消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

119番通報 その1

2015-01-28 22:16:14 | 消防・救急
前回の当番は11件。夜仮眠を取るまでは少ないペースで来ており、これは久しぶりに1ケタ台で終わるか!?なんて思ってたんですが、終わってみればいつもどおりでした。

そんなに甘くは無かったですかね…

今週は勤務の都合で当直の代わりに日勤を連続で。3日間は朝出勤して夕方には仕事が終わると言う普通なようで、ある意味新鮮な1週間となります。

今日は朝ちょっとゆっくりでしたが、明日と明後日は朝早く出勤。ちょっとしたサラリーマン生活です


さて今日のお話は119番通報。

たぶん色々書いてくと長くなりそうですので、とりあえず『その1』なんてサブタイトルを付けてみました。


火事や救助事故、または救急要請の時の消防への緊急通報ダイヤルは『119』となります。(既にご存知だと思いますが)

そんな通報時に聞かれること、こちらが知りたい情報はお聞きしますので、基本的には聞かれたことに対して答えて頂ければOK。

しかし、ある程度知っておいてもらえればと思い、大体の流れをまとめてみましたのでご紹介したいと思います。

これは、私の勤める消防を例としてのお話ですので、多少の差異はあることをご理解下さい。(そんなに変わりはないと思っていますが)


・火事の場合

①119番消防署、火事ですか?救急ですか?(火事です)

②消防車の向かう場所を教えて下さい。

③その建物は何階建てか?また、何が燃えているか?

④あなたは安全な場所からの通報であるか?(※危険を感じたらすぐに逃げて下さい)

⑤負傷者、逃げ遅れはあるか?

⑥初期消火はどうか?(やった、やってない、できない等)

⑦最後に、名前、電話番号を教えて下さい。


・救急の場合

①、②に関しては同じ。(②に関しては救急車の向かう場所となりますね)

③具合の悪い人、ケガをした人の年齢と性別を教えて下さい。

④具体的にどうなのかを聴取(お腹が痛いとか、頭が痛い、車との事故でケガをした場所など)

⑤最後は火事の時と同じ、名前と電話番号。


だいたい119番の指令員はこのようなことを聞いてきます。これらのことを慌てずに伝えて頂けたらと思います。

ちなみに全部を聴取してから指令を出すと言うわけでは無く、消防車・救急車の向かう場所、事故種別、燃えている物(場所)が分かった時点で電話切らなくても指令は出しています。


通報するにあたって、理想は固定電話からがベスト。

と言うのも、固定電話からかけることによって発信地が特定できるため、消防車両の向かう場所がすぐに特定しやすくなるメリットがあります。

しかし、今や誰もが携帯電話を持つ時代。携帯から119番通報が入ることも多くなっています。持っている電話ですぐに通報できるメリットはあるものの、場所が特定できないことには指令が出せないことも考えられます。

最近の携帯ではGPS機能がついており、その機能が効けば誤差はあるものの通報場所がほぼ特定できます。

しかし、GPSが効かない場合は、住所や目標物が無いことにはどうにもならないのです。


可能であればGPS機能をONにして通報できれば、大体の場所が特定できます。

携帯から通報する場合、できる限り場所を確認してから通報して下さい。交差点、バス停、駅の名前、近くにある建物の名前、店の名前などを探して。

もしくは、その建物から電話をかければ、その住所を発信地表示システムで拾える可能性もあります。今はなかなか見かけなくなってしまいましたが、公衆電話からの通報も良いですね。

なお、通報する場合、できる限り市町村名から伝えて下さい。携帯の場合、電波の都合上他の消防本部に繋がる可能性があります。もし管轄外で受信した場合は転送してくれます。


そして固定電話からかける場合でも、確認の意味で同様に消防車・救急車の向かう場所をお聞きします。

その時にも慌てることの無いよう、家の固定電話の周りに自宅の住所を書いておくのも一つの方法。地域の訓練や救命講習とかでもそんなお話はさせてもらっていますね。


私自身、119番を受ける指令業務はやったことは無いのです。が、一度指令室を見学させてもらった時に学んだこと、あるいは訓練指導する際に勉強した知識の中で今回この記事を書きました。

前述していますが、これはあくまでも一例。各消防組織によって、事案によって多少の差異はあると言うことをご理解頂きながら、大体こんなこと聞かれるんだなって頭の片隅に入れてもらえたらと思います。


