消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

1日も早い復興を願っています

2011-03-26 23:11:10 | Weblog
こんばんは。

先日私が書いた記事により、事態が思わぬ方向に進んでしまいました。

頂いたコメントを読み、率直に思ったことを書きます。


地震により被災された方、そうではない方、それぞれの立場で思うことはあると思います。

被災され大切なもの、家族を失った人の悲しみや苦しみは同じように被災された人にしか分からないかもしれません。

私にも子どもがいます。反抗期真っ只中でちっとも言うこと聞かずに手を焼いていますが、この子たちがいなくなるのは考えられないし、子供たちが今の私の生きる希望と言っても大げさではありません。

そんな生きる希望を失った人たちのことを考えれば、今の私が思うよりももっと辛い苦しみがあるのかもしれませんし、ここで自分にできることを…とか、頑張ろうとか言ってもキレイごとと思われるかもしれません。


ですが、反対に被災しなかった人間からみても、今回の地震による甚大な被害はとても心を痛めているのも事実だと思います。

地震大国に住んでいる以上どこに住んでいたって起こりうるし、映像を通して見た惨状にほとんどの方が絶句し、無念さを感じたことと思います。

決して他人事だとは思わないからこそ、微力ながらも何かできることを…と思った方はたくさんいるはず。実際に現地に行かれた方、色々な事情により現地でお手伝いはできなくとも住んでいるところで被災地へ向けたボランティア活動を始められた方もいらっしゃることでしょうし、支援物資の提供をされた方もたくさんいらっしゃることでしょう。

昨日の新聞記事だったと思いますが、都庁に1万以上の支援物資が届き、そこでも職員やボランティアの方が懸命に仕分けて被災地へ送る準備をしているとのことでした。

募金額にしても、阪神大震災の時を超える勢いで集まっているとの報道があります。

これは、何か自分にできることの、個人では小さな力かもしれないが、それが集まって大きくなった結果だと思っています。被災地に行くことだけが全てではなく、それ以外でもできることはあるはずだと思っています。私は今後もできることを精いっぱいやっていきます。


何か微力ながらも復興のお手伝いをしたい。善意の押しつけとかではなく、微力ながらも本気で何とかしたい、何かしたい。そう思った方も今回いらっしゃったと思います。

そんな取り組みや行動が、全否定されてしまったら、キレイごとだと言われてしまったら。どんな事情、背景があったにしろ、いきなりそんな風に言われてしまったら悲しい。

そう思った方もいらっしゃったのではないでしょうか。


被災していない者からみたら、現実も知らずにキレイごとばかりと言うかもしれません。

でもね、自分の住む国であれだけの被害を出した大災害に心が痛み、何かしたいと思った方は本当にたくさんいます。

そういった方たちのことも知ってほしいかな…とも思いました。


そしてここからは、私が言うのもお門違いかもしれませんが…


他の方もおっしゃってましたが、表向きは私への怒りのようなコメントが。でも、よく見れば怒りではなく悲しみと苦しみに溢れた文章でした。

前述しましたが、私にも同じぐらいの子どもがいて、年齢も同じぐらい。一番可愛い盛りだと言われる年頃。自分の子どもが親より先に死ぬことほど親として辛いものはありませんし、その悲しみは被災地に住んでいない私にも、文面から十分すぎるほど伝わりました。

それでも近所の方には気丈に振舞うことしかできず、甘えることができず…と言う苦しい胸の内を明かして下さいました。実は私も同じで人に甘えることができず、大丈夫?と言われればたとえ大丈夫じゃなくとも大丈夫と答えてしまいますし、人に弱みを見せたくない。一人で抱え込んでしまうタイプなのです。

そんな性格の私ですから、やはり文面を見て勝手ながら自分と似ているのかな、と。だからこそ、辛い状況を自分に置き換えて見ることができたし、本当に苦しかったのだろうと思いました。

