません。
ほぼ透明ですね。

では頂きます。
ふむ、甘酸っぱい。そしてこのお酒もとても不思議。
開封時の香りが酸味と一緒に飛び込んでくるのですが
舌先からすぐに上あご、鼻腔へと抜け口の中に酸っぱさが
残りません。なんだこれは。

後口には柔らかな甘味とごくごくわずかな苦みが残る程度。
苦みは炭酸っぽさもあるので生酒由来のものかもしれません。
一生懸命酸味を探しても大部分が鼻に抜けてゆきます。
いやー本当に何がどうなるとこういう風味が作れるんでしょうね?

甘酸っぱい日本酒は多いのですが今回のお酒は間違いなく夏酒です。
すっきりとした飲み口に鼻に抜ける酸味が心地よいです。

初日のおつまみはポテトチップ。しかもワサビ味。
香りの良いお酒の時にワサビがこなくても…。
味は悪くないですがワサビの鼻にツンとくる感じがお酒の香りを
潰しています。どうしてこうなった。


さて二日目
甘味が強くなったように感じます。
香りの抜けは変わらず速いのですがそれ以上に苦みが強くなり
飲み始めから後口まで結構残りますね。
初日が大分良い感じでしたのでちょっと残念な変化です。
このお酒は早目に飲むべき。


初日の味は大変良かったです。
お気に入りにいれるまではいきませんが、なんだこれは!?と
インパクトの強い思い出は残したいものです。
他のお酒の時も思いましたが味の記憶を残せたら良いんですけどね。

日本酒が一期一会であるのは重々承知していますが、全く同じ味を
出来ればもう一度飲みたくあり、また他の人にも味わってもらいたい 
そう思う事がありますね。
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Shooting Star 2020

2020-07-05 | お酒
気づくと丁度一年ぶりの栄光富士です。

今回の一本はShooting Star 2020です。





Shooting Starは山形県の冨士酒造株式会社さんのお酒です。
http://www.e-sakenom.com/

開封。
今まで飲んできたお酒でも吟醸香が香るものがありましたが、
やはり栄光富士は一つ抜き出ていますね。
とてもとても芳しい香りが鼻に抜けます。
色はガラスの酒器に注ぐと分からない程度の黄色です。

では頂きます。
2020年版のShooting Starは甘めです。
2018年の日本酒度は0、2019年は-2でしたので、2020年の
-6は結構な甘口ですね。
ただベタベタする甘さではないので後口はかなりスッキリ。
炭酸を感じさせるような刺激のある酸味もありますね。
こちらのお酒特有の大変強くよい香りは飲んでも健在。
飲み始めは麹っぽさをまとった甘い香りですが、終盤は
どことなくイチゴを彷彿させる感じに変わります。

2018、2019年と当然悪くはないけど気になるところがある
そんな評価でした。
今回の2020年版はかなり完成度が高い というか個人的に
好みの味です。

初日のおつまみは焼き鳥。
うーん、やはり甘いお酒は単体で飲むべきです。
ちょっと味の濃いつまみですとせっかくのお酒の香りが
潰されてしまいます。

次いでお気に入りの貝ひも。
こちらも悪くはないですが引き立てる感もなし。
つまみは無い方が良いです。


さて二日目。
蓋を開けるとプシュという音がしました。
初日の炭酸っぽさは間違いではなかったようです。
ただその炭酸もすっかり抜けてしまったようで、ピリピリする
感じが薄れました。そのせいか甘味が強くなったようにも思えます。
また残念なのが酒器からの香りが飛びました。
この辺はやはり二日目以降は仕方ないんですかね。
口に含んだ時の香りは健在です。
後口に残る苦みも少し強くなっておりますが甘さの前では
影が薄いです。

二日目のおつまみはポテトチップ醤油味。
感想は初日と一緒ですね。邪魔はしませんがあえてこのお酒に
つまみを出してこなくても そんな感じです。


2020年のShooting Starは当たりでした。
冨士酒造は好きな酒造さんですが結構年によって味が変わります。
米の出来だったり、麹の機嫌だったりと色々あるのかもしれませんね。
まぁそれが面白いところでもあります。
今回は良い方に振れていて大満足です。

そういえば同酒造の某『七』の付くあいつがですが…
もちろん押さえ済み。
夏酒のあれを飲まないと夏は始まりませんからね。
そのうち飲みますよ。

2020年の夏も美味しいお酒が飲めた事に感謝です。
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