2005年12月のブログ記事一覧(3ページ目)-ミューズの日記
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今日は中川祥治さんのレクチャーコンサート『第一期第一回バロック・リュートの世界~ヴァイスへの道』がミューズサロンで行われました。
中川さんは今年の7月にスイスのバーゼルから帰国されて以来、浜松、ミューズサロン、その他名古屋近郊で意欲的に演奏されており、その大成ぶりが高く評価されているリュート奏者です。今日は記録的な寒波で雪一色に染まった名古屋でしたが、そんな中川さんの演奏を聴きたいと熱心な方が浜松からも来てくれました。また野村芳生さんとよくデュオをなさっているヴァイオリン奏者の森本千絵さんも来てくれました。嬉しいですね、リュートやギター関係だけではなく来て頂けるなんて。

チラシに『かつて宮廷で行われていたような小さな空間で限られた人達で楽しむ、ビジュアルとトークをまじえたくつろぎのコンサート』と謳ってある通りとてもくつろげる魅力的なコンサートでした。中川さんが事前に用意された映像をプロジェクターでスクリーンに写しながらお話が始まりました。最初は1500年代のイギリスのノイジードラ、ロビンソン等から始まり1600年代のフレンチ・バロックのゴーティエやガロ、ドゥ・ビゼー、そして1700年代のドイツバロック、ビットナー、リシェー、ヴァイスまでの道乗りです。

映像は彼の楽器の製作家の写真から上記のリュート奏者・作曲家の写真、又は住んでいた街、ゆかりのお城、自然など美しいものばかり。そして歴史を辿りながら年代別に作曲家の名前や音楽様式の変遷まで簡潔に整理した映像まであり、話を聞きながらとても良い勉強になりました。熱心にメモを取る人も居て、素晴らしいレクチャーコンサートでした。なかなかこの様なレベルも高く、楽しめるコンサートはそうはないですよ。生憎の雪で予約していても来れなかったお客様がいらしたのが残念でした。今回来れなかった方も是非第2回はお出掛けください。
第2回は2月26日(日)でタイトルが『ヴァイスとドレスデン』となっています。ヴァイスゆかりの古都ドレスデンを訪ねながらヴァイスの名曲をたっぷりと演奏していただけるそうです。今から楽しみです。

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内生蔵さんと言う名前が私のブログにも時々登場しますが、彼は富士通テンのスピーカーの普及に尽力されていて、大阪在住ですがよく名古屋まで来てはギタリストへのPAシステムのサポートをされています。とても評判がよくミューズでもこの富士通テンのスピーカーを使ったPAシステムを販売させていただいています。そこで内生蔵さんにこのPAシステムに絡んだ記事をブログに投稿してくれないかとお願いしたところ快く引き受けていただきましたので今夜から紹介していきます。

このタイトルは内生蔵さんによって付けられたのですが、漫画家「東海林さだおさん」の週刊誌に連載しているエッセイの題名が「あれも食いたい、これも食いたい」というもので、その題名が面白いのでそれにあやかって「あれも聴きたい、これも聴きたい」としたいと思ったそうです。とても面白い文調で書かれていますので是非お楽しみください。以下、彼の投稿文です。

ミューズ亭主人山下さんから「ブログに何かコーナーを」との要望がありましたので、「2006年日本経済の展望」か何かをと思いましたが、最初の一字から書くことが思い浮かびません。そこで今販売をお願いしている「クラシックギターのためのPAシステム」に使用している、富士通テン㈱製のオーディオスピーカー「イクリプスシリーズ」を中心に、オーディオのことなど順を追ってお話してみたいと思います。特にクラシックを含むアコースティックギターファンの方々が、お持ちのCDやレコードが少しでも良い音で聴ける一助になればと思っています。

何故ならほとんどのCDは、思ったよりもはるかに良い音で録音されており、上手に再生することができれば、ぎょっとするほどのリアル感と共に、演奏の内容、演奏者の表情や表現までもがまったく違って聴くことができるため、あまり興味を引かなかったCDが実は何といい演奏であるかと気づかされ、何か得をしたような気がすることがあるからです。また今後このシステムをコンサートのPAとして使っていただいたリポートもやっていければと考えています。

