消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

本人の意思と、家族の希望と

2011-07-27 23:06:12 | 消防・救急
今日はお休み。前回1当直夏休みをもらったため連休となっていましたが、その連休も今日で最後。

連休最後の1日は特に何もせずダラダラと。嫁は仕事でしたし、子どもたちも保育園。撮りためてた写真データの整理とか観れなくなったアナログテレビの処分の方法を調べてたり。

完全にダラけて過ごした1日でした(苦笑)


さて今日も、仕事のお話。

先日の記事で頂いたコメントに対しお返事をした際に思い出した事案があり、こんな現実もある(あった)と言うことでちょっとご紹介。

ちなみに、何が正しいのか、どうすれば皆が良い方向に捉えられるのかは分かりません。いずれ自分にもこういったことが起こりうるのかなと言うような事案です。


高齢女性の腹痛による救急要請、家族からの通報。

現場到着時にはベッド上に横たわっている状態で、会話は可能。日常生活に介護を要する方でしたが、お話はしっかりとでき受け答えもはっきり。

主訴は腹痛とのことでしたが、これは少し前から間欠的に(痛みに波がある)続いているとのことでした。


家族から状況聴取するのと同時にバイタルサイン測定。元々持病がある方でしたが、薬も適切に服用しておりバイタルサインは安定している方。

傷病者本人も痛みは確かにあるが、病院に行くほどではないとご自身でおっしゃられました。

ですが、同居の家族はどうしても病院に連れて行って欲しいと我々救急隊に詰め寄る。そのことも踏まえて傷病者本人に、ご家族の方も心配なさってますから、一度病院で診てもらったらいかがでしょうか?とお話してみるも、傷病者本人は病院搬送を断固拒否。

でも…とそこでも食い下がる家族。もう入院できるように着替えとかも準備したし、病院行って入院した方が良いよと私達や傷病者本人に説明するも、話し合いは平行線をたどる一方でした。


そこで私達も間に入り説明をするわけですが、まず入院するしないは搬送先の病院の先生が決めること。入院の必要がなければ入院することはできないと言うこと。

そして傷病者自身が搬送を拒否すれば、無理やり病院に連れていくことはできないと言うこと。意識レベルが悪いようであれば無理やりに(と言う表現も難しいですが)でも連れて行けますし、ショックバイタルとかであればこれは病院に行かなきゃダメだ!って説得力もあるでしょうが、バイタルサインも比較的安定しており、本人も受け答えがしっかりできていて明確な意思表示ができている中で搬送拒否ともなれば、無理には連れて行くことはできません。

家族の希望もあるけれど、こういった場合はご本人の意思を尊重しなければなりません。

この事案は結局不搬送で帰ってきました。


思えばその傷病者と家族との間で折り合いが悪く、どこかへ入院させて自宅からいなくなってほしい。会話のやりとりからそんな意図も見えた事案。

でもこれも1度や2度ではなくて、何度か似たような事案に遭遇しています。高齢化社会と言われる現代、『介護』の問題が垣間見えた事案でした。


救急隊は一旦引き揚げますが、また様子がおかしいなと思えばすぐに救急車を呼んで頂いて構いませんとお伝えしました。その当直勤務中に再びそのお宅に行くことはありませんでしたし、反対番でそのお宅に行ったとも聞かなかった。次の勤務もまたその次も、そのお宅に行くことはありませんでした。

あのまま症状が治まったのかな?と思ってはいますが…。


今は私の両親も、嫁の両親も健在でいて折り合いも悪くなく良好な関係でいますが、もう少し年齢を重ねて老いてきたら、介護が必要な状態になったらその時の家族の気持ちも少しは理解できるのかな。

厄介払いみたいになりたくないなと思いつつも、考えさせられる事案でした。


明日は仕事です。

連れて行けるでしょ?

