消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

下見

2012-10-25 22:59:53 | Weblog
今日はお休み。朝のうちは曇っていましたが、昼過ぎからは晴れました

夏ほどじゃないですが、日中はちょっと暑いかな?なんて思うのに、朝晩の冷え込み様と言ったら…。

年々、夏が長くて秋が短い。そんな気がしています。


休みの日のお決まりで、子どもたちをまず保育園へ。運動会も終わって今度は発表会の練習に取りかかるのだそうです。

子どもたち送り届けて、その足で嫁を送り届け。いつもはこのまま走りに行ったり勉強しに行ったりしますが、今日はそのまま一人ドライブへ

今度行われる訓練場所の下見と、今度行く山登りの下見を一緒にしてきました。


仕事とプライベート両方の下見をしてきたわけですが、仕事の方の下見はそこそこに、今度ムサシ家で行く山登りの下見がメイン。

昨年は山登りしませんでしたが、今年は2年ぶりの山登りをしようと言うことになりました。

一昨年はまだ次男が歩いてなかったので、背負っての登山。今年は次男も2歳になり、『危ないからダメだよ!』って少し理解できるようになりましたし、長男に負けじと歩けるようにもなりましたし。
(昨年は山登りさせたらあちこち歩き回ってしまい、かえって危なそうでしたので…


子どもでも登れるぐらいの山をいくつかチョイスして、下調べしたところをちょっとだけ登ってみたりして。

車を停めれるスペースがあることと、登る時間がそんなにかからないところ。新しい山でも良いですが、過去に登ったことのある山でも良いのかなって考えてみたり。

時期的に、紅葉もちょっとは期待できたり!?なんて思いながら、迎えに行く時間ほぼギリギリまで外にいました。


今日の下見で候補を絞りましたので、あとは嫁の許可が出るかどうか…


山登り予定の日までまだ少し日にちがありますので、もう少し探してみるのと同時に、万全な準備をしたいと思います。小さい子がいるし、低い山と言えど自然が相手ですので油断は大敵。

そして、当日は晴れてくれれば…ね


明日は仕事です

救急救命士の処置拡大に伴う実証研究

2012-10-22 22:21:17 | 消防・救急
前回の当番は1件、夜中は無し。

普段患者室に乗っている上司が休みを取っており、この日は救助隊員から一人借りてきてのイレギュラーメンバーでの1当直。

いつもと違う時に限って、何か変わったことが起こったりするものなんですが、大きなことは起こりませんでした。



さて本日のお話は、タイトルにもあります『救急救命士の処置拡大に伴う実証研究』について。

処置拡大と言うことで新しくできる(かも)処置が加わるのですが、まず、現時点で救急救命士は何を行うことができるのか(特定行為と呼ぶ)を解説します。


・器具を使った気道確保

気管挿管チューブやラリンゲアルチューブなどを用いて、より確実な換気をするために気道を確保する。なお、挿管チューブを使った気道確保に限っては、認定を受けた救急救命士のみが可能です。

・静脈路確保のための輸液(点滴)

乳酸リンゲル液と言う物を使い、静脈路を確保するために輸液を行う。静脈路確保ができたら、アドレナリンと言う薬剤を使用しての処置が可能ですが、薬剤投与に限っては認定を受けた救急救命士のみが可能です。


これらの処置は、傷病者がCPA(心肺停止状態)であり、かつ医師の具体的な指示がないと行うことは不可能。

つまりは、CPAだからと言って勝手にやってはならないと言うことになります。CPA状態を確認し、指導医の指示があって初めてできる処置と言うことになります。

昔は除細動(電気ショック)も救急救命士の特定行為に含まれていました。

現場で心電図を取って、除細動の適応波形を確認して指示を受けて、それから除細動…って感じだったのですが、それだと時期を逸することもあったとのことで、包括的な指示に変わり、やがては一般の人でもできるようになりました。それだけAEDも街のあちこちで見かけるようになりました。


