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Michael君 こぼれ話 オズの魔法使い編 - The Wizard of Oz

2005-04-09 13:34:57 | Michael Broadway/Off Broadway
「オズの魔法使い」といえば、オリジナルは、1899年に書かれたL・フランク・ボウム作のアメリカの童話(これが第1作目で、その後、オズの国のシリーズがたくさん出版されています。)で、1903年にミュージカル化されたのですが、実は、Michael君(マイケル・グルーバー)、ブリキの木こり(Tin man)とヒッコリー(Hickory)役で、2回出演したことがあるんです。(かかし、ブリキの木こり、臆病ライオンを演じる俳優さん達は、カンザスのシーンでは、ドロシーのおじさん夫婦の農場で働いている3人、Hunk、Hickory、Zekeを演じます。)
1回目は、Broadway(マジソン・スクエア・ガーデン The Theater at Madison Square Garden)で1997年の5月7日から6月8日の公演でした。そして、2回目は、オクラホマ州オクラホマにあるリリック劇場 シビック・センター・ミュージックホール(Lyric Theatre, Civic Center Music Hall)で2003年8月5日から8月9日までの6ステージの公演でした。(リハーサルは、7月23日から8月4日)今回は、この「オズの魔法使い」のこぼれ話です。(写真は、1997年の時のプログラムからです。)

最初にMichael君が出演したマジソン・スクエア・ガーデンでの「The Wizard of Oz」ですが、初日の翌日、Michael君の出身地シンシナティの地元紙に、Michael君のお母様が語ったお話では、「4週間に渡る実際の公演よりも、その前の準備期間の方が、息子にとっては大変だったと思う。」とのことでした。
それというのも、当時、Michael君は、Broadwayのウィンターガーデン劇場で「Cats キャッツ」に出演していたため、「Oz」出演前の数週間は、昼間は「Oz」のリハーサル、夜は「Cats」にMunkustrap役で出演という目の回るような忙しさ! わずかな空き時間を見つけては、どうにか睡眠を取っていたのだそうです。(この「Oz」に出演するために、Michael君は、「Cats」を1ヶ月お休みしました。)

この時の「Oz」で臆病ライオン(The Cowardly Lion)を演じていたのは、「Cats」のBroadway版オリジナル・カンパニーでオールド・デュタロノミー(Old Deuteronomy)を演じていたKen Pageさんで、彼は、Broadwayの「The Wiz」(アフリカ系アメリカ人の出演者のみの「The Wizard of Oz」)のオリジナル・カンパニーでも、同じ臆病ライオンの役を演じていました。
そして、このブログのビデオ版Catsのトリビアを読んで下さった皆さんはすでにご存じのように、この「Oz」が上演されたのと同じ1997年の夏には、ロンドンでCatsのビデオが撮影され、Michael君はMunkustrap役、Ken PageさんはOld Deuteronomy役で、再び共演を果たしたわけです。

その他の出演者は、主演のドロシー役に、300人が参加したオーディションを勝ち抜いた、15才のJessica Grove'さん、かかし役にLara Teeterさん、西の魔女役にRoseanneさんでした。


Michael君の2回目の出演のリリック劇場 シビック・センター・ミュージックホールでの共演者は、ドロシーにSara Stilesさん、かかし役にCasey Colganさん、臆病ライオン役にBen J. Williamsさんといった顔ぶれでした。
またマンチキンの街の住人達を演じたのは、「キャンプ・オズ」と名づけられたリリック劇場のアカデミーの子供達80人でした。アカデミーは、出演する子供達のために3週間のレッスンコースを組み、この出演に備えました。

地元紙に掲載されたリビューでは、Michael君について、次のように書かれていました。

「心を持っていないブリキの木こりを演じたグルーバーの演技は、実に印象的である。彼は、カリスマ性を持った俳優で、『If I Only Had a Heart』では、その素晴らしい歌声を披露してくれた。」


ミュージカル「オズの魔法使い The Wizard of Oz」について

このいかにも楽しいミュージカル、初めてミュージカル化されたのは、冒頭にも書きました通り、1903年のことでした。その後、1975年には、全キャストがアフリカ系アメリカ人という「The Wiz」として上演され、トニー賞の主要7部門を獲得しました。この「The Wiz」では、ドロシーが歌う有名な「Over the Rainbow」を聞くことはできません。「オズの魔法使い」に基づいてはいますが、曲はロックやソウル、リズム&ブルースといった現代的な音楽が使われており、構成も違うオリジナル作品となっています。1975年1月5日からマジェスティック劇場で、1,675回上演されました。この「The Wiz」は1984年に来日公演が行われており、その時ドロシーを演じたステファニー・ミルズさんは、Broadwayのオリジナル・カンパニーの一人でした。
「オズの魔法使い The Wizard of Oz」というミュージカルを世界的に有名にしたのは、1939年にMGMが、当時ティーンエイジャーだったジュディ・ガーランド主演で製作した映画版でした。ガーランド演じるドロシーの故郷カンザスのシーンは白黒で、魔法の国に到着するとカラーの映像に変わるという演出は、魔法の国の楽しさをうまく表現していて、とても印象的でした。
この映画版をベースにしたミュージカルの舞台は、1987年にウエストエンドで、ロイヤル・シェークスピア・カンパニーが初演していて、こちらでは、「Over the Rainbow」が歌われました。(Michael君が出演した2回も、この映画版をベースにしたバージョンです。)


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