トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

接点復活材は魔法の薬なのか

2021-11-17 13:30:40 | アマチュア無線

 先日ブログ掲載したコリンズ製受信機70S-3Bだが、その後、実運用してたらSメーターが振れたり、振れなかっらり不安定で調整ボリュームの調整でも急激に変化するので調査してみた。
回路図ではIF-AMPの真空管6BA6-2段に関係があるので、真空管を手持ち品と差し替えて見たのだが、変わらない。

前回に経験したことだが、ボリュームの抵抗部分がとろけていた現象が有ったので、Sメーター調整ボリュームの抵抗値を測定したら、500Ωのはずが、切り離さない状態で50kΩ以上を示すので、切り離して取り外してみた。
そこで測定すると無限大だったので、分解してみると写真の様に、やはりとろけていた。

接点復活材の与える影響をネット検索すると「多くの接点復活剤で主成分として使われている特殊合成オリゴマーは化学合成油の一種で、水のようには蒸発しないため、吹き付けた箇所にいつまでも残ります。基板を交換しないかぎり修理できなくなることもあるため、思いつきで吹き付けるのは避けるべきでしょう。」と見つかりました。

今回の原因が接点復活材であるかは、確認出来ていないので、私の想像だけだが。

これを知るまでは、ガリオームニ対して何の疑問も持たずに、一杯吹きかけると、ガリが見事に消えることで、魔法の薬と信じていたのだが、今後は考えを改めなくてはならないかもしれない。
問題のボリュームが製造された時代は、接点復活剤なるものは存在しないし、現在は接点復活剤を考えてボリュームを設計・製造しているかもしれないので、現在の部品に影響があるかはわからない。でも、今後はなるべく使用しないで修理を進めたいと思います。
500Ωの手持ち品は無かったので形状は異なるが1kΩに交換したら、問題無く正常動作した。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

憧れのCOLLINS S-Lineを入手・メンテ

2021-11-01 16:03:30 | アマチュア無線

発売された当時(1970年前後)は夢のまた夢で、遠い憧れの送受信機(当時では高級車1台ほどの価格)でした。
実家能代市で高校時代、近くのOMが運用していたのを見せてもらった記憶があります。
夢だった、受信機の75S-3Bがヤフオクで手の出せる価格で出品されていたので、落札した。
程度が良くて、そのままでも一通り動作している様だ。
感度が少し低い感じがして、使用されている同じ真空管を挿し替えたりすると、結構変化する。
なので、ヤフオクで、使用している真空管全てを落札して交換してみた。
調整も、SGをアンテナ入力に接続して、最大になる様にした。
また、劣化が目に見えて分かるコンデンサも交換した。

1点だけ、変なところが見つかった。
手動可変のBFOだが、回してもBFOが掛からない。
ボリュームの端子電圧を測定すると、途中から電圧が出てこないので、分解してみると写真の様に、抵抗部分のカーボンが無くなっていたので、同様な手持ち品に交換したらBFOが掛かる様になった、周辺の抵抗値もマニュアルを見ると変更になっている様なので、これに合わせた。

ただ、元々のスイッチ付きが、右回してOFFになるタイプで、現在では入手出来ないので、スイッチだけ別にして、天板を開けて操作出来る様にした。

でも、やはり現状品に合わせる方法が無いものかと考えていたら閃いた。
2連ボリュームの片側を分解して、カーボンの部分に銅板を貼り、スイッチの様にするアイデアである。クリック感は無いものの、表示通りの動作に出来た。

受信機がなんとかなったので、欲が出て、送信機の32S-3が欲しくなってしまった。
ヤフオクで見つかったが、既に入手済みの32S-3Bとのフルセットになっている。それでも格安なので、入札してしまった。
やはり価格なりにジャック類に錆が目立つし、受信機も比較してみると、かなり特性が悪くなっている。
真空管は既に上記の様に入手してあったので、交換し調整し直す。
送信機の32S-3も、局発の発振が弱いなどの現象があり、75S-3Bの信号を接続してやると動作するので、やはり送信機の真空管も全てヤフオクで落札して交換してみる。これで局発は問題無くなったが、電波が出たり出なかったりする。
終段の6146も交換してみたが、グリット電流は流れるが、出力が出ない。スクリーングリッド電圧が掛からないのが原因であることが分かったのだが、回路図を見ても原因が分からないので、リレーで電圧を掛けることを考えてやってみたが、現在使われている高抵抗低電流のリレーが無くて、手持ちの24V用を使って見るとメインのリレーが動作しなくなる。
そこでPHOTO-MOSリレーを使うことにした。現在のリレー回路の巻線に対してシリーズに入れて動作させる。
また、リング変調のダイオードもキャリアリークが多い様なので手持ちのIN60ゲルマダイオードに交換したら良くなった。ネットではショットキーバリアダイオードでも使えそうだが。
これがうまく動作したので、運用開始となった。
シグナルリポートをOMにお願いしたが、特別問題となるのは見つからないが、電源変動があるのではというレポートがあったので電源回路の電解コンデンサ変更を予定している。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする