2005年12月8日のブログ記事一覧-ミューズの日記
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もうかなり寒くなってきましたね。どのお宅でも暖房を入れていることと思います。ミューズ音楽館も開店時から閉店時まで暖房を入れていますが、この季節で一番恐いのは乾燥による楽器の故障ですね。あなたは湿度管理をしていますか?

ギターなどの木を素材とする弦楽器は湿度の影響を受けやすいものです。一般的に楽器のコンディションを保つには相対湿度40~50%が適正とされますが、湿度が極端に低いとどんな症状が出てくるかご存知ですか?
先ずは素材違いによる収縮差でフレットにバリが出ます。これは指板の木材とフレットの金属の収縮差が原因です。乾燥で木が収縮してフレットが飛び出してくる訳です。また、ボディーが収縮することで表板が凹む(トップ落ち)、ネック反りやトップ落ちによりブリッジ位置が下がる事によるビビリ、塗装割れ、ボディーとネックのジョイント部、トップの接合部などの割れ、剥がれなどがあります。

ではどの様に対処すればいいのでしょうか?
まずは少なくとも湿度計は用意してチェックするという事は大事ですね。ミューズも右と左の棚に1個ずつ湿度計を置いて日に何回もチェックしています。そして暖房を点けたら必ず加湿器をまわすことです。今日も二つ目の加湿器を買ってきて設置しました。楽器用湿度保持剤をケースに入れておくことも対処になります。これはモンモリロナイトという天然の特殊粘土なんですが、以前から古美術品や骨董品の湿度管理によく使われていたものです。今では楽器用に設定湿度を45%±5%にしたものが楽器用として市販されています。これの優れた点は湿度が高いときは湿気を吸収し、乾燥したときには湿気を吐き出すことで一定の湿度を保ってくれると言う点です。勿論ミューズで販売してますよ。是非お試しください。

また湿度管理以外に楽器管理の基本として、弾いた後には必ずボディー、弦、パーツ類についた指紋、汗などをクロスで拭いて下さいね。弦も長持ちしますよ。この場合も高級ギターではコットン100%のものかセーヌ革のものをお勧めします。一番いいのはセーヌ皮です。汚れが取れやすく塗装にも易しくキズが付きにくいです。その上滑り止めにも使えます。シリコンなどの成分を含んだものは稀にラッカー塗装に悪影響を与えることがありますので注意してください。大事なギターですから普段から管理をしっかりしましょうね。この時期一番の大敵は乾燥です。是非湿度管理をしてください。

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