・エピペンの使用

ある一定の条件の下、傷病者自身が持っているエピペンを代わりに使用することが可能。CPA状態じゃなくともできる処置であるが、やはり医師の指示が必要になります。


以上が、救急救命士が現在行える処置。これらに加えて、

・低血糖が疑われる傷病者に対し血糖値測定を行い、低血糖ならばブドウ糖を投与。

・重症喘息の傷病者に、吸入薬を使用する。

・ショック状態における、心肺停止前の輸液

この3つが、新たに救急救命士の処置として加わるかもしれません。


ここで『加わるかも』と言ったのは、まだ正式に法で決められたものではないと言うこと。実証研究に伴って、一部改正はしていますが。

日本全国の限られた地域で、これらの処置に関する研修を受けた救急救命士に限って、限られた期間のみ行います。

この3項目の処置の妥当性を検証するのが大きな目的となります。


『非介入』と『介入』の時期があり、非介入では実際に処置は行うことはできませんが、3項目のどれどれに該当して、バイタルサインはどうこうで…などの記録は残しておく。

介入の時期になったら、該当する事案に対して実際に処置を行うことになります。この処置についても、救急隊が勝手に判断して処置を行うことはできず、指導医の指示の下に行う。

そしてあくまでも実証研究と言うことですので、家族等に説明と処置に関しての同意(インフォームド・コンセント、IC)を得て、書類に署名をもらうことが必要になります。

同意が得られれば処置を行ってからの搬送となりますが、同意が得られずの場合は処置は行わず、できる応急処置を行い迅速な搬送をするものです。


CPAになる前に点滴を行うことにより、助けられる命もあるだろうし。意識障害の原因がはっきりすれば、それ相応の処置&病院選定もできるだろうし。

喘息発作も抑えることができるなら、呼吸苦からCPAになるって言う最悪なパターンにもならないだろうし。これだけ考えればメリットの方が大きいとは思うけれど、有害事象もやっぱり起こりうるだろうし、問題点もこれから出てくることでしょう。

実証研究でデータを集めて、どのように変わって行くのか。データが揃って、それを基に国で検討して。

正式に行うってなった場合、どのような教育体制を取るんだろうか。問題は山積みだし、まだまだ時間はかかりそうです。


最近公私ともに忙しく、勉強不足な面もあるために少々説明不足な点があるかもしれません。全然ブログも書けてないですし。

今日はとりあえず、最近の救急現場を取り巻く環境がこう変わりつつあるんだよって言うご紹介でした。


朝晩すっかり冷え込むようになりましたが、日中は多少暑く感じたりと温度差の激しい日々。

風邪などひかぬ様お気をつけ下さい!

予防接種

2012-10-13 23:24:10 | 育児日記
今日はお休み、子どもたちもお休み。嫁だけが仕事でした。

本日のムサシ家の予定は、インフルエンザの予防接種。嫁は職場で受けることができるため、私と子どもたちだけ。

近所のクリニックでも受けることができるのですが、私の住む街だとちょっとお高め。

実家のある街ですと1000円ぐらい違いますので、そちらへ行くことに。もう3年ぐらいは実家のある街で受けています。市外在住の人間でもOKとのことですし、ついでに実家に顔出せますし。

嫁を職場まで送って行き、その足でそのまま実家方面へ。小1時間ぐらいかかる距離ですが、子どもたちは大人しくDVDを見てくれてました。車買い替えた時につけたリヤモニターが大活躍してくれてます。


インフルエンザの予防接種に行くことは事前に長男には伝えていました。

その時点で強烈な拒否反応を示していた長男ですが、嫁の説得により『頑張る!』と。私が言ってもダメでしたが、嫁にかかればすんなりと。母親には勝てませんね。

『ちっくん(注射の意)頑張ったらパパが美味しいの食べれるところ連れて行ってくれるから』ってニンジンをぶら下げたみたいでしたけど

で、それにすっかり乗っかった長男。子どもは単純だ(笑)


