今日は、ちょっとお酒に逃げようと思ってしまう。
申し訳ない。
あ、本日のおすすめは岩ガキの刺身。地物とある。
広島の生ガキ。
よし。
がらがらがらー。
カウンターに着席。
ビールください。
で、突き出しと一緒に角煮をいただく。
ああ、いいなあ。
岩ガキいってしまって、お寿司も行ってしまおう。
なんというかリセットというか、
頑張っているつもりで失敗ってダメだなーという気持ち。
人並でいいのに。
この空虚な気持ちをいやすものは何もなかった。誰からも何も求めないかたくなな気持ちだけがただ一つのよりどころだった。
どこへ行っても、どんなことをしても、私が望むものは酒だった。
お頼みした牡蠣の刺身が届く。
立派だ、器がでかい。
牡蠣をひとつ、取っていただく。
うわ、断面がすごい。
刺身となるとこんな中グロ外ピンクみたいなやつかいな。
ぱくり。
とにゅろんむ。
つるつると艶めかしくて。
(これは、ちょっと、ビビビと来たな)
来てしまったな。
生臭さをうまく隠している。
くにょんくにょんとしたうまさが跳梁跋扈している。
くわ。早くに日本酒に移りたい。
ムシマルはそう思った。
お寿司8貫1,100円。
あ、今日は炙りサーモンがある。
あとはウニと〆サバとツブ貝とイカとマグロ赤身とはまちとエビか!
炙りサーモンをぱくり。
油分が、滴るよう。
(気をつけないと、ここのお寿司柔らかくて寿司リフトの写真撮っていたら崩れそうになる)
必要なのは、時間だ。
ここでムシマルは日本酒に差し掛かる。
酒の名は、西條鶴の『米の精』。
英語で言えばスピリットオブライスといったところか。
なんともスピリチュアルなことだ。
「まぼろしの広島米の酒」って書いてあってどきどきする。
ええと、西條鶴ってムシマルが見学に行った、煙突と建物の渋いところか。
そういえばあそこは絵葉書もらうので、試飲はしなかったかも。
初西條鶴か?
とくとくと呑む。
しびびとくる。
あ、うっすらと。ほんのりと。
甘みも辛みもシャープって気がする。
まとまってらっしゃる気がする違うかもしれないけれど。
シメサバ。
最近、 日本酒とシメサバの組み合わせの魔性さに気づく。
ぎゅってされてしまう。
抱き締めたい、みたいな気持ちなのか。
酸味が日本酒に手を伸ばさせる。
お寿司群、ただただ美味しいまま進み。
お肉がほしくなり味噌漬けポークステーキ注文。
あれこれは良い色。
味噌漬けをした効果が味噌の味が染みつくことだけではないと、そう思わせるようななんかエロさを身にまとっているかもしれない。
柔らかさは指先まで神経を巡らせているようで、
しなやかさはこちらの腕でホールドが必要かもと思わせるようで、
ほのかに鼻腔をくすぐり、嗅ぐまでもなく匂いを感じ、酒がゆっくりと消費されていく。
ぷはあ、くはあ。
4,000円くらい。
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