2011-07-25 23:54:22 | 救急隊の本音
今日もお休み。下の子が先日熱を出したため今日は2人でお留守番。

午前中に小児科へ連れて行き薬を処方してもらって、午後はお昼寝。寝る時も離れるとグズグズする始末でして、片時も離れられませんでした(苦笑)

寝てる間にやりたいことがありましたが、それもできずじまい。でもパパを頼りにしてくれるだけでもありがたいですね…


さて、たまには仕事の話。

このブログにおいても救急車の適正利用について何度か書いていますが、先日、『自分達で連れて行けない?』と思う典型的な事案がありましたので、ご紹介すると同時に救急車の利用についてご一考頂ければと思います。


指令内容は、○歳女児の発熱。

指令担当からの情報も乏しく、熱がいつからあったのか、体温がどのくらいなのか、発熱からけいれんを起こした(熱性けいれん)のかも分からず。

とりあえず熱性けいれんがあったものと考え、まだけいれんが継続中であることも想定しすぐ酸素投与できるように準備し、現場到着。

要請場所は住宅でしたが、近くの路上まで出てきており救急車を待っていました。そこにいたのは熱を出した子と、その両親、それに祖父母。

お話を聞いてみれば、昼間は何とも無かったが、夕方になり急激に熱が上がってビックリして救急車を呼んだとのこと。

当の子どもも熱は確かにあったが、ケロッとしていて救急車が物珍しいのかキョロキョロ見渡している状態。グッタリしている様子もなく、けいれん後の傾眠傾向もみられず。聞けばけいれんを起こしただとか、グッタリしていたとかそんな様子は一切無かったとのこと。

子どもだけは連れて行けませんので母親にも一緒に乗ってもらい、バイタルサイン測定をして病院選定。その際に祖父母が、

『○○病院はどうですか?』とのこと。

かかりつけですか?と聞き返せば、風邪をひいた時とかにかかっているとのことでした。そして、病院決まったら教えてください、すぐに車で追いかけますから、と。


かかりつけであった病院に電話をし、収容OKとのお返事。

家族の方にかかりつけの病院へ行くことを伝えると、父親と祖父母はじゃあすぐに追いかけます、と。

走っている救急車の後ろは絶対に追って来ないで下さいと念を押して、病院へ向かいました。


病院へ到着して、5分10分ほどして家族の方も到着。

初療時診断は発熱との診断、軽症でした。


熱はあったが、当の子どももケロッとしてて、両親も祖父母も揃っててすぐに病院に向かえるだけの車があって運転できる人もいて。

そこでどうして救急車で病院へ行かなければいけなかったのでしょうか。自分達で病院に連絡してみて、後からすぐに来れるその車でかわいい自分の子ども、お孫さんを病院に連れていくことは考えなかったのでしょうか。


夜間の時間帯で通常の診療体制ではなく、病院は救急対応、ひとまずの応急的な処置しかできないところも多々あります。

熱性けいれんを起こして…なら分かりますが、熱だけで救急車を呼ぶのはいかがなもんでしょうか。朝まで様子を見て、そのあとに病院へ連れて行っても良かったのではないでしょうか。

その救急事案に対応している間に、救急車で今すぐ病院に連れて行かなければ生死に関わる事案がすぐ近くで発生した場合、その人の命の助かる確率は下がってしまいます。


極端な例にも思われるかもしれませんが、これらは残念ながら実際にあること。もっと言えば、もっとため息の出るような事案もあります。

こんな事案を扱っているがために、本当に救急車が必要な人の元へ遠くから救急車が来ることが現実に起こっており、年々救急車の到着時間が延びている傾向にありますし、そうなれば助かる命も助からない。

救急車の適正利用を訴えるべく様々な広報を行っていますが、その中では『救急車が本当に必要な人の元へすぐに到着できないおそれがあります』と書いてあるのも多々見かけますが、私から言わせてもらえば、現にすぐに到着できないようなことに陥っているのです。

救急出場時、そんな所(遠く)まで行くの!?と出場先を疑うこともあります。


9月になれば救急の日と言うのがあり、全国の消防署で救急に関したイベントやフェアを行うところもあるかと思います。

当消防署においても9月に救急のイベントを開催する予定でいます。不適切な救急要請の例を挙げればキリがないですが、少しでもこのような現実があることを知り、救急車の存在意義を今一度考えてもらえれば幸いです。