明日も仕事です

交通事故CPA

2015-01-20 22:35:53 | 消防・救急
昨日の当番は11件。最後は病院がなかなか決まらない事案でして、結果的に延長勤務となりました。

日中、日が出てればそれほど寒いとは思わずにいられますが、夜中の寒さは本当に身体に堪えるなと思います。あと1ヶ月半もすれば少しは和らいでくるかなと。

それまでは辛抱かなーなんて思っています


さて今日は、交通事故のお話。

バイクの単独交通事故で、意識が無い模様との内容。現場には先に警察官が到着しており、一人がCPR(心肺蘇生法)実施中。

交通事故(外傷)で意識なしと言う時点で嫌な予感もしてましたが、予想どおりと言うべきか事態は最悪な方向でした。

ある程度スピードも出てたんだろうなと言うぐらいバイクは大破。頭、身体の傷もあり、ロードアンドゴーで3次対応と言う方針で活動。

消防隊も同時出場でしたので、協力して車内収容して即、搬送と言う形でした。


病院到着まで身元は分かりませんでしたが、現場には大勢の友人たちがいた状況。

警察官からも家族に連絡が行ったようで、搬送した病院には家族をはじめ、その友人たちもたくさん駆けつけてきました。


救急隊接触時から病院到着まで容体は変わらずCPA(心肺停止)のまま。

医師に引継ぎ懸命な処置をしましたが、それもむなしく死亡確認がなされました。


死亡確認後、しばらくして家族と友人たちが呼ばれて対面。

まだ若く、早すぎる死に親の悲しみは察するに余りある。変わり果てた姿を見た友の死を間近に見て、友人たちはどう思っただろうか。


たら、れば、かもしれないが、ヘルメットしっかり被ってたら頭部への損傷が軽減されて救命のチャンスはあったかもしれない。

スピード出して無謀な運転をしてなければ、転倒することなかったかもしれない。仮に転倒してたとしても、もう少し損傷の程度は軽くて済んだかもしれない。

病院引揚げる前にその光景を見て、昔同様のことで命を落とした同級生を思い出しました。


命あるもの、やがて終わりを迎える時は来る。

その命をどうか大事にして欲しい。私よりもまだまだ若い世代の人たちに特に。

友人の死を間近にみて、流した涙をどうか無駄にしないで欲しい。


そんなことを思いだしたきっかけがありましたので、そんなことを書いてみました。

仕事でもプライベートでも車を運転することの多い私。他人事とせず、気を付けなければなと思います。


明日はお休み。

救急の訓練見学に行ってこようかと思います

2015年

2015-01-10 22:19:52 | Weblog
新年明けて10日も過ぎてしまい、今更ながらですが明けましておめでとうございます。

本年もどうぞ、よろしくお願い致します


今日が2015年最初の更新。

お正月も変わらずに仕事がありましたが、仕事以外の日は嫁の実家で過ごしておりました。時々出かけたり私の実家に顔を出したりしていましたが、拠点は嫁の実家に。

仕事の前日は私だけ自宅に戻って寝て、仕事終わったらまた嫁の実家へ行って…と言うのを年末から1週間ほど繰り返していました。

年末年始は救急の超繁忙期と言っても良いぐらいの時期。食事とれず、消防署に帰れず、仮眠も取れずと言うのもずっと繰り返し。

体調こそ崩しませんでしたが、もう消防署を離れるとスイッチオフになってしまい、寝るかダラダラ過ごすかと言う感じでした。


今日は嫁の定期健診に行ってきました。

妊婦生活も7ヶ月目に入り、まだ調子の悪い時は動くことがキツかったり時に吐いたりすることはあるんですが、お腹の子か順調に育っています。

早産の傾向も全く見られないとのことですし、長男・次男の時はこの時期もまだ逆子で、逆子体操とかやったりしてたんですが、3人目の子は逆子にはなっていませんでした。

エコーでも大きく順調に育っているのが確認できるとのこと。今までは産まれるまでのお楽しみと言うことで性別は内緒にしていたのですが、もうこれが最後の出産になるだろうと言うことで今回はあらかじめどっちかを聞きたいとの嫁と長男の要望。

今までの経過から6割方男の子だと言う先生の話でしたが、今日の健診で7割方男の子だと言うお話に。1割可能性が高くなりました(笑)

これで我が家は3兄弟…かな?1姫2太郎とは我が家には無縁でした(笑)


残り少なくなった4人の生活。その前に長男は保育園の卒園式を迎えるし、小学校への入学も控えています。

次男も年中さんになり、通っている保育園は年中さんと年長さんとの異年齢保育で2クラスに分かれるため、仲の良いお友達と違うクラスになることも考えられる。

新しく環境が変わり落ちつかない中で新しい家族を迎えることになります。


次男との間が開いていることもあり、なかなか思うようにはいかないかもしれません。今回もぜひ立ち会いたいと思っていますが、次男はともかく長男の学校が無い時、あるいは放課後じゃないと全員揃っての立ち会いは難しい。

次男は当時1歳だった長男が起きている時に産まれてきてくれましたが、今度はどうなるかな?


なんにせよ、無事に産まれてくれれば。それだけが望みですかね



そんなわけで、2015年もどうぞよろしくお願い致します

明日もお休みです