消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

滞りがちですいません

2011-11-21 21:04:19 | Weblog
今日はお休み。日中晴れててもだんだん肌寒く感じるようになりました。


さてここ最近、記事の更新が滞りがちに。気がつけば11月これが3回目の更新だそうです。寄せられたコメントにこそお返事はしていましたが、記事本文を書くまでには至らず。

と言うのも本業が忙しく、また寝不足がち。それに加えて、頼まれていた余興の準備やら段取りに追われていまして…。

当初やろうとしていた余興のネタが諸々の事情により白紙となりまして、一から練り直し。何をやろうか、何をやったら良いのか本当に悩みまして、ようやく青写真が描けるぐらいまでは構想を練ることができました。

協力してくれるメンバーも数名募り、後日ロケ(撮影)をしようと言う段階にまでこぎつけました。…が、最大の見せ場と言いますか、そこがまだ予定が立たないのです。

最悪の場合、台本と言うか描いていた構成をまた練り直さないといけないかもしれませんが…


後は編集する腕次第。何とか頑張らねば…と思っています。


とまぁ、簡潔にですが今まで更新が滞った理由を言い訳させてもらいました。

こんな状態がまだもう少し続きます。なので、またまた記事の更新も、寄せられたコメントに対してのお返事も遅くなるかもしれないと言うことをご理解頂けたらと思います。


私の周辺では風邪が流行っているようで、長男も咳こそしないものの喉が痛いと言い、嫁も喉の調子が悪い様子。

次男も鼻水が出るようになりましたし、学級閉鎖になった小学校もあると聞きました。


だいぶ気温も低くなり寒くなってきましたが、皆様体調には十分にお気を付け下さいませ。

また余裕ができたら、記事もアップしていきたいと思います

大きな買い物

2011-11-09 22:38:15 | Weblog
今日はお休み。寒くて目が覚めるぐらい朝は冷え込むようになりましたね。

休みの日のいつもの過ごし方とほぼ同じで、朝は子どもたちを保育園に送り、その後嫁を送り。

今週は嫁が1週間研修に行くため、病院勤務はせず。なので今日は病院までではなく駅まで送り届けることになりました。(今週はとか言いながら、私が送って行ったのは今日だけでしたけど、笑)


午後から私も救急セミナーに出るため、午前中は私一人の時間。

話は少し遡りますが、先週スタッドレスタイヤを購入しました。今まではノーマルタイヤのみで頑張っていましたが、冬になりいい加減に買おうかと。

雪が降ったら車は乗らずに溶けるまで待とうの精神でしたし、子どももまだ小さいのでゲレンデに行くことも無かったし。あまり必要性を感じていませんでした。

しかし今年は嫁も仕事に復帰しまして、通勤のために車を使うことも増えました。電車でも通えるのですが、私がいない時の保育園のお迎えを考えると車の方が都合が良く。

車での通勤経路には年中日陰の所があり、冬場は凍結する可能性が大なところ。スタッドレスだから大丈夫だとの過信は禁物ですが、ノーマルタイヤよりかは全然マシかと。そして長男も3歳になり、私達の方針でなるべく自然体験や季節の体験をさせてあげたいとの考えから、今年はゲレンデに行く計画も立てました。そんな経緯からスタッドレスタイヤを購入することになりました。

新聞の折り込み広告にもだいぶ安く出てたのと、嫁が働き始めたことにより出費ができる状況になったことも購入への後押しとなりました。

去年じゃまず無理だったな…


先週買いに行った時は家族で行ったので、外したタイヤを持って帰るスペースがありませんでした。

なので今日改めて取り付けに、アルミホイール付きで買ったので時間もそんなにかからずに完了。タイヤが路面に馴染むには少し走ってから本格的なシーズンを迎える方が良いとの店員さんのアドバイスでした。


いつもは公共交通機関を使って救急セミナーに行くのですがアドバイスを受けて、慣らし運転を兼ねて今日は車でセミナーに行ってきました。

せっかく取りつけたスタッドレスですので、ゲレンデに行く計画をぜひ、実行したいと思っています


明日は仕事です。

宝の持ち腐れにならないように

2011-11-03 21:22:57 | 救急隊の本音
今日はお休み。11月になりだんだん寒くなってきましたね。

寒くなってきた分、だんだん救急件数も増えてきたと言う感じがしています。


今日は以前に出場した事案のお話をしたいと思います。

救急指令が鳴り、向かった先は管轄内にある老人ホーム。ここで入所している方が呼びかけに反応が無い、脈もわずかに触れるぐらいで呼吸も弱いとの通報。

在署してましたので5分そこそこで到着できる距離。通報内容がちょっと疑わしく、CPA(心肺停止)では?と疑っていたところ、第2報でCPAとの内容。ここで支援のため消防隊も出場。

現場到着して傷病者を観察したところ、やはりCPA状態でした。


救急隊3人だとマンパワーが足りないので消防隊が到着するまで救命士による特定行為とCPR(心肺蘇生法)を実施。

消防隊の到着後すぐに車内収容して、近隣の病院で受入OKとの回答を得たため搬送。病院到着後もCPRを続け、医師による薬剤投与など処置が行われましたが、残念ながら帰らぬ人となりました。


