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トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

単一電源用オペアンプ出力スイングの違い

2008-10-20 23:41:27 | 電子工作

Img_5077_2 Img_5078 酔っ払うと、直ぐスイングしてしまう!

いや失礼!そんなことでは無い。

先日紹介したデジタル温度計では、温度センサーの出力電圧をオペアンプで増幅してPICのA/D変換を利用して表示している関係で、そのままではマイナス電圧は取り込めない。使用しているセンサー(LM35DZ)も測定温度範囲0~100℃(温度係数+10mV/℃)と、マイナス温度には対応していない。

サークル員からの要望は-10~+40℃である。

そこで、LM60(測定温度範囲:-25~+125℃ 温度係数+6.25mV/℃ )の登場になるのだが、-10~+40℃をLM35DZと同じ条件の0~+5Vに変換しなければならない。-10℃を0Vにするのにオフセットする必要が有る(非反転増幅なので反転入力にオフセット電圧361.5mVを印加)。増幅度も温度係数が異なるので16倍とする。

最初、安価なLM358(秋月で40円/個)を使っていたのだが、電源電圧が5Vだと出力が+4.2V位までしかスイングしない。電源電圧を6Vに上げれば問題無いのだが実用的で無い。そこで同じ単一電源用のLMC662CN(秋月で150円/個)に変更、そしたら+5Vまでフルスイングする。

改めてデータシートを眺めて見るとLMC662は電源電圧-GND間フルスイングがセールスポイントになっている。これに対し、LM358はGNDレベルまでスイングと有るが、電源電圧フルスイングは記載無し、記載のデータを見ると、反転増幅回路ではフルスイングする様だが、非反転増幅回路ではフルスイングしない様なグラフになっている。

今回の様にオフセットして使っているせいかも知れないが、LMC662は、それに関係なくフルスイングしている。ICによって違うと言うことが実感出来た。

と言う事で、LMC662を使用するところだが、ちょっと高い(150円)ので、フルスイング出来そうな安価なICを探して見た。NJU7032D(秋月で100円/個)がデータ上、出力フルスイングと記載されているので、使えるかも知れない。購入して確認しよう。使えれば50円安く済む。

10/22 NJU7032Dが届いたので、早速交換して確認してみた。結果、データ通りフルスイング出来た。但し、消費電流が30%位増加する。

増加しても最大0.7mA程度で、スリープで使う場合、問題にならないので、採用することにする。

コメント
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