昨日は、家のまわりの草をむしったのですが
コンクリートの割れ目から出ている草は、
簡単にはぬけません。
少しの土で、どうやってこれほどの根を
はっているのでしょう。
生きる力の凄さを見せられた気がしました。
長田弘さんの詩に、根っこの詩がありました。
ね(根)
長田 弘
木は地面にささえられてたっている
みんな、じぶんではないものに
たすけられてそだつんだ。
人は根っこなんだ。
かさの花がいっせいに開く雨の日は、
いつもそう思う。
かさの花の一本一本の根っこが人。
植物には心ぞうがない。
けれども、根がある。
動物には心ぞうがある。
でも、根がない。
いのちって何だろう。
草はね、根がすごいんだ。
どんなにかわいい草だって、
かんたんには抜かれない、
たくましい根があってこその草なんだ。
根っ子のあるものはすごく力づよいんだ。
根っ子のない人間にかんたんに
引っこぬかれたりしないんだ。
人の心のなかもね、球根があるんだ。
毎日水をあげて、そだてると、
きっと芽のでる球根が。
希望という球根が。