老人ホームに入っておられる方でしたので、もう高齢。年齢的にもいつ来ても…と言うような状態ではありましたが、DNR(蘇生拒否)の意志も無し。

119番して私達が到着後、老人ホームの職員は付き添っているだけで何もしていませんでした。


私が残念に思ったのは、この施設に対して半年ほど前に救命講習会を行ったこと。私が直接講師として行ったわけではありませんが、私の同僚がこの施設に救命講習会に非番で眠い中出向いていたのを覚えていました。

講習会をやってまだそんなに時間も経っていない中で、せっかく教えたのに何も行われておらず、ただ付き添っているだけ。隊長の、『いつからこんな状態だったのですか?』との問いにも、『119番する少し前からです』との返事。

『何で(CPR)やってないんですか?』との問いにも、『少し息をしているようだったので…』と。

私達が心肺蘇生法を教える際、傷病者(倒れている人)がどんな状態であれば心肺蘇生法をやらなくてはいけないかを説明するわけですが、その中に『傷病者の呼吸が普段通りで無い場合』と言うのがあります。

普通であればスーハースーハー呼吸をしているわけですが、これが極端に遅かったり、あえぐような呼吸をしている場合は普段通りとはみなさず、呼吸が無いものと考えて心肺蘇生法をやって下さいと教えています。

今回の事案では、救急隊が到着していた際には完全に呼吸停止している状態。なので心肺蘇生法を実施するべきであったのですが、これが行われておらず。救命講習会での内容が全く活かされていませんでした。


話はちょっと変わり、9月に埼玉県のある小学校で女子児童が突然心肺停止に陥ったが、学校にあったAEDが使われずに命を落としたと言う報道がありました。

この事件の報道を見ますと、大きく息を吸う動作をしたようですが、呼びかけ反応は無く、指先は冷たかったとのこと。大きく息を吸う動作が『あえぎ呼吸』=普段通りの呼吸で無かった可能性が高く、指先が冷たかったと言うことは普通心臓から送られる血液が指先まで届いていない=血流が無い=心臓がまともに動いていないと考えられる可能性もあったわけで。

あえぎ呼吸を普段の呼吸と誤って判断した可能性もあります。意識が無いとのことで救急車を呼んだが、心肺停止状態に気づけず結果的にAEDを使うタイミングも逃し、死亡したと言う痛ましい結果となりました。


話を戻しまして、私がこの事案で行った老人ホームにも、先ほどご紹介した埼玉の事案でも、その施設にAEDは備え付けられていた。だが、心肺停止状態だと分からずにそのまま傷病者に適切な処置をしなかったため命を落とした。

私が救命講習の講師を務める際にも、また、このブログでも何度も何度も言っていることですが、AEDは止まった心臓を動かしてくれる魔法の機械ではありません。

心肺停止状態にある傷病者にAEDのパッドを貼り、心臓が細かく震えているけいれん状態であれば除細動(電気ショック)をすることが可能ですが、全く動いていない心臓には効果なし。

心臓もいきなりピタッと止まるわけではなく、ブルブル震えてやがて動かなくなる。このブルブル震えている時に電気ショックができるチャンスと言うわけです。


この記事で私が何を言いたいのかをまとめますと、AEDがあるからと言って必ずしも心肺停止状態の人を助けられるとは限りません。AEDがあっても、電気ショックができないような心臓の状態だと心肺蘇生法をするしか助かる道はないのです。

AEDがある施設で働いている人は、『AEDがあれば助かる』と言う意識を即、捨ててもらいたい。そして、定期的に救命講習を受講してAEDはもちろんのこと、万が一の際には心肺蘇生法をやるんだと言う意識を持ってもらいたい。そう思っています。

私の理想と言いますかあくまでも私論ですが、AEDのある施設で働く人に対し、救命講習を義務付けても良いんじゃないかと思います。よく夏のプールシーズンになると、学校からAEDの講習をお願いします、時間がなかなか取れないから1時間だけで…なんて依頼がありますが、その1時間だけで心肺蘇生法も含めてバッチリできるんでしょうか。この埼玉のような事故が起こった際に判断できるのでしょうか。

とてもじゃないけど、1時間だけじゃ無理だと思います。

意識が無い、普段通りの呼吸をしていない、顔が真っ青であれば心肺停止状態かも…と疑える、判断できないと助けることができない。このような痛ましい事故を繰り返さぬ様、今一度考えてもらいたいものです。

そして救命講習を受けたからには、そう言った場面に遭遇したらやらなくてはダメだと考えます。一般の市民対象に行う場合には勇気を持ってやって下さいと半分お願いのような形でお話しますが、AEDが備え付けてあるような施設で働く方、特に今回救急で出たような老人ホーム等で働く職員の方は勇気を持って…じゃなく、講習を受けたからには必ずやって下さい。それが職員はもとより、その施設の名誉のためだと思います。


同僚が非番で眠い目こすりながら3時間講習をして、何の意味もなさなかったこの事案。私自身も、がっかりしました。

今後、このようなことが起こらないよう切に願っています。


明日は仕事です。