本当に心より、お悔やみ申し上げます。


そして、生き残った命、大事に生きて下さい。

仕事柄、命の現場に関わることがあります。人の生死に関わるからこそ、命の重みを他の方よりも私は少しだけ知っている方だと思います。

本当に私が言うのもお門違いかと思うかもしれませんが、失った家族の分まで精いっぱい生きて下さい。

上手く伝えられず、まとまりのない文章ですみません。



そして最後にお断りを。

基本的にはどなたでも書き込めるようオープンにしていたコメント欄ですが、諸々の事情によりコメント欄を閉鎖しました。

できれば取りたくなかった方法ですが、これ以上オープンにしていたらいけないなと判断し、この記事のコメントを一旦消去(正確に言えば保留状態にし、表示しないようにしました)させてもらいました。

この記事のコメントだけでなく、過去の記事のコメントも全て消去。ですが皆様に頂いたコメントが多くてまだ全て消去できていない状態。追々作業を進めようと思っています。余裕があれば記事ごと消去の方向も考えています。


それに伴って、今日のこの記事をもってブログを無期限に休止します。

思うことは多々ありますが、人間一人違えば、立場変われば色々な意見や考え方があるもので、一つの文章で捉え方も様々。

そんな私の書いた文により様々な意見や考え方が出てきましたが、それがちょっと思わぬ方向に行ってしまった。その責任を取ると言う意味もありますし、今は正直ブログを書く気力も失せてしまったのが正直な気持ち。

いつ復活しようか、全く考えていません。1ヶ月、半年、1年…もしかしたら、もう書くことはないかもしれません。


今後自分でもどうするか結論は出していませんが、まずは今まで見て下さった、コメントやメッセージをお寄せ下さったことに感謝します。

本当にありがとうございました。

そして今回の地震により被災された全ての方々にお見舞い申し上げます。大切な家族を亡くされた方々に、心よりお悔やみ申し上げます。亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、1日も早い復興を心より願っています。

こんなときだからこそ

2011-03-21 00:01:49 | Weblog
東北関東大震災から1週間が過ぎました。

日に日に被害の状況が明らかになってきて、死者も行方不明者も増えて。阪神大震災を超える死者数となってしまったようです。

私が知る限りでも阪神や中越など大きな地震があり、もっと前には関東大震災もあり。

それらの災害を教訓にして色々と手を打ったり防災面での強化を図ったりしてきたかと思いますが、相手は自然。私達が想像したのよりはるかに大きな牙をむいて襲いかかってきました。


今回の地震による被害に加えて、大津波により街ごと飲み込まれてしまったり。そして原子力発電所も被害にあい電力不足が叫ばれています。

震災直後から消防に限らず、警察、自衛隊、海保などの隊員が現地で懸命の救出を試みていますし、福島の原発も被害を最小限に食い止めようと東電の社員が必死に頑張っています。

もちろん、被災された方自身も、復興に向けて必死に頑張っている様子がテレビ報道を見て痛いほど伝わってきます。


私の住む街においても、地震の影響で品薄、燃料不足、停電と言う状況になっています。

震災直後から始まった消費者の買いだめにより、スーパーに行っても物は無い。買いだめするつもりはさらさらないのですが、必要なものが全く普段の買い物も支障が出ています。

街のガソリンスタンドはどこも大混雑。品切れなんて想像もつかなかったことが現実に起こっており、道路はガソリンスタンドの給油待ちで大渋滞。緊急車両のみ給油可との看板を出しているところもあります。

