2007年7月のブログ記事一覧(3ページ目)-ミューズの日記
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昨日は東京からピアニストでスペイン音楽のスペシャリストの上原由記音さんにお越し頂き、『スペイン音楽のお話とギター公開レッスン』をやっていただきました。
聴講参加の皆さんには『とても良かった!』『よい勉強になった!』と大好評。台風が接近する中を参加頂いた甲斐がありました。上原先生ご本人は『ギターの技術的なことは分からないから・・・。』と仰っていましたが、その心配は全く必要ありませんでしたね。音楽をタップリ教えていただきました。やはり楽器が違っても音楽は同じですね。

ギター愛好家にはスペインと言う国とスペイン音楽には馴染みがありますが、意外と何も知らないんですね。私も大学でスペイン語を専攻しましたし、ギター大好き人間ですが、スペイン音楽について如何に勉強していないかを痛切に感じました。
上原先生の著書『粋と情熱 スペイン・ピアノ作品への招待』を読んで頂くと、上原先生が如何にスペイン音楽がお好きで、如何によく研究されているかが分かります。

最初の1時間は上原先生が用意されたテープとCDでスペイン音楽の根底に流れているイスラム音楽やらキューバの古い音楽を紹介しながらスペインの歴史と音楽の形成過程についてとても興味深いお話をしていただきました。キリスト教文化とイスラム教文化の融合を改めて再認識した次第です。その前置きを受けて、3人の方がレッスンを受けました。

竹口喜久さん セビリア/アルベニス
伊藤兼治さん 歌と舞曲第10番/モンポウ
中村公樹さん 入江のざわめき/アルベニス

上原先生のレッスンを受けて受講者の皆さんの演奏がみるみる良くなっていきます。当然受講者本人も音楽をより理解でき、すっきりとしたのは勿論ですが、兎に角上原先生の説明が非常に分かりやすいんです。ある聴講者曰く『今まで入江のざわめきはどう演奏したらいいのかよくわからない曲だったけど、今回初めてよく分かった。』
レッスン終了後に上原先生の本とCDが良く売れ、サイン会も盛り上がったのを見ても、皆さんの満足度が推し量れます。
私も先生に『今後はもっとギター界にも進出してください』とお願いをしました。またいつかミューズサロンにも登場して頂けることを祈っています。その時には今回聞き逃した人も是非ご参加下さい。大阪からご参加を予定されていて、台風でキャンセルされた人も是非次回は起こし下さいね。


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皆さんこんばんは、和泉です
いやぁ来てますね!台風!今回のは非常に大きいそうで・・・
皆さん十分に気を付けて下さいね

昨日突然の雨すごかったですよね~
豊田市にお住まいの方は突風大丈夫でしたか
なつ実さんもブログに書いていましたが、私はお休みだったので
部屋の中からあまりの風雨のすごさに窓にへばりついて外を見てました。
(あっちょうどなつ実さんの出勤時間だ、と思いながら

昨日は一日中降ったり止んだりの天気だったので
せっかくの休みでしたが家の中でおとなしく過していました
せっかく時間もあることだし・・・
ということで久々にギターを弾いてみました
えっ久々に!?って言われちゃいそうですが、
私持ち歌?というか持ち曲?というものがないんですよ

大学ではギターアンサンブル部に所属していたんですが、
ほとんどソロ曲をやったことがなくて、
自分のパート(セカンドだったんですけど)の練習ばっかやってたんですよね。
『練習ばっか』って程練習もしない不真面目部員でしたが

そんなこんなでなにか1曲弾けるようになりたいなぁと
学生時代に買った楽譜を引っ張り出して弾いてみました!
すると・・・やだ、意外と弾けるじゃん(笑)あっ簡単な曲ですよ。
しかもTAB譜です

弾けると分かるとおもしろくなりますね~
結構長い間時間を忘れて遊んでました
おかげでちょっと指がイタイです

ちょこっとずつ練習してちゃんと弾ける曲を1曲でも作りたいと思います!