まずオーディオのスピーカーをえらく乱暴に大きく分けると、
① エンクロージャー(箱)をなるべく上手く鳴らそうとするタイプと
② 反対にまったく鳴らさないことを目標としたタイプ
との2種類に分けられます。世に出回っているオーディオスピーカーのほとんどが①に属するもので、ある意味では理にかなっています。何故なら、スピーカーはユニットが音を出す時に当然前後に振動するのですが、その振動がユニットを固定してある箱、いわゆるエンクロージャーに伝わり一緒に振動してしまうため箱が鳴ってしまいます。

この箱の振動を止めるのはなかなか難しく、今までに成功している例を私はあまり知りません。では何故箱が鳴ると困るのかというと、箱が振動したために発せられる音は、そのCDが録音された時には入っていない音だからなのです。CDには演奏家やディレクターなどの、演奏したスタジオなりホールなりの響も含めて意図した音が入っています。スピーカーにはそれだけを出して欲しいのですが、残念ながら先ほど申し上げたとおり、どんなことをしても箱が鳴ってしまいます。そこで今までいろいろなメーカーがなんとか箱の振動を止められないものかと悪戦苦闘、七転八倒、孤軍奮闘、四面楚歌、焼肉定食といった四文字熟語の連続をしたのですがどうしても箱は鳴ってしまいます。そこでどうせ止められない振動ならと開き直り、逆に上手く鳴らしてしまえ、というのが今ほとんどのスピーカーの属する①に相当する製品なのです。

勿論箱を鳴らすのはそれだけではありません。何せ小さなスピーカーユニットで大オーケストラの演奏も鳴らすわけですから、考えてみればムチャクチャなのですが、スピーカーユニットが出した音を、箱の中で上手く共鳴・増強してやって、時にはちょっと「味の素」なんかも振り掛けたりして、広がり感やスケール感を出してやろうとしているのです。むしろ現在のようなステレオというものが存在しなかったころは、一本のスピーカーで(いわゆるモノラル)雄大なオーケストラの響きを表現しようとすると、やはりエンクロージャーを共鳴箱として使用した方が都合がよかったのですね。
と言ったところで、今日はこれくらいにしておきましょう。


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一昨日の12月13日(火)に大阪のギタリスト古川忠義さんのソロライブがミューズサロンで行われました。これは先回のコンサートの大好評にお応えしてのコンサートでもあったのですが、今回はCBCラジオのつボイノリオさん(これは変換間違いではなくこの様に書くのです)の関係もあって名古屋公演が決まったようで、前日は今池のパラダイス・カフェでもライブがありました。当日はつボイノリオさんがミューズサロンにお見えになってました。私は彼の顔を知らないので残念ながらお話できませんでしたが・・・しかし、CBCラジオの威力は凄いですね。当日は『ばんばひろふみさん』も番組でアナウンスしてくれたようで、直後に電話が何本も入るのです。『先ほどラジオで聞いたんですが、チケットを・・・』と暫く電話が鳴り止まないんですね。4人目位から『先ほどから話中ばかりで・・・』とチョッピリお小言も。しかし、隣の八百屋のご主人も『ラジオでやってたね』と言ってくれるし、なんと八百屋のおばあさんまで聴きに来てくれました。

今回はベンチャーズを中心にポップスコンサートを披露してくださいました。コンサートはキャラバンで始まりました。前回と違って(前回は一部がクラシックで二部がベンチャーズでした)かなり大きな音量で一曲目から盛り上がります。しかも以前より口径の大きいスピーカーを使ってます。勿論スピーカーは富士通テンのイクリプス・スピーカーです。古川さんもライブでいろんなスピーカーやアンプを経験していますが、やはりイクリプスが最高だそうです。

演奏が始まる前に来場者の皆さんに書いていただいた古川さんに対する質問とリクエストを見ながらコンサートを進めていきます。この方式はとても良いですね。皆さんの興味のある事柄や曲目が分かりますから、その場でトークと演奏を作り上げていけます。そして一方通行ではなく、インタラクティブなコンサートになる訳です。ベンチャーズを中心にギターソロで盛り上がり、そして今回は弾き語りも披露してくれました。なごり雪、夢の跡、いちご白書をもう一度、カントリー・ボーイ、そしてアンコールでは傑作中の傑作『糖尿だよおっかさん』と今日来る電車の中で創ったと言う『大曽根慕情』。二曲とも笑いましたね。本当に古川さんはプロのエンタテイナーです。