停電も電力不足により、1日の間で3時間ほどの停電が起こることもあります。


そんな状況になり生活するのに不便さを感じるようになりましたが、日本の今の状況を考えれば仕方のないことですし、今は我慢の時。

多少の不便さを感じつつも、普段通りの生活はできている。当たり前だったことがいかに幸せであったかを実感しています。

品薄の状況も少し経てば元に戻るとの見解もありますし、品物の一人占めがなくなり少しでも多くの人に行き渡れば笑顔も増える。

ガソリン不足も、車が無いと生活できないようなところ以外であれば、何とでもなりそうな気がする。

通勤だって電力不足により電車の本数が減るなど影響が出ていますが、やはりこれも代替手段があればそっちに切り替えれば良い。

簡単に行かないこともあるかと思いますが、できることはきっとあるはず。そう思っています。


計画停電に関しても、実際には停電にならずに肩すかしをくらって文句を言う人もいる。

でもそれは、電力不足が叫ばれてみんなが危機感を持って節電に努めたから、電力会社の社員も頑張ったからこそ回避できたことであり、電気が使えたことに感謝しなくてはいけない。

消防署でも先日停電について問い合わせがあり、いつ行われるかはこちらでもはっきりとは分からないとお答えしたところ文句言われたりもしましたが、今はそんなこと言っている場合ではない。


日本を襲ったこの災害から復興するべく、みんなで協力し合わなければならない。そう思わなくてはいけないのではないでしょうか。

一部では車上荒らしや窃盗により検挙されるケースもあったようですが、諸外国ではこんな状況下の日本でなぜ暴動が起きないのか、秩序があるのかと称賛されている日本。

思いやり、譲り合い、助け合いの精神がとても称賛されているようです。

私はそんな日本に生まれたことを誇りに思っています。


こんな時だからこそ、お互いに助け合わなくてはいけない。

被災地で今も避難所生活を余儀なくされている方も、一生懸命励まし合いながら生きている。

被災地以外に住む方も、現地でお手伝いをしたり、支援物資や義援金を送ったりと助け合っている。

国や原発の対応がどうのこうの…と批判している場合じゃない。

今は1日も早い復興を願い、そのためにできることを日本国民総出で頑張らなければいけない。

そう思っています。


大自然を相手に人間は無力だと思い知らされるばかり。

立ち向かうのには無力でも、そこから這い上がる力を人間は持っている。一人一人のその力は小さいけれど、それが集まって大きくなれば復興に向けて大きな力になると信じています。

私も微力ながら支援物資、義援金の提供と、献血、そして節電。そのぐらいしかできませんが、1日も早い復興を願い今できることを精いっぱいやる。そのための協力は惜しみません。

被災された方の悲しみが少しでも癒え、笑顔が戻るように微力ながらお手伝いをさせて頂きます。


このブログを読んで下さる方も、今回の地震により被災された方がいます。

その方々の励ましにより、私は助けられました。今度は私の番。

直接何かをしてあげることはできないけど、復興に向けて私なりにできることを精いっぱい手伝わせて頂きます。


コメントを頂いたことにより無事が確認できたことは嬉しく思いましたし、被災された方を思い心配のコメントをお寄せくださった方もいらっしゃいます。

コメント欄をお借りして…と言うことでしたが、私は全然構わないですし、むしろ嬉しく思います。中傷コメント書かれるよりよっぽど気持ち良いですし、清々しい気持ちになります。


こんな状況だからこそ、前を向いて。

今できることを精いっぱいやる。

被災地の1日も早い復興と、笑顔が戻ることを願ってやみません。

3月11日

2011-03-13 23:57:45 | Weblog
3月11日に起きた地震により、多数の被害が出ている事は既に皆様ご承知のことかと思います。

私の住む街においても大きな揺れを観測し、瞬く間にライフラインはストップ。停電はしばらく続きましたが、大きな被害は出ずに済みました。


地震当初、我が家は私だけ外出。嫁と子どもたちは自宅にいました。

勤務自体は休みの日でしたが、休日を返上して研修を受けに行っておりまして、その矢先の地震でした。

揺れ始めてすぐに嫁に電話をし、無事を確認しましたがそれ以降は連絡が取れず。自宅に戻って非常参集の準備をしました。

非常参集でいつ自宅に戻れるか分からなかったので、嫁と子どもたちを実家へ帰すことに。一人で子どもたちの面倒を見るより両親と一緒なら負担も減るだろうし、向こうのご両親にとっても安心だろうと思いました。

