今は昔。
ちび達(キャベツ兄弟;キャベツを除く)が、公園から帰ってきて、
手も洗わずに、
食事の用意が出来たテーブルに座ったとき。
「あれ? 忘れてること、ない?」
そう尋ねると、
子どもらは顔を見合わせて、
そそくさと洗面所に向かった。
すぐさま、
蛇口をひねる音が聞こえる。
バジャ~!!
と、水しぶきが感じられるような
勢いのある水の音が聞こえる。
そして、皆、バタバタと戻ってきて、
食事の席についた。
満点の笑みをたたえて。
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ついで、すぐに、
食事の箸を取ろうとすることがある。
場合によっては、
キャベツがいないうちに、箸をおかずにつけている。
「もちろん、(食べる前に、)お祈りしたよね?」
そう確認すると、
ちび達は、
一瞬、手の動きが止まったあと、
すぐさま、
口につけた箸を置き、
手を組んで、
目をつぶり、
うつむいて、
唇をぶつぶつと軽く動かしたあと、
目をゆったりと開けて、
キャベツに向かって、
ステキな笑顔で
こう、返事をしたものだった。
「もっちろん!!!」
(それにしても、こうして振り返ってみると・・・よく、我が兄弟に、
「食前にお祈りする(感謝をして、食事をいただく)」という習慣が、ついたものだ。
おそらく、母方の祖父母らのおかげだろう。)