さて、明日は上原由記音さんによるスペイン音楽講座がありますが、
交通にも台風の影響が出ると思われますのでお越し頂く方は
時間にゆとりを持ってお越し下さいね

ではまた

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こんにちは、渡辺なつ実です。

今日の午前中は名古屋はすごい雨風でしたね。
一番ひどいときに風当たりの強い場所に立っていたので、吹き飛ばされるかと思いました。傘と一緒に空に飛んでいきそうでした。

突然ですが、みなさんは『アンニュイ』という言葉を聞いて、どんな意味を思い浮かべますか?

この間お店で「アンニュイとはどんな意味か」とある男性に訊かれて、話題にしていたのですが・・・。

以下は、私が思いつくままに挙げた意味です。(正しくないかも)

けだるい、無気力な、憂いを秘めた、生気のない、退廃的な、不健康な、投げやりな・・・。(『なつ実語林』より)

意味だけ聞くと何かとんでもなくマイナスイメージなのですが、これは意外と良い意味で使われています。女性向け雑誌などで「アンニュイな魅力」とかいうと、はつらつとした健康的な魅力の対極にあるような、儚さとかけだるさが醸し出すセクシーさとでも言ったらいいのでしょうか。

ちなみに、アンニュイ〔ennui〕とはフランス語で、ものうい感じであるとか、倦怠といったような意味があるようです。
そういえばフランス映画なんかは、倦怠感が全体に漂っている作風のものも多いですが、それが逆にフランス映画の魅力というか、特徴のようになっていますよね。英語だと、同じようなことを意味する言葉はどういう言葉があるんでしょうか。

日本語に単純に訳して倦怠的な魅力といってもあまり通用しないけど、アンニュイな雰囲気、というとなんだかいいイメージに聞こえますねぇ。
日常ではあまり耳にしませんが、女性雑誌でたまに使われているので女性の皆さんはなんとなくの意味は知っていらっしゃる方も多いかもしれませんね。
でも、使い方によってはよいイメージにも悪いイメージにも変幻自在な言葉って面白いですねぇ。

ギターと全然関係ない話でごめんなさい。

全く私的なつぶやきでした。

それでは、さようなら~。


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和声学あれこれ(13)転調 その4 共通和音を利用した転調II型

前回はI型として主和音同士を繋いで同主調や並行調(平行調)に転調する技法を
みてきました。もっとも技法と云っても段落や大きな楽節で完全終止した先行調に
後続調(同主調や並行調)の主和音を繋ぐだけですが。
今回は途中で転調するパターン(II型)をみてみます。
最も基本的なのが共通和音を利用した方法で、転調技術が未発達であった昔から
使われていた方法です。勿論今でも使われています。自然な転調ができるメリットがありますが転調先は限られます。
即ち、先行調と後続調で同一の和音が無いと転調できない訳です。
例えば、ハ長調の下属和音はヘ長調の主和音と同じですので、これにへ長調の
下属和音や属和音を続けて転調します。上記の例題曲でみますと6小節がそうです。
また、ト長調に転調するならハ長調の属和音はト長調の主和音と読み変えてこれに
下属和音や属和音を続けて転調します。例として20小節目から転調が始まりますが、この場合は曲の流れから主調の調的安定感が感じられますので、ハ長調がそのまま最後まで続くとみても良いでしょう。そうすると21小節第3拍は何でしょうか?
22小節のVをト長調のIと読み変えた時のそのV7で、これをVのV(ごのご)といい、一時的転調と云って頻繁に使われる手法です。(18小節めも同じでVIのVと云います。)基本的には、一時的転調は終止を確立せずに元調に戻り、本格的転調は
カデンツの法則に則り完全終止形(T+S+D+T)をとります。
この一時的転調という名称を嫌い、シュテールはauskomponierte Stufe(日本語訳は不祥)という名前を提案しています。転調するつもりのない瞬間的な転調法です。
また、イ短調へ転調する場合の例として11小節目を見て下さい。
さて、元調に戻るにはこの場合同じ方法を使います。
例として9・14・22小節目など。
この短い曲の中でも結構共通和音を使ってあっちこっち調が変わっています。
また、このように同じ和音でも調によって機能や役割(T.S.D.)が違います。
これを機能和声といい、理論として古典期に集大成されました。
では、最後に共通和音をまとめてみましょう。