荷物を詰め込んで、信号止まってるから十分に運転気をつけるように嫁に伝えて、出発を見届けてから私も消防署に向かいました。


私の勤める消防署の管轄内では大きな被害は出ておらず、当直、非番部隊でとりあえず対応するとのことで、休日になっていた職員は自宅待機をして明日の出勤に備えるようにとの指示。

そのまま次の当直勤務を終え、今は自宅待機中です。


携帯電話も当初より繋がるようになり、嫁とは連絡が密にできています。ですが、私の自宅待機の命令が解けていないため、地震発生後に嫁子どもを実家に帰してから顔を見ていません。

ライフラインも復旧しとりあえず日常生活ができていますが、スーパーやコンビニには食料(特にインスタント食品)は売切れており、仕入れも未定とのこと。ガソリンスタンドも販売規制、もしくは営業中止。緊急車両のみ給油可能と言う状態になっています。


地震後コメントをお寄せ下さった皆様、ご心配をおかけしました。ムサシ家はそれぞれの実家、親戚を含めて無事です。

震源地に近いところに住んでいる親戚は大きな被害を受けたようですが、身体は無事。とりあえずはホッとしたと言うのが本音。

ですが、被災された方のことを思うと複雑な胸中です。


このブログでコメントのやりとりをさせて頂いている方も被害に遭われており、とりあえず無事であることが確認できました。そこは素直に良かったと思うばかりです。


電力不足が予想されるため、明日から計画的に停電が実施されるとのこと。

なのでその前に、心配して下さった皆様に無事をお知らせするべく今日、この記事を書きました。


被災された方々のために、できるならば現地に入って救護活動をしたい。ですが、今自分の置かれている環境から、それは叶いません。

なのでそれ以外のことで何かしらのことをしたい、そう思っています。


まだまだ余震等が続いています。火の元には十分お気をつけ下さい。

最後になりますが、1日も早い復興を心から祈り、願っています。

消防の雑学 その3 本日は晴天なり

2011-03-11 00:42:01 | 消防の雑学
昨日は3件、夜中は無し。

通信勤務が真夜中の時間帯でして、中途半端に寝て起きてを繰り返したために帰ってきてからは非常に眠たく、長時間お昼寝をしました。

いつも非番は眠たいのですが、今日はいつになく眠気が強烈でした。


さて今日は消防の雑学第3弾。『本日は晴天なり』についてちょっと書いてみます。


消防署では、毎日決まった時間に消防庁舎に試験指令を流しまして、(マイク)テストを行います。それに伴って、消防車両に積載されている無線が正常に送受信できるかの試験を行います。

その際に必ず発する『本日は晴天なり』の単語。まだ私が入ったばかりの頃、じゃあ雨の日は?と疑問を持ったことがありました。

そもそもどうして、『本日は晴天なり』と言うのでしょうか。


自分なりに調べてみましたところ、発祥は英語の発声試験に使われる文『It's fine today』から来ているようです。

この語は英語の発声法のあらゆる要素が含まれているため、声が明瞭に伝わるかどうかの試験には最適の言葉なのだそうです。

日本で最初に『本日は晴天なり』を使ったのが、気象庁の前身である中央気象台。気象情報を試験電波放送として放送する時、最初に使ったのが『本日は晴天なり』と言う、『It's fine today』を直訳したようなフレーズになってしまったようです。

以来、マイクテストの単語として定着し、現在に至っているようです。そう言えば、よくマイクテストでも『本日は晴天なり』って言ってたような気がしますね。


ちなみに、英語の発声法のあらゆる要素が含まれているために最適だった『It's fine today』を日本語にした『本日は晴天なり』。

これだと発声法に抜けがあるようで、マイクテストにあまり向いていないのだそうです。

でも、定着しちゃったからなぁ…(苦笑)


