~空からの贈りもの~

「森のこもれび」の山崎直のブログです。

根っこの凄さ!~長田弘”ね”(根)

2020-08-02 22:55:01 | 日記

昨日は、家のまわりの草をむしったのですが

コンクリートの割れ目から出ている草は、

簡単にはぬけません。

少しの土で、どうやってこれほどの根を

はっているのでしょう。

生きる力の凄さを見せられた気がしました。

長田弘さんの詩に、根っこの詩がありました。

        ね(根)

               長田 弘

 木は地面にささえられてたっている

 みんな、じぶんではないものに

 たすけられてそだつんだ。

 

 人は根っこなんだ。

 かさの花がいっせいに開く雨の日は、

 いつもそう思う。

 かさの花の一本一本の根っこが人。

 

 植物には心ぞうがない。

 けれども、根がある。

 動物には心ぞうがある。

 でも、根がない。

 いのちって何だろう。

 

 草はね、根がすごいんだ。

 どんなにかわいい草だって、

 かんたんには抜かれない、

 たくましい根があってこその草なんだ。

 

 根っ子のあるものはすごく力づよいんだ。

 根っ子のない人間にかんたんに

 引っこぬかれたりしないんだ。

 

 人の心のなかもね、球根があるんだ。

 毎日水をあげて、そだてると、

 きっと芽のでる球根が。

 希望という球根が。

 

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内山興正「生 死」

2020-08-01 22:13:37 | 日記

やっと梅雨が明けました。

蝉が鳴くと梅雨が明けると言いますが、

今年は長梅雨で、蝉のほうが待てずに

梅雨が明ける前に鳴き出していました。

今日から8月、1日は初女さんの月命日

新しい気持ちで、また一歩から…

内山興正老師の『生死』という詩

頭で理解しようとすると、きっとずっと

分からないと思いますが

”いのち”とは、こういうものではないかと…

ぼんやりと思っている私です。

       生 死

              内山興正

 手桶に水を汲むことによって

 水が生じたのではない

 天地一杯の水が

 手桶に汲みとられたのだ

 手桶の水を

 大地に撒いてしまったこらといって

 水が無くなったのではない

 天地一杯のなかに

 ばら撒かれたのだ

 

 人は生まれることによって

 生命を生じたのではない

 天地一杯の生命が

 私という思い固めのなかに

 汲みとられたのである

 

 人は死ぬことによって

 生命が無くなるのではない

 天地一杯の生命が

 私という思い固めから

 天地一杯のなかに

 ばら撒かれるのだ

 

 

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