昨年(2006)は該当作品がなかったピューリッツァー賞のドラマ部門受賞作品ですが、今年は、2006年の2月2日から4月9日まで(77公演)、BroadwayのManhattan Theatre Clubの Biltmore Theatreで上演された「Rabbit Hole」に決まったそうです。 受賞作品は、4月16日にマンハッタンにあるコロンビア大学で発表されました。(写真は、「Rabbit Hole」の脚本を書いたDavid Lindsay-Abaireさんです。)
ピューリッツァー審査団は、Rinde Eckert さんの「Orpheus X」 、Eisa Davis さんの「Bulrusher」 、Quiara Alegria Hudes さんの「Elliot, a Soldier's Fugue 」の3作品をノミネート作品として選出したのですが、理事会は、ノミネート作品からではなく、ノミネートされなかった作品を選びました。
ピューリッツァー賞の管財人であるSig Gisslerさんが4月16日に行われた記者会見で語ったところによれば、「理事会の4分の3以上の賛成を得て、審査団の推薦した作品以外から選出することが承認された」とのことです。審査団が選んだ3作品のいずれも理事会の過半数の指示を得られなかったので、理事会の4分の3以上の承認を得て、David Lindsay-Abaireさんの「Rabbit Hole」が選ばれたそうで、審査団のリポートにも、この作品について好意的に書かれていたそうです。
Linsay-Abaireさんの「Rabbit Hole」は、子供の死から家族が立ち直る姿を描いたシリアスな内容で、作品賞を含む5部門でTony賞にノミネートされました。幼い息子の死を嘆く母親役を演じたCynthia Nixonさんは、その演技で見事Tony賞を受賞しました。昨年のTony賞の記者会見で、Linsay-Abaireさんは、この作品について、以下のように話していました。
「この作品のリハーサルの課程は、誰にとっても大変だったと思います。キャストのCynthia NixonもJohn Slatteryも、作品の中に登場する少年と同じ年頃の子供を持つ親ですからね。公演が始まってしばらくすると、我々は、そういった気持ちを忘れがちになっていったのですが、初めて見る友人や親戚を連れて見に行った時に、自分の書いたこの作品のテーマの恐ろしさに、改めて気づかされました。」
ジュリアード時代にLinsay-Abaireさんの先生だったMarsha Normanさんは、彼に、「自分が本当に恐ろしいと思うことを芝居にしなさい」と教えてくれたそうです。そこで、自分自身、1人の父親である彼は、1人息子を交通事故で失う夫婦の話を作り始めました。
劇場にこの作品を見に来た観客のうち、子供を持っている人達の多くが、見終わった後に、作者である彼のもとに立ち寄ってくれたそうです。どんな作品か知って見に来た人達もいましたが、大半は、内容の詳細をよく知らずに見に来た人達でした。
「子供を持つ親にとっては、どんなことよりも身につまされるテーマだと思います。」 と、彼は、語ってくれました。
昨年のピューリッツァー賞に関する記事は、こちらからどうぞ。2007年の受賞作品については、ピューリッツァー賞のサイトでご覧いただけます。(画面下の「click on 2007 or the timeline above to see this year's winners」という文の「2007」をクリックするか、画面上にある年表の「2007」をクリックして下さい。)
ピューリッツァー審査団は、Rinde Eckert さんの「Orpheus X」 、Eisa Davis さんの「Bulrusher」 、Quiara Alegria Hudes さんの「Elliot, a Soldier's Fugue 」の3作品をノミネート作品として選出したのですが、理事会は、ノミネート作品からではなく、ノミネートされなかった作品を選びました。
ピューリッツァー賞の管財人であるSig Gisslerさんが4月16日に行われた記者会見で語ったところによれば、「理事会の4分の3以上の賛成を得て、審査団の推薦した作品以外から選出することが承認された」とのことです。審査団が選んだ3作品のいずれも理事会の過半数の指示を得られなかったので、理事会の4分の3以上の承認を得て、David Lindsay-Abaireさんの「Rabbit Hole」が選ばれたそうで、審査団のリポートにも、この作品について好意的に書かれていたそうです。
Linsay-Abaireさんの「Rabbit Hole」は、子供の死から家族が立ち直る姿を描いたシリアスな内容で、作品賞を含む5部門でTony賞にノミネートされました。幼い息子の死を嘆く母親役を演じたCynthia Nixonさんは、その演技で見事Tony賞を受賞しました。昨年のTony賞の記者会見で、Linsay-Abaireさんは、この作品について、以下のように話していました。
「この作品のリハーサルの課程は、誰にとっても大変だったと思います。キャストのCynthia NixonもJohn Slatteryも、作品の中に登場する少年と同じ年頃の子供を持つ親ですからね。公演が始まってしばらくすると、我々は、そういった気持ちを忘れがちになっていったのですが、初めて見る友人や親戚を連れて見に行った時に、自分の書いたこの作品のテーマの恐ろしさに、改めて気づかされました。」
ジュリアード時代にLinsay-Abaireさんの先生だったMarsha Normanさんは、彼に、「自分が本当に恐ろしいと思うことを芝居にしなさい」と教えてくれたそうです。そこで、自分自身、1人の父親である彼は、1人息子を交通事故で失う夫婦の話を作り始めました。
劇場にこの作品を見に来た観客のうち、子供を持っている人達の多くが、見終わった後に、作者である彼のもとに立ち寄ってくれたそうです。どんな作品か知って見に来た人達もいましたが、大半は、内容の詳細をよく知らずに見に来た人達でした。
「子供を持つ親にとっては、どんなことよりも身につまされるテーマだと思います。」 と、彼は、語ってくれました。
昨年のピューリッツァー賞に関する記事は、こちらからどうぞ。2007年の受賞作品については、ピューリッツァー賞のサイトでご覧いただけます。(画面下の「click on 2007 or the timeline above to see this year's winners」という文の「2007」をクリックするか、画面上にある年表の「2007」をクリックして下さい。)