実はこの『本日は晴天なり』と言う単語は、実は法律で決まっています。

無線局運用規則と言う中に試験電波の発射方法と言うのがあり、その中で『本日は晴天なり』の単語が登場します。

要は、無線局が電波の試験を行う際には、『本日は晴天なり』を呼称しなければならないと言うことですね。


冒頭に書いた、じゃあ雨の日は?の結論は、必ず『本日は晴天なり』と言うこと。たとえ曇りでも雨でも、大雪が降ろうとも、


『本日は晴天なり』


と言うことですね



消防署の無線試験に対しての疑問を自分なりに調べてまとめてみた今回の記事ですが、消防に限らず、無線を使うような職業であればきっと『本日は晴天なり』を使うのでしょうね。

無線に限らず、マイクテストでも…かな


明日は休みです

救急救命士の処置

2011-03-08 21:46:34 | 救急隊の本音
前回は3件、夜中が1つ。ある程度まとまって眠れはしましたが、お酒の入った傷病者と関係者の対応に疲れました。

3月ですが、夜中はまだまだ寒いですね。危うく風邪を引きそうになる感じがしました。

昨日職場で気になったニュースがありましたので、ちょこっと解説を加えて個人の意見を書いてみます。


某消防本部において救急救命士が違法な処置を行い、処分を検討しているとのニュースを知りました。

事の経緯を簡潔にお話ししますと、交通事故により男性が負傷。出血によるショック状態で意識が悪くなったが呼吸はあった。

出血性ショックに対処するために救急車にあった輸液をこの男性に行い、病院へ搬送。この男性は現在快方に向かっている。との内容でした。

ここで何が問題になったのか、その前に救急救命士には何ができるのかを解説します。


救急救命士と一般救急隊員では、行える処置が違ってきます。

救急救命士には器具(ラリンゲアルチューブ、気管内チューブなど)を用いた気道確保、静脈路確保のための輸液、アナフィラキシーショック時におけるエピペン(条件あり)を代わりに打つことができます。それぞれ認定を受ければ、気管挿管、薬剤投与をすることができます。

しかしながらこれらの処置(特定行為と言います)は、心肺停止状態の傷病者に限って行えること。(エピペン除く)そして、実施するためには医師の指示の下に行わなくてはいけない、つまり、勝手に判断してやっちゃダメですよと言うことです。


このことを踏まえて、改めて何か問題だったのかを考えてみますと、この傷病者はこのままだと出血性ショックにより命の危険があった。

失われた血液を補完するべく、救急車にあった輸液を心肺停止前の傷病者に使用した。これが救急救命士法違反にあたり、今回の問題になったわけです。


報道を見ますと、当人も違法との認識はあったとのこと。しかしながら、目の前で消えかかる命を助けたいがために、やむなく行ったと言うように書かれています。

識者の間では、気持ちは分かるし気の毒ではあるが、現状では危険な行為である、と。一方、消防関係者は理解を示す声も。



私達消防職員、いや公務員の仕事には根拠があります。法に基づいて職務を遂行すると言うことです。

前述した救急救命士の特定行為も、救急救命士法と言う法律の下に行っているものです。

しかし現行の法律の上では、心肺停止の傷病者に、かつ、医師の指示の下にしかできない。もし、この場合において輸液を実施するならば、この傷病者が心肺停止になるのを待って、医師の指示が無ければできないことになります。

