2005年12月25日のブログ記事一覧-ミューズの日記
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前回お話した②の時間軸上での応答をめっちゃ良くしたのが、ミューズで見かける白い卵のスピーカーなんですが、それじゃあどんな部屋でも、どのように置いてもそのスピーカーはいい音で鳴るかってえと、それがおっとどっこい、なかなかそうはいがねえ。そんなにうまぐいっちゃあ面白くねえべな。趣味ってえのは、ちょっくらめんどぐさくなげりゃあ趣味にならねえべ?誰がやっても10年やってるもんとおんなしことがすぐできちまった日にゃあおめえ、趣味としちゃあおもしろくねえべ?(だんだんとうほぐべんっぽぐなっできじまっだでねえが)考えてみれおめえ。2年も3年も、雨の日も風の日もゆびさぎいだぐなるぐれえギダーさ練習してえ、やあっとごさラグリマさあ弾げるからおもしれえんだあ。昨日はずめでギダーさ買っでぎだやづがさなあ、すっと弾いでみでしまっだらおめえ、おもしろぐねえべさ。やっぱ趣味ってなあめんどぐせえもんさな。わがるが?わがっだらそうおもっでしっがり練習さしてけろ。(それにしても東北弁ってなんでこんなに濁点が多いんだ?)

そこで話を元に戻すと、CDに録音された音、つまり演奏家やディレクターが意図した音だけしか出さないあの卵のスピーカーを上手く鳴らすには、その部屋がなるべくデッドな方が良いんだなあ。デッドったって死ぬんじゃねえぞ。音があまり反響しないっつうこと。何故かっつうと、スピーカーを鳴らしている部屋にも前に言った「周波数特性」っちゅうややこしいもんがあって、スピーカーから1の音が出ても、周波数によっては聴いている人間の耳には1として聞こえないことがある。ことがあるどころかそういうことの方がずっと多いから始末に悪い。せっかくやっとの思いでスピーカーの音を良くしたのに、置いた部屋によって音が変わってしまうとは、「なんとご無体な」と思うでしょうが仕方が無い。それはその部屋によって音の反響の仕方や逆に吸収の仕方が、低い音から高い音まで同じじゃないことからそうなっちまう。でも録音された音しか出さない卵のスピーカーとしては、おかしな反響をしてCDに入っている音と違った響きになってしまうくらいなら、部屋はなるべく響かない方がいいということになるな。このあたりが従来あった箱を鳴らすタイプのスピーカーとは決定的に違うところじゃて。そういったほかのスピーカーは元々箱が鳴って、録音時とは違う音を出してしまっているので、「もうどうでもいい」っていやあ「どうでもいい」。あたかも「最初から入っていた音か」のように聞こえさえすりゃあええ、てなもんで、「やつらそもそも最初の音なんか知りゃあしねえ、おめえら、かまうこたあねえ、やっちまいな」てな具合で悪事のやり放題。遠山の金さんか大岡越前、はたまた水戸のご老公にお出まし願って、「元の音はこうじゃった」と言ってもらわにゃだあれもわかりゃせんがな。

そこで試しに卵のスピーカーをセットした部屋の壁や窓に厚いカーテンを張り巡らしたり、床にじゅうたんを敷いたりして反響を抑えてやってイエペスおじさんのCDでもかけてみな。おじさんが生き返っちまうぜ。「なむあみだぶつ。なむあみだぶつ」じゃなかった「アーメン」。おいおい、水戸黄門が出てきたからって、なんだか急にまわりに年寄りが増えてきたんじゃねえか?

                      内生蔵 幹

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