お祭り

2011-07-24 21:06:41 | 育児日記
今日はお休み。嫁も子どもたちも皆お休みの全員揃った休日。

お天気も良くさほど暑くもならなかったので、こんな時は絶好のお出かけのチャンスなのですが、ベビームサシ君が熱を出したために一歩も外に出ず過ごし、アナログ放送が終わる瞬間を見届けました。
(私だけは夕方にランニングしに30分ほど外に出ましたが)

台風が来たあたりから、比較的涼しい日が続いておりますのでエアコンを使わずに過ごせています。風も入ってくるし、やっぱり天然の風の方が良いですね


本当は昨日書くはずだったのですが、あまりにも眠たくて寝てしまったので今日書きます。(前当番で夜中の出場があって寝れなかったと言い訳します

子どもたちが通っている保育園で、昨日夏祭りが開催されました。

先般の震災の影響と節電の関係で、年度初めの計画より時間を前倒ししての開催だったのと、例年飲食の屋台があったようなのですが、6月にノロウイルスが流行ったため今年は中止になった様子。

なので今年はくじ、金魚すくい、お面、お化け屋敷などの出し物をするとのことでした。


先日のベビームサシ君のお誕生日会の時にもらったお揃いの甚平を着て保育園へ。

受付でチケットをもらってお祭りの始まり。最初はクラスごとに集まって御神輿担ぎ。先生お手製の御神輿を担いで園庭を1周しました。

自ら先頭に行った割にはよく分からないような感じで歩いていたチビムサシ君でした(苦笑)


次は盆踊り。保育園で踊りの練習をしたとのことで、練習の成果を見ようとビデオカメラまで持参して行ったのですが、恥ずかしがったのか全く踊らず。

しまいには円を抜けだして私達の元にまで戻ってくる始末。練習の成果を全く発揮することなく盆踊りは終わってしまいました。


その後は金魚すくい(とは言ってもゴムのおもちゃ)やらくじ引きやら、お化け屋敷に行ったりして過ごしました。

お昼寝もあまりせず多少不機嫌なままお祭りに行ったチビムサシ君ですが、遊んでいるうちに楽しくなってきたようで、最後はご機嫌。

その後もう一度盆踊りがあったのですが、その時は円の真ん中へ1人繰り出し踊って(?)ましたし、チビムサシ君お気に入りの先生を見つけてはその周りをグルグル回ってはしゃいでました

ベビームサシ君も楽しかったようで、最後は泣いてるのか笑ってるのか分からないような感じに(苦笑)

それから一夜明けたら熱が出て子どもって分からないですね…


今日も機嫌は特段悪いわけではありませんでしたが、まだ熱は38℃台。明日は保育園をお休みさせるようですね…


明日もお休み。ベビームサシ君とお留守番してる予定です。

さすがに無理

2011-07-20 23:58:12 | Weblog
昨日は3件、いつもぐらいの件数でしたが真夜中に長時間に及ぶ救急事案がありとても寝不足。

その前に台風6号の影響が私の住む街、管轄の消防署にも影響を及ぼし、普段の災害対応にプラスして風水害の警戒や対応にも追われた1当番。

寝たのも遅かったし、寝てもすぐに救急指令で起こされたりで忙しく過ごしました。夜中運転してて、久しぶりに一瞬意識が飛んだし

気をつけなければ行けませんね


台風6号は大きな爪痕を残している様子。被害に遭われました方々へ、心よりお見舞い申し上げます。


さて予定では本日、明日と1泊2日でキャンプに行く予定を立てていました。

しかしながら、キャンプの日程と台風の進路予想が思いっきり重なる始末。お昼休みにキャンプ場へ電話をし、こんな状況下ですのでキャンセルを願い出ました。

キャンプ場のホームページには、台風や大雪等で安全が確保できない場合はキャンセルチャージは取らないとのことが記載してありその確認も込めて電話したのですが、記載のとおりキャンセルチャージは無し。

日程変更も考えましたが、これからハイシーズンになるにつれて予約が取れないこと、嫁の休みと私の休みが来月合うかどうかも現時点で分かりませんでしたので、キャンプ自体を一旦白紙に戻しました。