  A:主要三和音の共通和音の公式(長調の場合)

或る長調の主和音はその属調の下属和音と下属調の属和音と同じ
  〃 の下属和音はその下属調の主和音と同じ
  〃 の属和音はその属調の主和音と同じ

  B:主要三和音の共通和音の公式(短調の場合)

或る短調の主和音はその属調の下属和音と同じ
  〃 の下属和音はその下属調の主和音と同じ
  〃 の属和音の共通和音は無い。(短調の属和音は同主調の属和音の借用の為)

と、以上の事が云えると思います。
時間に余裕のある方は副和音のII,III,VI, についても、また、各調についても調べてみましょう。
次回はちょっと進化して、共通和音を省いていきなり後続調の属和音から入る方法です。転出和音と転入和音の連結方法が問題となります。

                              服部修司





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<あれも聴きたい、これも聴きたい> 音について 第2回

さて前回音は空気中を1秒間に約340m進むといいましたが、皆さんはどんな時でも音の速さは変わらないと思っていませんか。例えば水の中のことを考えてみると、音の進む速度は1秒間に約1500mとなり、時速に直すと5400キロにもなります。そしてここが重要なんですが、先ほど言った「周波数」によっても伝わる早さや伝わり方が違ってくるのです。音の伝わる速さを説明する時に「約」という言葉をつけたのはそのためです。音が皆さんの耳に到達するとき、伝わる音の周波数によってその伝わり方が全て一様ではないのです。従ってコンサートを聴きに行っても、大きな会場だと周波数の高い音から低い音まで、全て同じように音は伝わりません。そして壁や天井までの距離、そしてその材質や形状、聴衆の数やその着ている衣服などによっても反響音が大きく変化し、場所によって聞え方が大きく違ってきてしまいます。小さな会場で、しかも私達の目の前で弾いてもらうのならともかく、500人、1000人、場合によっては2000人を超えるような大きなホールともなると、聴く場所によっては低音が聴き取り難かったり、反対に高音が聴きづらかったりといったことが起こってきます。しかも高い周波数の音は音源から狭い範囲で直進しますが、低い周波数の音というのは、低くなればなるほど、水面にできた波紋のように広がりをもって伝わるという性質をもっています。これを音の「指向性」といいますが、演奏者はちゃんと弾いているのに、聴いている方には高音と低音のバランスが悪く、あまり良い演奏に聞えないというようなことを、きっと皆さんも経験されたことがあるのではないでしょうか。

元々の音に相当なパワーのあるピアノやヴァイオリン、チェロ、あるいは管楽器などでも、会場の大きさや、構造、材質といったものから受ける影響は決して少なくはありませんが、ギターほど深刻ではありません。残念ながらギターの場合は、楽器のもつパワーからいって、それらの条件はとても無視できるようなレベルではないのが正直なところです。

このように音というものは、周囲のあらゆる条件に影響されながら空気中を伝わっていくわけですから、本来であれば、ギターのようなパワーの小さい楽器の場合、あまり大きな会場で演奏を行うということに元々無理があるということになります。「ギターの音は生でないと」と言われる方がまだまだおられますが、大きな会場になればなるほど、高い音から低い音まで均一に、しかもどこに居る人にもすべて同じように伝えるということは不可能です。ギターの音が今後飛躍的に大きくなるということはあまり望めそうにありませんから、こうなると良質の拡声装置(PAあるいはSR)を使うしか方法はないのですが、そんなものの無かったはるか古、ルネッサンスやバロック、古典といった時代では、演奏者もそれぞれの楽器のもつパワーの限界をよく知っていて、お互いが音量をコントロールして合奏を楽しんでいたんでしょうね。そう考えていくと、演奏者を囲み、細大漏らさず目の当たりに音楽に浸れるミューズサロンは、ギターにとって最高の音楽環境といえますね。
内生蔵 幹(うちうぞう みき)


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