10日くらい前に、偶然、岡田茂吉氏の健康に関する論文のHPを見つけ、読んでおりました。
なるほど、と共感できる部分も多くありましたが、???と思う論文もありました。
現代医学は、毒素を固め、体から出ないようにするのは、そのとおりだと思います。
医学は、アトピーもリウマチも薬で症状を抑え、毒素を出なくさせます。
岡田氏の、毒素はどんどん体の外に出すという考え方には、大賛成なのですが、どんな病気でも、自然治癒力のみで治るというのは、ちょっと納得がいかないです。
脳内出血や、心筋梗塞などは、自然治癒力を待つ間に死んでしまう可能性の方が高いと思いますし、虫歯なんかも、自然治癒力だけで治そうと言うのは、無理があると思います。
やけどや切り傷も、小さなものなら消毒をしなくても自然治癒力だけで治るでしょうが、大きなやけどや切り傷なら、消毒もせずにほっておいたら、命にかかわるのではないでしょうか。
また、おう吐や下痢が続いた場合、それも毒素を浄化している状態なのはわかりますが、おう吐がひどい場合でも自然治癒力だけに頼るとしたら、脱水症状を起こし、命にかかわるでしょう。
岡田氏は、自然治癒力で助からないのなら、それは神が決めたことだから、死んでしまってもそれが自然の摂理なのだと説きます。
確かに、野生動物の世界では、そうやって、強い遺伝子を持つもののみが生き残って、現在に至っているわけですから、それはある意味、間違いではないのかもしれませんが・・・
もし、人間社会から、すべての薬と西洋医学、東洋医学、その他の医学を取ってしまったら、人間の人口は、かなり減ってしまうでしょう。
でも、ではなぜ、神様は人間を作ったのか。
自然治癒力だけなら、動物だけで良かったんじゃないだろうか。
神様がわざわざ人間に知恵というものを授けたのには、何か意味があるんじゃないかと思います。
自然治癒力だけなら助からなかったような病気や怪我でも、人間の知恵である医学のおかげで、助かるようになったことには、何か意味があるんじゃないかと思います。
もちろん、だからと言って、医学を受け入れるかは、個人の自由だし、自然治癒力しか信じない人はそれでも良いのだと思います。
私を含めて、自然治癒力だけで病気を治すならとっくに死んでもおかしくない人々は、たくさんいると思います。
それでも、医学の力で生かされて、こうして、人生の意味を色々考える時間を与えてもらっています。
人生の意味なんて、二十年や三十年生きただけでは到底分からないし、五十年、六十年生きても分からないかもしれません。
それでも、分からなくても、長く生きていれば、若い人に比べれば色んなことが分かってくるものなのだと思います。
だから、私は、適度に医学の力を借りて、長生きするのは、悪くないと思っています。
ただ、医学でも、治せない病気や、間違った治療法もあると思うので、すべての病気を医学のみに頼るのは危険だと思っています。
ある病気になった場合、医学に頼るのか、自然治癒力で治すのかは、自分自身が決めなくてはならないのだと思います。