goo blog サービス終了のお知らせ 

トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

タダノラジコン周波数ズレは寄生発振だった

2012-09-30 15:27:00 | アマチュア無線

Img_3125_r周波数ズレは先日のブログで報告したが、基本波(21MHz帯)出ていないかというのでスペアナで測定したが出ていない様なので、また、水晶メーカーに聞いて見ると、同調用コイルがチップタイプだとQが低くあまり良くないとのこと。トランジスタもft(周波数帯域幅)が高く、Cob(コレクタ容量)が小さいものを使ったのが良いというので、実験してみた。
この前に、測定器系の周波数ズレが無いか、エプソントヨコムに作ってもらった同一周波数のプログラマブル高周波水晶発振器を動作させて、受信機でモニターしたが、ちゃんとその周波数が出ており4倍の高調波も計算通り出ていたので、測定系は問題無さそうだ。但し、発注の際、1番ピン仕様がOE(出力停止)とST(発振停止)が有り、今回OEとしたが、これでは常時発振しているので、端子をLにしても電波として出たままになっている。ST仕様のが今回の用途には合いそうだ。実際アナログ機器に使うにはスプリアス・キャリア純度等問題になる恐れがあるが460円/個で納期1週間は魅力的である。
Img_2986_rImg_3128_rコイルはaitendoから購入したものに交換したがそれほど改善されないので発振用トランジスタを変更することに。
(写真左が変更前、右が変更後)
手持ちの高周波用トランジスタらしいものをリストアップしデーターシートでftとCobを調査。
2SC1907がft:1100MHz(typ)Cob:1.0PF(typ)、用途も局発用と有るので、交換してみた。
周波数は近くなったが、寄生発振している様で、水晶やパターンに触ると周波数が変化する。
そこで、次の候補である2SC2026に交換。ft:2.2GHz(typ)Cob:0.75PF(typ)と高周波特性は良い。
以前修理した、RC30ラジコン送信機(290MHz帯)の逓倍と送信増幅に使われていたトランジスタで、マルツパーツから購入(126円)しておいたもの。
一般のトランジスタ(左からECB)と足の配列が異なり、左からBECとなっているので間違わないこと。GHz帯のトランジスタでは、この様な配列のが多い。
すると正常に発振(不安定な動作もしない)して、周波数も合った。
トランジスタの劣化により、こうなるのかは不明なところだが、いずれにしても交換で治った。
メーカーが言う様に、オーバートーンの場合、負荷容量とかで周波数が変化することは無いというのが実感出来た。
庭でハンディの受信機でモニターしながら離していったが10m以上はASK変調音が聞こえているので、この状態で依頼者に送り、実機で確認してもらうことにした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする