消防士 兼 旅人の日記

消防署での出来事、ダラダラした日常生活を綴ります。

病院研修

2007-11-13 21:55:39 | 消防・救急
昨日は勤務の日。

しかし昨日はいつもの消防署勤務ではなく、市内にある救急告示病院での病院研修。

研修時間も当番勤務と同じく24時間でした。


救急救命士ならば1年に1回(だったかな?)、生涯研修と言うことで救命センターへ3当直研修へ行きますが、私みたいなヒラの救急隊員にも期間は短いですが病院研修があります。


研修の始まり。

午前中はリハビリ、病棟、外来の見学。医師や看護師、患者さんの邪魔にならないよう陰からコッソリと見学。

逆に灰色の服を着た怪しい二人組に見えてたかな…


リハビリの風景を実際に見学させて頂いた際に、実際に救急搬送された方と少しだけお話する機会がありました。

理学療法士の話によると、腕が一定の高さ以降挙げることができず、回したりすることも困難だったとの話ですが、根気良くリハビリを続けて職場復帰までできるようになったのだとおっしゃってました。


私達救急隊は、現場で応急処置をして病院に搬送するのが任務。

搬送した患者さんが病院でその後どうなったのか?患者さん自身が元気になって消防署でも訪ねてくれない限り、一切分からないのです。

昨日お話した方も、私達が運んだ方では無いのですがとても丁寧に。

病院のスタッフもそうですが、我々救急隊にも本当に感謝してるんだよってありがたいお言葉を頂きました。


いつもは公務員ってだけで煙たがられ、税金盾に取り一方的に言われることが多いのですが、なんとなく救われた気持ちになりました。


午後は手術の見学。

ちょうど麻酔科医が麻酔をするところから見学させて頂き、さっきまで普通に喋っていた患者さんがあっと言う間に意識が無くなっていく様子が見れました。

全身麻酔のため、呼吸管理のために気管挿管をして。各種バイタルサインを確認するためのモニターやコードをつないでいました。

私がドナーとしての手術をしたときも、あんな風に気管挿管されて、いっぱいコードをつながれて管理されてたんだなぁと、当時の様子を思い出しました。


夜は救急対応。

私が研修に行った病院はこの日は外科の二次救急当番。

一般的な負傷で救急車を呼び、特に現在かかっている病院が無ければ、当番の病院に搬送されます。


救急搬送された患者さんがその後どんな処置を受けるのか。我々救急隊から引き継いだ医師、看護師はどんなことをするのか。その見学でした。

内科の当番でしたら、受け入れ中断するぐらい忙しい時もあるのです。外科に比べて頻度も多いですしね。

しかし昨日は暇だったらしく、夜間に来たのは3件。当直していた看護師もビックリするほどの暇さだったらしいです。

合間をぬって仮眠を取りましたが、いつもより暇だったため、当番より眠れたような気がします


いつもと違う環境での仕事(研修)でしたが、病院内でのことが知れて良かったかな

1当番だけの研修ですので、次はまた普段の勤務に戻ります。



明日はお休み。

予定も無いのでのんびりします

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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
研修 (qqtai119)
2007-11-15 03:30:09
うちの方は体制が整っていないのか、救急隊員には病院研修はありません。

救命士になりたての二週間、挿管の実習、認定救命士の薬剤?の実習ぐらいだったと思います。
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qqtai119さんへ (ムサシ)
2007-11-15 05:58:09
各消防本部が所属するMC(メディカルコントロール)と言うのがあるのですが、私の消防本部では救命士は毎年時期は未定ですが研修に行っています。

挿管や薬剤は適宜、資格取得研修には行っているようです。


消防は各自治体によって本当に様々。

勤務体系も違えば、装備だって違いますからね~。
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寒くなりました。 (qqtai119)
2007-11-16 10:59:49
資格取得もさまざま。救命士の価値観の違いというのでしょうか?何一つ持っていない人もいれば、彼氏みたいに、もう取得するのがないくらい取っている人もいます。すべて、実費だからでしょうかね?

救命士という資格だけで現場に出場している人は数名(結構若手です) そういう人に限り感覚がズレてて、先輩のアドバイスも聞かない!症例検討会で病院側から指摘があっても改善しようという意志がない! 救命士仲間からもだんだん孤立しているそうです(-_-)

どうであれ、同じ救急服を着ているということは、一般から見ればみな同じ(-_-#)私は一生懸命やってる人達を見てるからとっても嫌です!!!

救命士も何年かおきに更新し、適切でない人は資格剥奪した方がいいと思う。命を扱う現場だから…。
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qqtqi119さんへ (ムサシ)
2007-11-16 22:23:37
救急救命士は器具を使った気道確保、静脈路確保のための輸液ができます。(心肺停止状態の方に対し、医師の指示が必要ですが)

毎年毎年、救命センターにおいて救命士の再教育も兼ねて行っているものです。

上記の2点に加え、医師にしか認められていなかった、直接気管に挿管すること、緊急薬剤の投与が認められている救命士もいます。

気管挿管は病院で30症例、薬剤も追加講習が必要で、それぞれ認定されて初めて挿管も薬剤もできるようになります。(やはり医師の指示が必要ですが)


私の消防ではベテランの救命士より、比較的若い救命士にこれらの研修を受けさせています。彼氏さんは挿管か薬剤投与ができる救命士なのでしょうか?


最近は大学や専門学校で救命士の資格を取ってから消防に入ってくる人もいます。

最低1年は消防隊で勤務しますが、その後救急隊になる人も。

最初から救命士を持っている人は、救命士としての知識はあるのかもしれませんが、現場の知識経験はゼロ。実際の現場はマニュアル通りにはいかないですからね。

そこでベテラン救急隊と若手の救命士で意見が合わないところがあったりします。


同じ現場は二度とない、人の考え方もそれぞれ。難しいところです。


実際に人を助けたくてこの仕事に就いたのに、救急で言えばタクシー代わりだったり、ため息の出るような現場ばかりで失望してしまう人もいます。

中には理不尽な要求を突きつけられて心の病に陥る人も。

人間不信になってしまう人もいるのです。


救急救命士は国家資格ですからね。

資格を取って終わりにならないよう、こうやって再教育研修があったりするのです。
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寒いですね (qqtai119)
2007-11-19 21:14:17
先日行った吹割の滝辺りも初雪が降りました。

認定救命士はまだ二名しかいません。九州研修所に毎年行けるわけでもありません(枠がない)いろんな資格を取っている者が優先的に行かせてくれるのだそうです。ムサシさんの消防署と同じで若い救命士が行くのでそのうち声がかかるかもf^_^; 今年薬剤の研修所(東京)を卒業した救命士が実習?っていうの?に行くみたいです。(あまりよく理解していないので説明がヘタですみません)
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qqtai119さんへ (ムサシ)
2007-11-20 00:17:53
東京、九州研修所もそうそう行けるものではないですね。私の消防でも順番です。

確かにあと数年で定年を迎える救命士より、まだ先がある若手の救命士に気管挿管、薬剤投与の認定を取らせる方が都合が良いようです。

救命士になるためには、私の場合5年以上の経験か2000時間以上の実務経験。その後研修所で半年勉強して国家試験に合格したのち、病院で就業前研修をやって初めて救急救命士。


当分先の話です。そこからすんなりと挿管、薬剤…っていけるかどうか。その前に救急降りるかもしれません。


こちらも昨日木枯らしが吹きました。

もう冬、苦手な季節がやってきます(汗)
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