予診票はあらかじめネットからダウンロードできましたので、事前に打ちだして記入して。

受付を済ませて順番待ち。時期が時期だけに、私達の他にも結構予防接種に来ていました。効き始めるまで少し時間がかかるし、在庫が無くなる可能性もありますので皆さん結構早めにくるみたいでした。


私達の家族が呼ばれて、やっぱり直前になってちょっと怖くなってきた子どもたち。

最初パパが頑張るから、パパが頑張ったら頑張れる?との問いに『頑張る!』と長男。頑張って、その後アイス食べる!の一言も忘れてませんでした

私が終わって、どっちが先にやる?で、手を挙げた長男。次男は痛覚を覚えてきたため最近の注射はちょっと怖がる傾向にあります。(泣きはしませんが)

お兄ちゃんが頑張ったら頑張れる?との問いにイヤイヤながらも返事した次男。長男は吹っ切れてやる気になっており、ちょっと頼もしく見えました。


子どもたち2人も無事に終わり。泣きもせず、ぐずりもせずで助かりました


お昼のリクエストはピザにハンバーグにポテトに…とのことでしたので、それらがありそうなサイゼリヤへ。

嫁抜きの3人でファミレスに入るのは初。予防接種を頑張りましたので、好きなものを好きなだけ。お腹も空いてたらしく、食べきれるかどうか心配でしたがペロッと平らげてました。

家でもそれぐらい食べてくれるとありがたいのに…


帰り道はきっと寝るだろう。その考えも当たって案の定寝た子どもたち。

疲れもあったのか自宅付近まで戻ってきても起きる気配無し。2人抱えて車止めて家にあげるのも大変だし、私も眠たかったので大きな公園の駐車場へ向かってそこで車中お昼寝。

私もちょっとだけ寝れましたが、次男が起きた。でも、長男は起きず。せっかくなのでそのまま少し寝かせて、次男と車内でDVD観賞。

長男が起きた頃は夕方ちょっと前。そのまま公園で遊ばせて嫁を迎えに行った方が良いかなと思って公園で少し時間を潰し、夕方になって嫁を迎えに行って1日が終わりました。


4歳と2歳の男の子2人連れて1日外を歩くのはやっぱり大変ですね。嫁の苦労もよく分かる。

でも親が2人揃ってる時と1人だけの時とで長男の態度が違ってたりする。1人だと大変だってのを感じとっているのか、あまりワガママも言いませんし、次男の面倒を見ようとする。

ありがたいんだけど、無理させてないかなーなんて少々。まだまだ甘えたいお年頃だしね。

でも、2人いる時にはだいぶワガママですので、きちっと受け止めてあげれれば問題ないのかな?


子どもたちはあと1回受けねばなりませんが、今日と同じぐらいの一瞬の痛みだよって言えば大丈夫かな?なんて期待しています。


明日は仕事です。






追伸


写真は仲良く階段を昇る兄弟の図。

家でもこのぐらい仲良くしてくれると、やっぱりありがたい(笑)

講師派遣

2012-10-12 23:54:20 | 消防・救急
昨日は4件。夜中はあったし朝も延長となりましたし…。眠たい勤務でした

仕事終わって夕方子どもたちを迎えに行くまで何も予定がありませんでしたので、帰ってお昼寝でもよかったのですが、そろそろ来年の予定も入ってきましたのでスケジュール帳を買いに行ってきました。

例年同じメーカーのものを使用していたのですが、昨年からちょっと変更。これが思いのほか使いやすくて今年も同じのにしようと思って探しに行ったのですが見つからずじまい。

妥協して違うの買ってもうーん…って感じでしたし、なんせ当直で仮眠がろくに取れなかったのもあり、見つからないからいいや!って結局買わずにさっさと帰ってきちゃいました。


帰ってきてからは案の定、睡魔に負けて寝てしまいましたけど…


さて、タイトルにありますように、講師派遣に行くことになりました。

今までに救命講習の講師として行ったことは何度もありますが、今度は救命講習での講師でなく、消防学校への講師派遣。

教官ではなく、あくまでもその日行われる授業の講師として来月行くことになりました。


内容は救急現場を想定した様々なシミュレーション。消防学校で行われている救急課程(救急隊員の資格取得をするもの)での授業。

予定表をざっと見させてもらいましたが、その日は丸々シミュレーション訓練に費やしていました。

当直だと行けないし非番だと間に合わないし…で、休みの日に勤務を振り返るような形で消防学校へ行くことになりました。


私だけでなく部隊として。なので隊長も行くし患者室に乗る上司も一緒。3人だけでなく、他署からも行くので10人ぐらいになるのかな?学生も多いので。

私よりも上席の方がたくさんいらっしゃいますので、具体的な内容ですとか各個人の役割等々は決めてくれるでしょう。まだ少し先の話ですが、当日の集合場所や乗り合わせなんかをちょっと勤務の合間に打ち合わせていました。


まだ若手(今でもそう思ってますけど、笑)の頃にやってた救助技術大会や、消防学校を一般開放していた時に子どもたち連れて行ったことはあったけど、『教室』に入るのは初任教育以来。

中に入れば当時のことをふと思い出すかな?講師として行くことに多少の不安はあるものの、ある意味楽しみ。お世話になった教官とかまだいたら嬉しいなぁなんて思っています



明日はお休み。

嫁は仕事ですので、私と子どもたちはインフルエンザの予防接種をしに行きます。

長男は今から嫌がってましたけど、ニンジン作戦で上手くできたら…なんて思っています

ご冥福をお祈りします

2012-10-04 23:47:09 | 消防・救急
先日、兵庫県姫路市において、爆発事故が発生しました。

この火災において一人死亡、一人意識不明の重体。重症、軽症者も多数出たとの報道がなされました。

ちょうどこの日は当直勤務。誰かが、『姫路で爆発事故が起きたらしい』との一報で、皆ニュースに釘づけでした。


この火災で我々の同志である消防職員が殉職すると言う痛ましい結果となってしまいました。

私達消防職員は、自らの身の安全を確保した中で、はじめて救出活動に取り組むわけです。危険だと判断すれば退避するし、極端なこと言えば近づかないってこともある。そのための訓練は日々行っています。

でも、時に予想だにしないことが起こるのも災害現場。予想もしてなかった爆発に巻き込まれて、負傷者がたくさん出た。一人、亡くなってしまった。

改めて災害現場の恐ろしさ、自分の身を置く職業の怖さを知った。そんな思いがありました。


消防・警察などの公安職に限らず、仕事中の事故がきっかけで命を落とすことはある。

普通の会社員だって、通勤途上とかに事故に巻き込まれて亡くなることだってあるし、頻度としては低いかもしれないけど事件に巻き込まれてしまうことだってある。

誰しもが突然、命の危機に陥ることが考えられる。私達は、あえて危険な現場に身を置かねばならない時がある以上、そのリスクは少なからず高くなる。


全く接点は無かったけれど、やっぱりショックだったな。



爆発事故が起きたらしいとの一報から、今日に至るまで、関連のニュースを多々見てきました。

亡くなった消防司令補(消防副士長から2階級特進)の葬儀の報道まで。本当に人柄が良くて、慕われる人物像だったのが感じ取れました。

まだ若かった彼。ご両親も健在でしょうし、残された遺族のことを思えば、何も言葉が出ない。

まだまだ生きたかっただろう、やりたいこともたくさんあっただろう。さぞ、無念であっただろう。


消防職員だけでなく、駆け付けた警察官やその工場の社員も多数負傷者がいるとのこと。

身体的だけでなく、精神的なフォローも欠かせない。なぜ事故が起きたのか。再発防止も含めて、同様の事故が起こらないことを願っています。

そして、負傷された方々の心身が1日も早く回復するよう願うとともに、亡くなった消防司令補のご冥福をお祈り致します。


合掌。