さすらうキャベツの見聞記

Dear my friends, I'm fine. How are you today?

同じ青、違う青

2011-11-15 21:48:38 | 日々の雑感
            (写真;今年の青空から。)


 ―「青」。

 たった一言のそれでさえ、
 私の言う「青」と、あなたが想い描く「青」は異なる。

 ある人は、空の「青」を思い浮かべるかもしれない。
 ある人は、海の深い「青」を連想するかもしれない。荒々しいにごった「青」かもしれない。


 ある人は、フェルメールの「ターバンの女」の、貴重なラピスラズリの、なんとも言えない味わいの「青」を思い出すかもしれない。
 ある人は、冬の白雪の上の、黎明(れいめい)の「青」を、真っ先にイメージするかもしれない。


        *********


 同じものを見ている、
 同じものを知っている、というのは、ある意味、幻想なのかもしれない。

 そもそも、
 各自が、それぞれの有限の中で、認識し、
ことばを紡いでいるのだから。


        *********


 そんなわけで、ちょっと通じなかっただけで、シャットアウトするのはもったいない気もする。
(面倒でもあるが)
そもそも、「同じ○○」を認識しているわけがないのだから。

 言葉を紡ぐ練習をせずに、理解してもらおうとするのは、甘えでしかない。
(それまた、面倒だが)


 むろん、お互いの中に、その「限界」を感じるとき、どうしようもなく疲労感(or脱力感)を感じてしまうのだが、
・・・どんなに皆がことばをつくしても、どんなに手を尽くしても、どんなアプローチをしようとも、
   全然通じない「人」は確かにいるし、
   自分と少しでも異なるモノを感じると「攻撃」もしくは「シャットアウト」するしかできない「人」もいるのだが・・・


その有限と有限との間で、
「伝わっている」「同じものを、少しばかりでも共有できている」と感じられるとき、

少し、ほっとするものだ。

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