消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

ヒートショック

2008-12-08 21:37:23 | 消防・救急
もう12月、だいぶ寒くなってきましたね。

朝は布団が恋しくて起きる時間がいつもより遅くなってきてますし、寝るときは布団にくるまって寝ている日々です。

でもその分お風呂はだいぶ気持ちよく感じてくる季節になりました


今日記事にするのは、寒くなってきて増えてくる『ヒートショック』のお話です。


ヒートショックと言うのは、急激な温度変化によって体に危険な影響を及ぼすこと。

冬場の入浴時に、裸になり突然冷えている浴室に入ることによって、体は急激な温度変化を感じて血圧と心拍数が急激に上昇します。

お年寄りや高血圧症、心臓に疾患を持っている人にとっては致命的なことにもなりますので注意が必要です。


入浴中に亡くなられる方は交通事故で亡くなる方よりも多いと言うデータもあります。その数年間1万件以上にも及びます。

昨年の冬も入浴中に心肺停止となった事案も何度かありましたし、今年も既に何件かこのような事案に私も出場しています。

いつまで経ってもお風呂から出てこないから様子を見に行ったら、浴槽内で沈んでいた。脱衣所、洗い場で倒れていたなんてこともこの季節はよくあること。トイレ内でも同じようなことがあります。


北欧に比べると日本の死亡率は約40倍。これは浴室暖房の普及率による違いだと言うデータもあります。

北欧では浴室暖房は一般的なのですが、日本では浴室暖房の普及率が低いのが現状です。


対策としては、浴室暖房のある家庭であればそれを使うこと。入浴する10分15分前にスイッチを入れておくだけ。

入浴するときには暖房のスイッチを切っても大丈夫でしょう。脱衣所の温度をストーブなどで暖めておくのも一つの方法です。


そしてお年寄りや高血圧症、心臓疾患をお持ちの方はできれば一番風呂は避ける。

先に入った人のシャワーの蒸気によって浴室が暖まっており、脳卒中や心臓マヒのリスクを下げることができます。


ご家庭にお年寄りがいらっしゃる方は、時々お風呂やトイレの様子を見に行くことも必要でしょう。そして何か体に異常が起きたら病院受診、あるいは救急要請することも頭に入れておいて下さい。


今日は冬の時期に多い救急事案のお話でした。


明日は仕事です。

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2 コメント

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Unknown (8)
2008-12-09 08:52:12
ヒートショックって言うんですね。勉強になりました!我が家も対策せねば…
ここで倒れたくないと思うような、浴室やトイレが一番寒いですからね~
いざ倒れたらそんな事いってられないけど…
8さんへ (ムサシ)
2008-12-11 00:57:25
よく冬の時期に浴室やトイレで倒れる事案は何度も経験してはいますが、ヒートショックと言う名前なのは実は最近知りました(苦笑)

職場のインターネットで違うことを調べようとしていたのですが、たまたま目に止まったものがヒートショックでした。


寒いのが苦手な私にとっては冬は嫌な季節。寒い時期ならではのイベントや美味しい物は楽しみですが、基本的には春先から夏にかけてが好きですね(笑)

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