子どもは楽しみにしていましたが、この状況下じゃあ仕方ないですね。私も勤務明けは定時に帰ることができましたが、自宅待機命令が出たため外には出かけられず…でした。(今は解除になりました)


明日も朝のうちは台風の影響で雨が強いようですが、午後からは落ちついてくる様子。

明日は私も嫁も仕事が休み。(本来はキャンプに行っている予定でしたからね)子どもたちも保育園はお休みして、家族で過ごそうと思っています。

雨が少し落ちついて出かけられるようであれば、お出かけしようかと思います。


帰ってきてお昼寝こそしましたが、いい加減また眠たくなってきましたので今日はここで寝ることにします。

では、おやすみなさい。


1歳

2011-07-18 16:20:27 | 育児日記
今日はお休み。午前中こそ晴れて蒸し暑くなってきましたが、午後からは急に曇り

天気予報をみる限り今日中に雨は降らなさそうですが、湿気はさらに増した様子。ただ暑いだけならまだしも、湿気が更に不快さを助長しますね


さてさてムサシ家次男坊のベビームサシ君、昨日が1歳のお誕生日でした。

思い返せば1年前、出産に立ち会いたい+嫁の入院中チビムサシ君の面倒を見なくてはいけないと言う理由でもらった夏休みを全て予定日周辺につぎ込み、産まれてくるのを待っていたことが思い出されます。

2人目と言うことで予定日よりも多少早く産まれてくるかな?と踏んでいましたが、産まれてきたのは予定日ジャスト。チビムサシ君は2週間弱遅れてきたし、その弟は予定日ピッタリ。うちの子たちは早めにと言うことは無かったですね(苦笑)


正午のちょっと前に産まれてきたベビームサシ君。お昼時でしたのでチビムサシ君も一緒に立ち会っての出産。

ママのお腹の中にいたのが出てきた時、多少なりとも怖かった様子のチビムサシ君。そして強烈なライバルの出現に、抱っこしようものなら『あかちゃんまんネンネ!』と強い口調で怒り、抱っこするなと言ってたのを思い出します。

そんな『あかちゃんまん』が出てきてチビムサシ君のお兄ちゃん歴も1年となり、少しは板についてきたかな?と言う感じ。いじわるもするけれど、一緒に遊ぶ姿も見られるようになりました。


昨日は私の両親(+妹も)を招待しての誕生日パーティー。

離乳食も完了期になり、ご飯も大人とほぼ同じような固さのものが食べれるように。チビムサシ君の時は1歳になった時点で既にスタスタ歩き回っていましたが、まだまだその場で立つこともしないベビームサシ君。成長のスピードはチビムサシ君に比べるとゆっくりかな?と感じています。