二部は彼のCD『ファンタジー』からショパンの幻想即興曲、Night of Spain、そして私の大好きなワルツ・ピカピカです。このワルツ・ピカピカは一度聴いてみてください。最高です。文句無く泣かせますよ。まあ、ご自分でも言ってましたが、『古川さんは何をしたい人なんだろう?』と思うほどに多彩なジャンルの音楽を見事に弾き分けます。クラシックもベンチャーズもカントリーもポップスもニューミュージックも、替え歌もジャズもラテンも弾き語りもと。ギターは幅の広い楽器ですが、幅広く演奏できる人はそうはいません。今回聞き逃した人は次回是非お聞きください。きっと『楽しかった~!』と満足していただけること請合いです。

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先日、12月11日(日)に行われた第13回名古屋ギターコンクールについてのご報告です。
今回は初めて審査員と言う形で参加させていただきました。当日は10:30から第二次審査が行われ、26名が演奏しました。(29名の予定が3名欠席)二次審査は課題曲・前奏曲第5番(タレガ)と自由曲(6分以内)の演奏で競われました。そして6名が本選に出場し、課題曲・メヌエットOp.11-10(ソル)と10分以上15分以内の自由曲を演奏しました。

先ずは本選に出場した6名を演奏順にご紹介をします。
1.安藤公美(東京)、2.高須大地(愛知)、3.西田武史(大阪)、4.土橋庸人(広島)、5.渡辺巧規(愛知)、6.長縄広紀(愛知)
と6人の内3名が愛知県と地元が健闘しました。
そして、6名が演奏を終えて、ゲスト審査員の鈴木大介さんがゲスト演奏をしている間に審査が行われました。その結果、なんと13回目にして初めて愛知県から優勝者を出すことになりました。
第一位 長縄広紀(愛知)
第二位 西田武史(大阪)
第三位 土橋庸人(広島)

嬉しかったですね。やっと愛知県から優勝者が出た訳です。そして私にとっては更に嬉しいかったことに、その優勝者がミューズ音楽教室の生徒さんだったことです。今年の6月に開講したばかりの教室ですが、長縄さんは勉強熱心で酒井先生、藤井先生のお二人に月一回のレッスンを受けています。仕事はきつい様で毎日の就労時間は12時間にも及ぶそうですが、それにも関わらず懸命に練習をしたようです。そんな彼に私は大きな声でエールを送り、祝福したいと思います。

しかし、今回のコンクールで感じたことに、何故こんなに古典をしっかり弾ける人が少ないのだろうと言う事です。二次予選、本選とタレガ、ソルだった訳ですが、ちゃんと弾ける人が殆ど居ませんでした。皆さん自由曲はしっかり練習してあり、現代曲は結構それなりに演奏しているようですが、それでは演奏家としては不十分です。二年前にも審査委員長だった福田進一さんがコユンババを上手に弾いた人に対して「この曲はコンクールで弾いても評価されません」と言ったことがあります。そして今年は本選にも古典の課題曲を設けることになったようです。すると見事に皆さんが古典が弾けない事があからさまになってしまったと言う訳です。皆さん、もっと古典をしっかり勉強しましょうね。


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こんにちは、渡辺なつ実です。
今日はまた一段と寒かったですね。風がすごく強くて、身を切るような感じがしました。
今日は名古屋ギターコンクールの日でした。行かれた方も多かったと思います。私は今日はお店にいました。今日はミューズサロンでコンサートがあったのです。

フルート奏者のキム リョスンさんとピアノのRicoさん、ゲストとしてピアノ奏者の平山晶子さんとベースの大村守弘さんによるコンサートで、私も後半の曲を少し聴かせてもらいました。私が聴いたのはクリスマス・ソングで、「ラストクリスマス」、「ホワイトクリスマス」、「サンタが町にやってくる」でした。誰もがよく知っているメロディが、フルートの伸びやかな音色やベースに縁取りされて新鮮な響きになっていて魅力的でした。アンコールは、あの「冬のソナタ」でした。フルートの低音域でのメロディが深みがあって、素敵でした。よく聴くのはピアノとヴォーカルなので、こういう風に違った編成による演奏を聴けると、また違った魅力があっていいです
コンサートは1時間とちょっとのわりと短いものでしたが、ちょっと聴いただけでも充分聴き応えのある楽しいコンサートでした。サロンもほぼお客さんが満員状態で、みなさん熱心に聴き入っていらっしゃいました。残念ながら今回は写真は撮っていませんが、演奏者の方々はとっても華やかでいい雰囲気でした。
またミューズでコンサートしてくれるといいですね。
短いですが、このへんで失礼します。

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