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トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

県民フェスタ2012おもちゃ病院

2012-10-08 11:27:00 | おもちゃ病院

10/6(土)10/7(日)の2日間、「県民フェスタ地域の絆2012」が行われ、例年通り「おもちゃ病院」も開院した。
前回のおもちゃ病院に見えた深谷ドクターも今回から正式デビューとなった。
2日目は、午前中雨模様で屋外の催しはスケジュール変更とか影響が有った様だが、おもちゃ病院は昨年ほどでは無いが沢山の方が依頼に訪れてくれた。
初日は午前中、出足が悪かったが5件の受け付け。2日目は開院とともに訪れ8件の受け付けとなった。

フリーマーケットでは弾の出る銃が売られている様だが、粗悪品らしく、すぐに壊れて、買った少年らが、「壊れたけど治してもらえるか」と持って来たが、「おもちゃ病院」では危険なので取扱いしないとお断りした。反省会でも、今後の為にと状況報告しておいた。

スイッチ不良、断線、電池容量抜け・無しが多いが、その他で面白い原因を紹介しておく。
●キーボードの音が出ない
電源ONはしてLEDは点灯するが、キーボードを押しても音が出ず、デレミファ・・・のLEDも点灯しないという症状。
音とLED共に動作しないというので、ケースを分解してIC回りを調べることに。
クロック用の水晶(14.318の表示)端子の波形をオシロでモニターするが発振していない様なので、手持ちの12MHzに交換すると、発振して、音も出る様に(クロック周波数が違うので、音程が変わったかも知れないが)なった。
後日14.318(実際は14.31818MHzらしい)水晶の用途を調べると、どうやらテレビのカラーサブキャリア3.579545MHzの4倍で、テレビには大量に使われていたみたいで、多分コスト的に安いので使われている可能性が有る。テレビで表示する知育玩具もあるので、メーカーの標準化か?
なので、この周波数の水晶発振子は、簡単に入手出来る。aitendoは10個で100円と超安値だ。
14.31818MHzの詳しい解説は次が参考になる。
http://www.nahitech.com/nahitafu/mame/mame6/dotclock.html
●入院は3件だったが、1件は完了、1件は修理不能、1件は修理中です。I以下詳細報告)
1.アンパンマンわくわくクレーンゲーム
おもちゃ病院では常連で、正直、あまり受けたく無い修理だが、久々に依頼が有った。見ると、私が以前修理したものだった。
クレーンバケットを吊っているチェーンが片側切れたというので、ステンレス細線で接続したがこれが具合悪く、遊びに来てくれた、電子工作サークルのメンバーがアドバイスをくれた。チェーンがよじれているのと、ステンレス線では絡まるのでチェーンリングに直接嵌め直してはというので、実施すると巻上はスムーズになった。これからがまたタイミング合わせの難しいところだが、前の修理方法をすっかり忘れている。チェーンは素直に巻き取れば良いが、ラチェット脇の平ギアのストッパー位置(平ギアの側面に出っ張りが有る)を合わせる必要が有る。(上死点でストップ)
Img_3131_rImg_3132_rチェーンが降りない様に押さえながら組立てして動作確認するが、左右方向移動とバケット開閉は問題無し。だが前後方向が、動かない。もう1度分解すると線材が締め付けの際潰してしまい断線していた。接続して組み立てるが動作する場合と、ちょっと(数mm)動いただけで止まる現象が有り、入院となった。その後の調査で、多分モータートルクの低下で、枠との摩擦等により動けなくなると思われ(可動部の押さえ枠を外した状態では動作)ので、今回はその部分を削除することにした。でも考えると、もし赤ちゃんが手を突っ込んだ時を考えて、やはりガードしなくてはならないかなと思っています。これは悪い例で、正式には大変だがモーター交換をお勧めする。
2.ラジコンカー(CCP製)
電源スイッチを入れてもヘッドライトが点灯せず、動作もしないという症状で分解して電圧確認。
電源のスライドスイッチがONにならない(接触していない)様なので、その部分を分解すると水が入ったのだろう、腐食していた。
手持ちのスライドスイッチと取り付けピッチが異なるので、カナグ部分をそのまま使う様にして、接点部を正常なものと入替えて、ONする様になったが到達距離が短いというので、受信機の調整をするが、現状が最良で、やっている内に、段々と到達距離が短くなって30cm以下になってしまった。
これ以上は測定器が無いと難しいので入院となった。
受信器はSMD部品が実装されており、高周波増幅(超再生?)部分のトランジスタを交換したが変わらず。このラジコンは一般的なTX-2B/RX-2Bの専用ICが使われているのでデーターが有り、増幅部の波形を見たが、増幅されていない様な感じである。高周波増幅(超再生?)が問題かも知れないが。以前、ドクターから相談された内容ではインダクタが断線の原因だった様だが、この物は切れていなかった。
基板の全面にワックス系防湿剤が塗布されており、電気的な確認には苦労する。
Img_3139_rImg_3136_rImg_3137_rImg_3135_rImg_3133_rImg_3134_rImg_3138_raitendoから入手した315MHzの送受信機が多種有るので、これが使えないものかと、TX-2B/RX-2Bの信号入出力に接続してみると、論理が合っているみたいですんなり動作した。
但し、正常に動作する到達距離が5m程度で、それ以上は動作が断続的になる。モーターのノイズが回りこんでいるのかも知れないので、今後継続調査する。送信機の電波をハンディ受信機でモニターした限りでは30m以上でも変調音が聞えている。
3.ギター
先のブログの修理記事を見た方から、同じ症状の同一おもちゃが有り、治してもらえるかとメールが有り、このフェスタに持って来てもらうことにした。(車で1時間程度離れているかな)
分解の仕方は判ったので、スピーカー交換で治るだろうと思っていたが、スピーカーは問題無し。LEDも点灯しない。
これもSMD部品とTOB部品で実装されており、半田付けし直したりしたが変わらず。でも面白い現象で、電源ON後、しばらくすると(忘れた頃に)LEDが点きだし、ガサガサ音がスピーカーから聞えて来た。
時間が掛かりそうなので入院して調査することに。
その後、ネックのボタンや、弦の操作をすると、段々に音が正常(クロックが早くなる)に戻ってきます。
クロック用の抵抗に100kΩが付いているので100kΩのボリュームに交換する。調整していくが、これで正常に鳴るかというと、それは駄目で、現状では62kΩ程度が良さそうだった。
先日修理した正常品に比べると、それでもおかしいですが。
これも、いつまでICが生きてくれるかは判らない。
場合によっては、ONしてずっと経っても、動作しないことも有る。
全く動作しないわけではないのが不思議だ。
一旦動作すると、その直後でON/OFFしても、動作する。
でも長時間OFFだと、元に戻ってしまう。
以上から、残念ながらIC不良により修理不能ということで、お返しすることにしました。

コメント
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