だけど次男坊の特徴と言いますか、『観察』をよくしているかな?と思います。どんなおもちゃより、一番興味があるのが『お兄ちゃん』。

行動をマネしようとするし、ある時はじーっと見つめてるし。こんなんだから、兄弟下に行くほど要領が良いと言われるんでしょうね


嫁の作ったご馳走を頂き、私達からと、じいちゃんばあちゃんからもプレゼントをもらってご満悦の様子。

1歳になったらやる一升餅も背負いました。まだ歩けませんが、力強くハイハイしていました。

チビムサシ君は自分が主役じゃないことに少々寂しそうな感じでしたが、ちゃんと弟にハッピーバースデーの歌を歌ってあげていました。

たった一人の弟だから、大きくなってからも仲良くしてもらいたいなと思っています。


明日は仕事、この仕事明けにはキャンプに行ってきます。

が、台風が思いっきり接近中。行けるかな…

お留守番

2011-07-12 21:43:10 | Weblog
今日はお休み、1日暑かったですね。

さすがにエアコンなしは耐えられず、室温こそ高めですがエアコンをつけっぱなしの1日でした。


本来今日はお昼から研修に行く予定でしたが、急遽キャンセル。

と言いますのも、ベビームサシ君が夜中からの発熱と嘔吐のため保育園を休ませることに。元々私の勤務は休みでしたし、行く予定だった研修も自主参加のもの。

公費派遣(職務命令)でもないし、極端なこと言えば行かなくても問題はなし。なので出かけずに私が面倒を見ることになりました。

チビムサシ君は保育園でプール開きを楽しみにしていたため、今日は1人で登園でした。


子どもって高熱があっても意外とケロッとしてたりしますので、気づくのが遅れがちになります。

熱があるって分かったのも、夜中に泣いて身体を触ったらあれ、熱いかな?と言う感じ。熱を測ってみたら案の定38℃オーバー。

そのまま朝まで機嫌が悪く、抱っこするとだるいのか眠ろうとする。ご飯もそれなりに食べましたが、いつもよりかは食べず。小児科の開く時間を見計らって連れて行き、薬をもらってずっと家にいました。


お昼ご飯を食べる前にもう1度嘔吐しましたが、食欲は少しあるようで完食とは行きませんでしたが食べてくれました。

早速もらった薬を飲ませて、午後はずっとお昼寝。身体もだるくて辛かったのでしょう。あっという間に寝てしまいました。離れると起きて泣きだす始末でしたので、私も午後はずっとお昼寝でした。

夕方になり薬が少し効いたのか、遊ぶ余裕も出てきましたし夕食も完食。まだ熱は38℃台ではありますが、お昼以降嘔吐も無く今に至ります。

明日は私も嫁も仕事なため、義理の両親に来てもらい面倒を見てもらう様お願いしました。


ひょんなことからベビームサシ君と私での2人のお留守番となった1日。

ベビームサシ君が産まれる前、チビムサシ君と2人でお留守番をしていたことは何度かありましたが、ベビームサシ君と2人だけで1日過ごすのはたぶんこれが初めて。

まだ2人とも小さいので、出かけるにしても家にいるにしてもいつも一緒。どちらか一方だけ構うことはできませんでしたので、ベビームサシ君とこれだけ長い時間向き合ったのはある意味新鮮味があったような気がします。

上の子は最初1人だけだった分、長い時間構ってあげられたけど、下の子が産まれてからは半分半分に。だからこそ余計にそう感じたのかな


来週キャンプに行く予定ですので、それまでに回復してくれることを願っています。


明日は仕事です。

梅雨明け

2011-07-11 23:26:37 | 消防・救急
昨日は6件、忙しかったです。

普段の平均が2~3件だとすると、単純に考えればいつもの2倍3倍。通信勤務も夜中であったためまとまって眠れず、帰ってきてからはお昼寝でした。

暑くてさすがにエアコンつけなきゃダメかなと思っていましたが、思いのほか風が入ってきたためアイスノンだけで眠りにつくことができました。


私の住む地域におきましても梅雨が明けまして、昨日は梅雨明け最初の日曜日。天気も良くて蒸し暑い。

こんな日は熱中症絶対出てくるだろうなと踏んでいましたが、案の定最初の3つは熱中症疑い。軽症で済んだのもあれば入院を要するようなものまで様々。

最悪はCPAにもなってしまう熱中症、高温多湿の環境下で体温調節が上手く行かなくなり発症するものです。こまめな水分補給もそうですが、水やお茶だけじゃダメ。(アルコールは論外)塩分も適度に補給をお願いします。


当消防署の管轄は、そこそこ大きな川があったり、湖があったり。ハイキングコースも多々抱えています。

平日こそ閑散としていますが、休日になると観光客がたくさん来ます。なので土日とかの方が忙しくなる傾向に。登山客に何かあれば山岳救助になるし、湖や川で溺れれば水難事故に。

交通量も増えますので事故の割合も高くなりますし、スピードを出す幹線道路上であれば高エネルギー外傷になりそうな事案もよく発生します。

前述した熱中症も重なり出場件数も増えたのでした。


と、ここまで注意喚起をしてきました熱中症ですが、実は私自身も危うい感じがした1当番。

やはり朝から蒸し暑くてジメジメしている環境下、引き継いでから時間も経たずに1件目の出場。帰署してお昼ご飯中に2件目。

そこから続いて結局お昼のお弁当を食べたのは夕方になってから。ろくに食べれぬまま出場したのでまず空腹。時期が時期なだけに救急車内に飲料水は積載しているのですが、飲む暇無くまた次の出場。これが結構重症事案で搬送を急ぐ必要があったため多少慌てた活動になりました。(もう少し冷静に動ければ良かったなと反省)