まだ心臓が動いている人に対しては何もできず、心臓が止まって初めて処置ができることになる。悲しいかな、これが今の救急救命士の現状です。

助けたい一心で行った処置であるが、現行では違法なのは間違いない。それは処置を行った隊員も十分に承知している。

なので、何かしらの処分は免れないでしょう。やはり法に基づいて仕事をしなければならない身である以上、仕方ありません。



で、ここからは私個人が思った率直な気持ち。

この救命士が処置を行うにあたり、『違法なのは分かっていた』と言っている以上、ためらいがあったと思われます。

これを自分に置き換えてみます。目の前で『死にそう』な人をただただ何もせず(一生懸命励ましたりはしてると思いますが)、病院に着くのを待つだけ。救急車内に輸液セットがあり、点滴をすればもしかしたら良い方向に向かうかもしれない。そう思うと、この方の気持ちは十分に良く分かるし、できることならやってあげたいと言う気持ちがあります。

しかし、違法性も重々承知。私には嫁がいて、子どもたちがいて、この状況下で違法行為を行ったことによって家族を養っていくことができなくなるとしたら…と思ったら、私にはできないかもしれない。

それでも『助けたい』この一心で処置を行った救命士の方に、私は敬意を表したい。

幸いにもこの交通事故の負傷者は現在快方に向かっているとのこと。まだお若いし、結婚して子どもがいれば小さいだろうし、その方の家族からしてみれば処置に問題があろうとなかろうと、助かったと言う事実には変わりはない。私がこの負傷者、家族の立場なら、この救命士、救急隊には感謝の気持ちを持つでしょう。


今でこそ救急救命士が行える気管挿管(要認定)も、救急救命士制度ができた頃は認められていませんでした。

きっかけは、2001年に秋田で日常的に救命士による気管挿管が行われていたことが発覚。その当時は気管挿管が認められておらず、違法性の認識はあったとのこと。

後に他の場所においても気管挿管を行っていたことが分かり、大きな社会問題となりました。その後、世論の高まりを受けて法が改正されて、2004年に認定を受けた救命士ならば気管挿管を行うことができるようになりました。もちろん今でも、気管挿管を行うためには心肺停止状態であること、かつ、医師の指示を得ることが必要です。


前述しましたが、現状で救急救命士が行えるのは器具を使った気道確保、静脈路確保のための輸液とエピペンを代わりに打つこと。

昔は除細動(電気ショック)も救命士の特定行為に入っていました。救命士制度ができた頃はこれも医師の指示が必要。除細動は早ければその分救命率も上がりますが、除細動を要する波形が出現していて、医師の指示を待って…だとそれだけで時間がかかり、救命率も下がります。