長時間に及んだ救急事案のため、やはりそこまで水分補給はままならず。病院に到着してからはさすがに疲れました。普段着ている感染防止衣がだいぶ熱がこもるものでして、それが更に拍車をかけたような感じがします。

倦怠感も出たし何となく頭が重たいような感じがするし。何よりも喉が非常に渇いていた。あと1時間続いていたら分からなかったかな


梅雨が明けてこれからが夏本番。節電の必要性もありエアコンも控えがちになる傾向がありますが、無理な節電でエアコンを切るなどして体調を崩しては元も子もなし。

無理はせず、できる限りのことをやっていきましょう。


明日は休みですが、午後から研修に行ってきます。

消防の雑学 その4 すべり棒

2011-07-06 22:23:00 | 消防の雑学
前回の当番は2件、思いっきり真夜中に出場したために寝不足。

そのまま非番で研修に行きましたが、強烈な睡魔との大合戦。肝心の内容は半分ほど覚えておらず、メモを取った紙を読み返しても意味不明。もらった資料から思い出そうとする始末。

薄暗い中での講義は思いっきりしんどかったです。

前にいた消防署では夜中に出場するのがある意味普通、なので身体もそれに慣れていましたが、今は夜中にあると珍しい。

環境が生活リズムも変えて行くもんですね…。


さて、本日のお話は消防の雑学第4弾。

ブログを休止する前に第3弾までは書いていたのですが、しばらくぶりに第4弾をここで記事にしてみたいと思います。


新年度が始まって、近所の小学生が授業の一環で消防署見学に来ます。

小学生からは消防の仕事や、火事が無い時はどんなことをするんですか?のような質問や、消防車に積んである資機材の使い方とかを聞いてくるのですが、引率の先生方はまた違う視点があります。

署内を一通り見て回り、ここが車庫で、ここが事務所で、ここが食堂の仮眠室の…と言う感じで説明をしていくわけですが、そこで意外と聞かれるのが、


『すべり棒』

の存在です。


ここの消防署にはすべり棒ってないんですね~と引率の先生が言います。もしかしたらこの記事をご覧になっている方も、消防署にはすべり棒があって、出場の時にはすべり棒で下に降りて車庫へ…と言うイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんね。

質問の回答で返事を返すわけですが、今はすべり棒って無いんですよ、と。

ここで大概びっくりされるわけです。見学に来た消防署に限らず、私の勤める消防においてすべり棒がある消防署は存在しないし、おそらく全国の消防署でもある所はほとんど無いのでは…と思います。移転のためにもう取り壊してしまいましたが、昔使っていたすべり棒の跡があった消防署だったら私の消防にもありました。


前述しましたが、消防署にあると思われている『すべり棒』は、今の時代にはありません。

事務所での待機中、食事、仮眠中でも指令がかかれば出場していくわけですが、そんな時は普通に階段を降りて車庫へと向かうわけです。

理由は、すべり棒でも階段でも時間は変わらないこと。(いつだか放送されていたトリビアの泉と言う番組でもやっていた覚えがあります)

そして、階段であれば何人かまとめて降りれること、すべり棒に比べれば安全であること。

仮にすべり棒があったとします。すべり棒の手前で下りて行くわけですが、なんせ一人ずつしか降りれないため順番を待ちます。

下に滑り降りて、よし到着!なんてやっている間に上から別の隊員が降りてきて踏まれるなんてことも考えられます。効率が悪いと言う感じですね。


夜の仮眠中に指令が鳴った時、ガバッと起きてすべり棒を降りて車庫に向かう。

映画とかもそうでしたし、昔はそんなことがあったかもしれませんが、今は普通にドア開けて車庫へ向かってます。うちの署は仮眠室が1階にありますしね



明日は仕事です。