これも改正されて、包括的な指示の下に除細動ができるように。簡単に言えば、このような場合であれば指示を待たずに除細動をしても良いと言うことに変わりました。

また更に改正されて、今では誰でもできるように。街を歩けば色々なところでAEDを見かけるようになりました。


そして今、救急救命士の処置拡大について議論がされています。

血糖の測定と、低血糖時におけるブドウ糖の投与、重症喘息傷病者に対する吸入薬の使用、そして今回の問題として挙がった心肺停止に陥る前の輸液。

これらに関して救急救命士にやらせるかどうか、まだ結論は出ていません。


個人的に思うのは、かつて違法と承知で行った気管挿管が現在はできるようになったことに続き、このことをきっかけに処置拡大へ向かって動き出してくれればと思っています。

それらを行うにあたり、様々な問題点、知識を得るための研修体制と課題は多々あるのが目に見えていますが、多くの命を救いたい。

今回のことをうやむやにせず、ここから何かが変わるきっかけになって欲しい。と率直に思いました。


長く、まとまりの無い文章になってしまいすみません。ここに書いたのはあくまでも私の個人的な意見、感想であることを最後にまた付け加えておきます。

試してみようとしましたが

2011-03-05 22:25:13 | 今週のお題
久しぶりに挑戦のgooブログ、トラックバック練習板

今週のお題は『寝起きのウトウトを一瞬で解消する方法』

これがトラックバック練習板の記事で紹介されておりまして、その感想を教えてくださいとのことです。


紹介されていた方法とは、足の親指とその他の4本の指を頑張って動かす。イメージとしては親指と人差し指をこすり合わせるような感じなのだそうです。

昨日この記事に目を通しまして、早速やってみようと思って昨日は就寝。そして今日の朝ですが…




すっかり忘れてました。



休みの日ぐらい朝はのんびり寝たいもので…


寒い時期だから布団が気持ちよく、できるなら時間が許す限り寝ていたい。しかし、仕事に行くとなるとそうは行かず。

休みの日でも子どもたちが起きてしまうと寝続けるのは難しいのです。でも、今日は意外と寝起きが良かったですけど


明日こそやってみようかな(覚えてたらね


全くの余談ですが、私なりの『寝起きのウトウトが一瞬で解消する方法』それは、寝坊すること。

目が覚めて時計を見て、起きなければいけない時間をとっくに過ぎ、遅刻しそうな時の『あっ!やっちまった!!』が、一番目が覚めます(苦笑)


目は覚めますが、その後の冷や汗っぷりと遅刻後の今後の立場を考えると、まずオススメはしません。心臓に悪いような気がしますから…



明日は仕事です。

3月になりました

2011-03-02 22:50:51 | Weblog
今日はお休み。少々肌寒くて雨が多少降っていました。

まだまだ寒いですが、時に暖かかったりします。もうじき春かなと思ったら、もう3月なんですね。


3月になって気になってくるのが、来年度の人事異動。

4月の異動は我々公務員の宿命なもんで、4月にはどこにいるのか、何の仕事をしているのかが気になってくる時期になります。

ちょうど去年の今頃にも同じような事を思っていました。去年の今頃は、その署にいたのが長くてもう異動かなと思っていたところ。

異動希望を出していたと言うこともあり、内示で私に声がかかるか?と日々気になっていました。

結果異動になり、昨年4月に今の署へ異動してきてもうじき1年。通勤は大変になりましたが、また別のやりがいをみつけて楽しくやっています。


昨年は気になって仕方なかった自分の身の振り。ですが、今年は全く気にならないと言いますか、ドキドキしないと言いますか。

異動してきたばかりだし、自分でもおそらく異動はないだろうと思っています。通勤不便で署の建物自体も古いところですが、居心地は良く。

所属長との面談の中でも『ムサシ君は来年も変わらずかな~』のような事を言っていましたし。(どこまで本気か分かりませんが)

なのできっと同じであろうと勝手に思っています。私は変わらずとも、上司など周りの方は変わっていくだろうから、次はどんな人と組むのかは多少気になっています。

きっと隊長は変わるでしょうし…(お世話になりました


あっ、でも勤務サイクルだけ変わるパターンもありうるから、それもちょっと気になりますかね。

早く決まってくれないと4月以降の予定が全く立てられないと言うこともありますので、分かってるなら早く教えて!と思っています(苦笑)


もう一つ、気になってしょうがないこと。

先日お返事させて頂いたコメントで少しだけ触れたかもしれませんが、私は花粉症持ち。

2月の中旬から3月にかけて、花粉症の症状に苦しむことになります

鼻水はそんなに気になりませんが、気になって仕方ないのは目のかゆみ。一度かゆいのが気になって、掻いてしまうともう止まらない。

そんなわけで目はほとんど充血。悲しくないのに泣き腫らしたような顔、目元になっています。


幸いにもと言いますか、気になるのは目のかゆさだけ。なので病院には行かず、市販の薬も飲まずかゆみ止めの目薬と外出時のマスクだけで対処。

今日もお昼過ぎから用事があり出かけてきましたが、マスクをして目薬持っての外出。やはりマスクするだけでも違うもんですね。

曇ってて、時々雨もぱらついていたからそんなに花粉が飛ばなかったのかもしれませんけど


最後になりますが、スギ花粉とかけまして、花粉症に苦しむ人と解きます。その心は?

どちらもヒサン(飛散、悲惨)です。と整えてみて(既に誰かが整えてるかな?)、今日の記事を終わりにします。(恐縮です


明日は仕事です。